ネットに接続できれば、音楽が聴き放題となる音楽定額配信(サブスクリプション)サービス。サービスの種類が増える中で「どれが自分に合うサービスなのか」はよく調べて考えたいものですよね。
そこで今回は、皆さんにとって身近な存在であるAmazonとApple、さらにSpotifyを加えた3つのサービスをピックアップ。「Amazon Music」と「Apple Music」、「Spotify」の3つぞれぞれの特徴やできること、魅力を紹介します。
ぜひ、音楽定額配信サービスを選ぶ際の参考にしてみてください。
Amazon Musicとは?サービスの特徴
Amazon Music(アマゾンミュージック)は通販サイトのAmazonが提供する音楽定額配信サービス。Amazon Musicにはさらに
- Amazon Music Free(アマゾンミュージックフリー)
- Amazon Music Prime(アマゾンミュージックプライム)
- Amazon Music Unlimited(アマゾンミュージックアンリミテッド)
- Amazon Music HD(アマゾンミュージックエイチディー)
の4種類のプランが用意されています。それぞれの特徴を紹介していきます。
「Amazon Music Free」の特徴
「Amazon Music Free」(アマゾンミュージックフリー)はAmazon Musicの中で唯一、無料で使えるプランです。
利用に必要なのはAmazonのユーザーアカウント。アカウントさえ持っていれば、誰でも利用できます。
利用できる機能は、好みの楽曲やアーティストをもとに曲が自動選出される「ステーション」の再生、あらかじめ作成された「プレイリスト」の再生、インターネットラジオ「ポッドキャスト」の再生。
音楽については、アーティスト名やアルバム名、楽曲名を任意で指定し検索することは可能です。
ただし“指名再生”はできず、似たジャンルや雰囲気の近い楽曲集(=ステーションおよびプレイリスト)の再生に限られます。また数曲ごとにスキップ不可の音声広告が差し込まれます。
ポッドキャストだけは番組名やエピソード(配信回)を指定しての再生が可能です。
使い方のイメージとしては“ラジオ”が近いでしょうか。ジャンル・アーティスト・楽曲を使って“聴きたい雰囲気”を選ぶ。あるいは特定のポッドキャスト番組を流す。
作業中になんとなく流しておくBGMがほしい、といった用途であれば「Amazon Music Free」で事足りるかもしれません。
「Amazon Music Prime」の特徴
「Amazon Music Prime」(アマゾンミュージックプライム)はAmazonの有料会員サービス「Amazonプライム」に含まれる“会員特典”。単独で契約するものではなく、Amazonプライムに加入しているともれなく利用できるプランです。
Amazonプライム自体の利用にかかる料金は、月額500円または年額4,900円(いずれも税込み)。学生向けには「Prime Student」という特別プランもあり、通常プランと同じ内容を半額(月額250円または年額2,450円。いずれも税込み)で利用できます。
年額で支払うと、1年間で1,100円(Prime Studentの場合は550円)安くなります。
なおAmazonプライムには、はじめて使う人を対象とした無料トライアル期間が設けられています。
無料トライアルなら30日間タダで「Amazon Music Prime」を含む“Amazonプライム会員向け特典”がすべてお試しできます。このあとの説明も含めて興味があれば、ぜひ無料トライアルから試してみましょう。
「Amazon Music Prime」では200万の楽曲が広告なしで好きなだけ楽しめます(楽曲数は2021年10月時点)。プランに登録されている範囲であれば、アーティスト名やアルバム名、楽曲名を指定しての“指名再生”も可能です。
事前に楽曲をスマホにダウンロードしておき、オフライン環境で再生できる機能も付いています。
またAmazonデジタルミュージックストアで購入済みの楽曲は(プランに未登録であっても)楽曲データをスマホ本体に保存せずとも、いつでも再生できます。
あくまでAmazonプライムの会員特典である「Amazon Music Prime」でも200万曲を追加料金なしで楽しめます。普段あまり音楽は聞かないけど、時々なにか聴きたくなるな~という人にはよいプランです。
「Amazon Music Unlimited」の特徴
Amazonプライムの会員特典である「Amazon Music Prime」に対して、Amazonが提供する有料の音楽配信専用サービスに位置づけられるのが「Amazon Music Unlimited」(アマゾンミュージックアンリミテッド)。後述のApple MusicやSpotifyと比較するなら、特色はこちらがより似ています。
「Amazon Music Unlimited」は7,500万曲が聴き放題になるプランです。「Amazon Music Prime」に登録された楽曲数の約35倍という膨大な数から、好きなように選んで楽しめます。
「Amazon Music Unlimited」と「Amazon Music Prime」では、アプリや操作画面は共通です。よりたくさんの曲を聴き放題で楽しみたい!という人には「Amazon Music Unlimited」をオススメします。
「Amazon Music Unlimited」の利用料金には、利用形態ごとに分類された4プランがあります。
- 個人プラン:月額980円(プライム会員は780円)
- 学生プラン:月額480円
- ファミリープラン:月額1,480円
- ワンデバイスプラン:月額380円
※上記いずれも税込み。
ファミリープランは最大6アカウントまで登録できる“家族向け”プラン。ワンデバイスプランはAmazonデバイス(EchoシリーズおよびFire TV)1台限定で登録し使えるプランです。
ちなみに「Amazon Music Unlimited」にも30日間の無料体験期間が設けられています。
「Amazon Music HD」の特徴
「Amazon Music HD」は7,500万曲を“高音質”で楽しめるプラン。「Amazon Music Unlimited」をより良い音質で楽しめるプランです。
“高音質”の部分は、具体的には「HD」と「Ultra HD」の2種類に分けられます。「HD」はCDと同程度、「Ultra HD」は“ハイレゾ”などとも呼ばれるCD以上のものです。
Amazon Music HDはAmazon Music Unlimitedに登録すると追加料金ナシで利用できます。Amazon Music Unlimitedと同額で利用できるというわけです。
また「Amazon Music Unlimited」と同じく、「Amazon Music HD」にも30日間の無料体験期間が設けられています。
ちなみにAmazonのスマートスピーカーの最上位機種「Echo Studio」でのみ楽しめる3Dサラウンド音源は、Amazon Music HDでのみ提供されています。Echo Studioユーザーにとっては登録必須といえるプランです。
Apple Musicとは?サービスの特徴
Apple Musicはご存知、人気スマホ「iPhone」シリーズなどを展開するAppleが提供する音楽定額配信サービスです。
有料サービスとなっており、利用にはApple関連サービスを使うためのアカウント「Apple ID」が必要です。
利用料金プランは3種類。
- 個人プラン:月額980円
- 学生プラン:月額480円
- ファミリープラン:月額1,480円
※上記いずれも税込み。
ファミリープランは最大6アカウントまで登録できる“家族向け”プランです。
はじめて使う場合には、3カ月間の無料トライアル期間も設けられています。「使ってみたいかも、どんな感じかな?」という人は、まずはトライアルからはじめてみましょう。
Apple Musicのメイン機能は、音楽のストリーミング再生です。
Apple Musicのサービス上に登録された楽曲数は約7,500万曲以上!(楽曲数は2021年10月時点)。インターネットに接続できる環境にいれば、これらの楽曲が「いつでも」「どこでも」「好きなだけ(定額で)」「広告なし」で楽しめます。
ロスレスオーディオ(音質劣化のない圧縮技術を使った音源データ)にも対応しており、膨大な数の曲が高音質で楽しめます。
またApple Musicでは、独自コンテンツにも注力。
オリジナルのラジオ番組(「Apple Music 1」「Apple Music Hits」「Apple Music Country」)は毎日リアルタイムで配信。 またApple Music限定で楽しめるミュージックビデオ、コンサート映像といったものもありますよ。
さらに他のサービスにはない特徴が、手持ちの楽曲(音楽データ)をいつでも呼び出せること。
あらかじめ手持ちの楽曲をiCloudに同期しておくと、楽曲データをスマホの中に保存せずとも、iCloud経由でいつでも再生できます。ライブラリに登録できる曲数は最大10万曲(!!)。
iTunesストア以外で購入したものであっても、iCloudで同期さえしておけば好きに呼び出せます。これまでに購入して集めたCD、いわゆる“財産”がたくさんある人にとってはとくにうれしい機能です。
Spotifyとは?サービスの特徴
Spotify(スポティファイ)は北欧生まれの音楽定額配信サービス。音楽配信サービスとしては世界最大手の人気サービスで、登録楽曲数も数千万曲となっています。
アカウント登録をおこなえば、無料でも利用可能です。無料プランで利用できる機能は、指定した楽曲やアーティストを含む「プレイリスト」や「Radio」の再生、インターネットラジオ「ポッドキャスト」の再生に限られます。
アーティスト名や楽曲名を指定し検索できますが、“指名再生”はできません。指定した曲などが(どこかに)含まれた楽曲集が再生できる、という具合です。スキップ(曲とばし)の回数に制限があり、音声広告・動画広告も差し込まれます。
ポッドキャストだけは番組名やエピソード(配信回)を指定しての再生が可能です。
機能は前述した「Amazon Music Free」とかなり近いです。そのため使い方も同じく“ラジオ”的になるでしょう。
次に有料プラン。Premiumと呼ばれる有料プランの利用料金は4種類に分かれています。
- Standard:月額980円
- Student:月額480円
- Duo:月額1,280円
- Family:月額1,580円
※上記いずれも税込み。
Studentは“学生向け”の割引プラン。Duoは同居者を最大2アカウント、Familyは同居者を最大6アカウントまで登録できるプランです。はじめて使う場合には、Standardだと3ヶ月、その他の3つでは1ヶ月の無料トライアル期間が設けられています。
有料プランでは広告なし、無制限スキップで、音楽が聴き放題です。事前に楽曲をスマホにダウンロードしておけるオフライン再生機能も利用できます。
3つのサービスの比較表
ここまでに説明した3つのサービスについて、まずおさえておきたいポイントを一度整理しておきます。なお月額料金はすべて税込表示です。
Amazon Music Free
【月額料金】無料
【無料お試し期間】-
【登録楽曲数】:-(指定再生不可)
Amazon Music Prime
【月額料金】月額500円または年額4,900円、学生は月額250円または年額2,450円(※プライム会員代として)
【無料お試し期間】30日間、学生は6ヶ月間
【登録楽曲数】200万曲
Amazon Music Unlimited
【月額料金】個人プラン:月額980円(プライム会員は780円)、学生プラン:月額480円、ファミリープラン:月額1,480円、ワンデバイスプラン:月額380円
【無料お試し期間】30日間
【登録楽曲数】7,500万曲
Amazon Music HD
【月額料金】Amazon Music Unlimitedと同じ(追加料金なし)
【無料お試し期間】30日間
【登録楽曲数】7,500万曲
Apple Music
【月額料金】個人プラン:月額980円、学生プラン:月額480円、ファミリープラン:月額1,480円
【無料お試し期間】3ヶ月間
【登録楽曲数】7,500万曲以上
Spotify
【月額料金】無料、Standard:月額980円、Student:月額480円、Duo:月額1,280円、Family:月額1,580円
【無料お試し期間】Standardは3ヶ月、他の有料プランは1ヶ月
【登録楽曲数】数千万曲
用途や価格と相談しつつ、段階的にプランが選べるのはAmazon Music(4プラン)。所有している“財産”も混ぜて活用できるのは「Apple Music」。多彩な楽曲を高音質で楽しみたいのであれば「Amazon Music HD」「Apple Music」「Spotify」のいずれかで、相性のよいもの(好きなアーティストや楽曲がより多く登録されているもの)を選ぶのがオススメです。
実際に使って試してみた感想
3つのサービスを実際に使ってみたので、それぞれの印象・感想も紹介しますね。
用途や予算に応じて段階的に選べる「Amazon Music」
まずはAmazon Music。
「Amazon Music FREE」、「Amazon Music Prime」、「Amazon Music Unlimited」、そして「Amazon Music HD」とひととおり試してみましたが、操作性はすべて同じです。
前述のとおり、曲数や音質はプランにより異なります。
無料の「Amazon Music FREE」は聴きたい曲の雰囲気やイメージで選ぶことになるのでゆるく音を楽しみたい人向け。ある程度絞って音楽を楽しみたいのであれば、やはりAmazon Music Prime以上のプランに頼ることになります。
ただし「お目当ての曲」でなく「新たなアーティストの開拓」を目的にすれば、プライム会員特典の「Amazon Music Prime」でもかなり楽しめると感じました。
曲探しはジャンル、テーマごとのステーション、あらかじめ用意されたプレイリストでなんとなく選んでいくだけでも十分に楽しめます。
再生画面には「サムズアップ(好み)」「サムズダウン(好みでない)」のボタンがあり、これを押していくことで、提案される楽曲がより“自分向きのもの”に変わっていきます。
最上位プラン「Amazon Music HD」で聴くUltra HD音源も試してみました。“ハイレゾ”級の高音質は伊達でなく、迫力はもちろんのこと、ボーカルの細かな息づかいまで聴き取れます。贅沢です。
自宅など決まった場所にて高頻度で使うのであれば、スピーカーとのセット導入を検討してみるのもよいかもしれません。
独自コンテンツが豊富!iPhoneユーザーなら間違いない「Apple Music」
Apple MusicもAmazon Music(UnlimitedやHD)と同じく、楽曲は邦楽・洋楽を問わず、最新曲も含めてかなり幅広いジャンルから選んで楽しめます。
楽曲の評価機能(Apple Musicの場合は「ラブ」「似たおすすめを減らす」)も用意されており、おすすめされる傾向を自分好みに育てられます。
加えて一番印象に残ったのが独自コンテンツの充実具合。
比率としては英語のコンテンツが多いものの、日本人のDJやアーティストが配信する日本語コンテンツも登場しています。
また手持ちの楽曲をiCloud経由でいつでも呼び出せる機能も、わかってはいたこととはいえ、やはり便利。
CDやこれまで(iTunes以外も含め)ネットで購入した楽曲など“財産”がたくさんある人にとって、この機能はかなり魅力的に映ることでしょう。
iPhoneユーザーなら、デザインやUIも慣れ親しんだものであり、扱いやすく感じられるはず。
「Appleのおしゃれなデザインが好き」「iPhoneで扱いやすい音楽サービスがいい」という人にオススメしたいサービスです。
場面に応じて複数デバイスを使い分けるなら「Spotify」
Spotifyもアプリ上の操作は他サービスと大きく変わりません。操作方法で特別困る、ということはありませんでした。楽曲を評価できる機能も付いています。
使っていて便利と感じたのは複数デバイスをまたいで使う際の機能設計。
Amazon MusicやApple Musicは同じアカウントを登録した複数のデバイスで、同時に別の楽曲が再生できます。逆にいえば、再生/停止などの操作はそれぞれの機器を触っておこなわなければなりません。
一方Spotifyはというと、同じアカウントで登録した複数デバイスがあっても、一度に使えるデバイスはひとつのみ。新たにひとつのデバイスで音楽を再生すると、それまで音楽を再生していたデバイスでは音楽が自動で停止されます。
Premium向け機能ではあるものの、現在音楽を再生しているデバイスとは別のデバイスでSpotifyを開いた場合に「どちらのデバイスで再生するか」を確認するメッセージも表示されます。
スマホやタブレット、パソコンなど、複数のデバイスにまたがってサービスを利用するのであれば、手元で一元管理できるSpotifyはとくに便利に感じられるはず。
BIGLOBEモバイルなら通信量を気にせず楽しみ放題!
今回紹介したAmazon Music、Apple Music、およびSpotifyはいずれも、各サービスに登録された楽曲をストリーミング再生(通信しながら再生)することを基本とするサービス。 気になる楽曲があれば事前にダウンロードしておき、オフラインで再生することも可能です。
しかし音楽定額配信サービスの最大の魅力は、やはり「幅広いラインナップをいつでもどこでも楽しめる」こと。となれば、ストリーミングでストレスなく使えるがサービスの魅力をより引き出す重要な要素となります。
そこで音楽定額配信サービスを利用する際、ぜひ検討してみてほしいのが、BIGLOBEモバイルの「エンタメフリー・オプション」です。
エンタメフリー・オプションは(Amazon Music、Apple Music、Spotifyを含む)対象サービスを利用するときのデータ通信量が、一部の機能を除き、ノーカウントになるサービスです。
音声通話SIMをご利用の場合、月額308円(税込)の追加で利用できます。(受付終了している「1ギガプラン」は対象外)通信量の心配をせず、思う存分に音楽が楽しめて、この価格。正直かなりおトクに契約できるサービスです。
今回紹介した3つのサービスには、それぞれ無料のトライアル期間が用意されています。
自分好みの楽曲やアーティスト、自分のセンスに合うプレイリストがあるのはどのサービスか?を試すにあたっても、エンタメフリー・オプションなら余計な心配がいりません。
毎月の料金も安く抑えつつ、でも音楽はストレスなく快適に楽しみたい! 欲張りすぎともいえるこの要望を、手ごろに叶えてくれる存在として、ぜひエンタメフリー・オプションの活用も検討してみましょう。