今や、ビジネスでもプライベートでもパソコンやスマホでネットを利用するのが当たり前になりました。それだけに、通信速度が不安定で音楽や動画のダウンロードが遅かったり、ゲームの動作がカクカクになったりすると非常にストレスを感じます。そんな、ネットの通信速度の改善が期待できるのが「IPv6」です。
この記事では、IPv6とは何のことなのかについて解説しています。
以前の規格「IPv4」との違いや、IPv6のメリット、注意点、プロバイダを選ぶときのポイントなど幅広くまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
光回線の最新技術IPv6とは?
そもそも、IPv6とは何のことなのでしょうか。
最新のインターネットプロトコル(規格)
IPv6(Internet Protocol Version 6)とはIP(Internet Protocol)の一種です。IPとはネット上でパソコンやスマホなどのコンピュータが情報をやり取りするときに用いられるルールのことを指しています。
普段、何気なく見ている動画やゲームなどの裏ではさまざまな情報がやり取りされていて、それらはIPのルールに則って管理されているわけです。
IPアドレスとは?
ちなみに、IPアドレスとはパソコンやスマホなどコンピュータを識別する番号です。家の住所のようなものだと考えておけばいいでしょう。このIPアドレスがあることで、遠く離れた場所にあるさまざまなコンピュータに正確に情報をやりとりすることができます。
IPv4とIPv6の違いは?
そのIPには規格があり、以前はIPv4が主に使用されていました。IPv4とIPv6の違いはずばり「使用できるIPアドレスの数」です。
IPv4とは?
IPv4とは1990年代後半から広く使われるようになったIPの規格です。IPv4で使用できるIPアドレスの数は、全世界で約43億個。
ご想像の通り、世界中のあらゆる人がネットを利用している今、約43億個のIPアドレスでは到底足りていない状況なのです。重複して使用できないIPアドレスにおいて、枯渇するという問題が生じていました。
IPv6とは?
そこで、2010年代から徐々に普及してきた新しい規格がIPv6です。IPv6で使用できるIPアドレスの数は、全世界で約340澗(かん)個。1澗が10の36乗なので、IPv6の約340澗ではじつに340兆の1兆倍の1兆倍のIPアドレスを使用することができます。これだけあれば、しばらくIPアドレスが枯渇する恐れはないでしょう。
IPv6の接続方式は2つある
IPv4で使われてきた接続方式は「PPPoE方式」のみですが、IPv6ではPPPoEに加えて新たに「IPoE方式」も使うことができます。それぞれどんな方式なのか見ていきましょう。
PPPoE方式
PPPoE(Point-to-Point Protocol over Ethernet)とは電話回線を前提とした1対1の通信のルールをネットにも応用した接続方式です。電話回線をネット用として使えるように、「ネットワーク終端装置(OUN)」と呼ばれるものでデジタル信号を変換しています。
ただ、ネットワーク終端装置で一度に処理できるデータ量はそれほど多くないため、ネットの利用率が高くなると通信速度が遅くなります。例えるなら片側1車線の道路を、多くの車が走行して渋滞が起きているイメージです。
IPoE方式
IPoE(Internet Protocol over Ethernet)とはネット利用を前提に設計され、プロバイダを介してネット環境に直接接続できる接続方式です。そのため、前述のPPPoEのように専用の変換装置を必要としません。
また、PPPoEとは異なる通信網、通信設備を通してネット環境に接続するため、PPPoEと比べると回線が混雑しづらく、通信が安定しやすいのが特徴です。同じく例えるなら、一般道(PPPoE)とは別に道幅の広い専用道路を敷設しているイメージです。
光回線のIPv6にすると速くなるの?
「IPv6にすると速い」と言われることがありますが、これには語弊があります。前項の通り、IPv6で使える接続方式はPPPoEとIPoEの2つ。
このうちIPoEはネット環境に最適化された接続方式で、PPPoEのような電話回線と共用している接続方式と比べると渋滞が起こりにくいのは確かです。
ただ、IPoEにしたからといって、速度が速くなっているわけではありません。例えば、従来のIPv4と新しいIPv6の通信速度を比べたとして、どちらも接続方式にPPPoEを使っていたら回線の速さは大して変わらないのです。あくまでIPv6でIPoEの場合、遅延が起こりにくいから速く感じるわけです。
光回線のIPv6のメリットは?
では、これまでのIPv6の特徴を踏まえて、メリットを見ていきましょう。
IPoEにすれば通信が安定しやすい
前項でもご説明した通り、IPv6では接続方式にIPoEを選択することで回線の混雑が起こりづらくなり、結果的に通信が安定しやすいのがメリットのひとつです。
IPSecによってセキュリティが強い
IPv6では暗号化プロトコル「IPSEec」の使用が推奨されています。IPSEecはパケットの秘匿や改ざん検知が可能で、セキュリティの強化が期待できるものです。
光回線のIPv6のデメリットは?
一方で、IPv6のデメリットをあえて挙げるとしたら何があるのでしょう。
一部サイトが閲覧できない場合がある
IPv6はまだ普及しはじめたばかりの規格のため、世界中のすべてのサイトがIPv6に対応しているわけではありません。サイトの中には、IPv6では閲覧できないものが存在しています。
ただ、このデメリットを解決する「IPv4 over IPv6」という技術があります。IPv4 over IPv6とはIPv6環境のままIPv4アドレスでの接続も可能とする技術のことで、これによりIPv6に未対応のサイトでも閲覧できるようになるのです。
光回線のIPv6の料金は?
IPv4と比べて、安定した通信環境が得られるIPv6。それだけに、IPv4よりもIPv6の方が料金は高くなりそうなイメージです。でも、安心してください! IPv6やIPoEに対応しているからといって、別途料金を加算しているプロバイダはあまりありません。
IPv6やIPoE対応でも、従来の光回線の料金とほぼ変わらない認識で大丈夫です。それだけに、ほかのサービスはきちんと比較することをおすすめします。
IPv6対応プロバイダ・光回線インターネットを選ぶ際の注意点
では、IPv6対応なのは前提として、光回線を選ぶポイントを解説します。
環境に合わせたプランを選ぶ
光回線の通信速度はプロバイダやプランによって異なります。そして、基本的には速度が速くなるほどに、月額料金も高くなるものです。しかし、必ずしも通信速度が速ければいいとは言い切れません。
例えば、光回線が2Gbpsのプランだったとして、自宅内のルーターが1Gbpsまでしか対応していなければ、結局のところ1Gbpsしかでないのです。利用環境に合わせたプランを選ぶことで、料金の無駄も抑えることができます。
ルーターの貸し出しはあるのか
プロバイダによっては、専用のルーターを貸し出していることがあります。ただ、この専用のルーターはプロバイダによって機能や性能はまちまちです。また、無料のところもあれば、有料のところもあります。
前述の通り、光回線の速度よりルーターの性能が低いと、速度を生かせません。ルーターの貸し出しがある場合は、十分な性能があるのかもチェックしましょう。
サポートは充実しているのか
ネット環境そのものについて詳しい方はあまりいないでしょう。それでも、私たちは日々、サイトを検索したり、動画を視聴したりとネットを便利に活用しています。それこそ生活に欠かせないレベルです。だからこそ、プロバイダはサポートが充実しているところを選びましょう。サポート内容や対応時間など確認した上で選べば、万が一のときも安心です。
ビッグローブ光の「IPv6オプション」
インターネットサービスプロバイダのBIGLOBEがサービスを提供する「ビッグローブ光」は、IPv6に対応しています。
ビッグローブ光の概要
- IPv6接続(IPoE)対応で高速・高品質な光回線
- IPv4とIPv6間の通信を可能とする新技術にも対応
- auやUQ mobile、BIGLOBEモバイルの方はスマホもお得に
- 利用料金に応じて毎年ポイントが貯まって特典に使える
- 通信事業35年以上というネットの老舗ならではの安心感
ビッグローブ光は回線の速さやお得さに注目がいきがちですが、上記にもある通り、老舗ならではの充実したサポート体制こそが最大のウリです。
光回線が初めての方も、乗り換えの方も安心してご利用いただけます。
まとめ
今回は、光回線のIPv6とは何かについてまとめてきました。
IPv6(IPoE)を使うことで光回線は混雑しづらく、ひいては通信速度は安定しやすくなり、ネットをより快適に楽しむことができます。
いますぐ変える必要こそありませんが今後、IPv6が一般的になるのは間違いないので、乗り換えを予定している方はぜひビッグローブ光も検討してみてください。
光回線についてもっと詳しく知りたいという方は、
以下の記事も併せてご覧ください。