USBには1.0~3.0という規格があることを知っていますか? この記事では、USB2.0と3.0の違いや見分け方、USB3.0を使うときの注意点をご紹介します。
USB2.0と3.0ってなに?
USB1.0とUSB3.0の「1.0」や「3.0」はUSBの規格です。数字が大きくなるほど転送速度が速くなります。一般的に多く使用されているのは、USB2.0や3.0。USB3.0の転送速度 (理論値)は最大5Gbps、USB2.0の転送速度 転送速度 (理論値)は最大480Mbpsとなっています。
理論上では、「USB3.0」は「USB2.0」に比べて約10倍の速度でデータ転送が可能ですが、実際は「USB2.0」の2~3倍程度の転送速度といわれています。理論値と実測値ではかなり差があるわけですが、とはいえ、データ転送の速度が1/2~1/3程度になると思うと、体感としてもかなり違いがあります。
USBの最新の規格は、2019年に制定されたUSB4.0です。転送速度が40Gbps、給電能力も最大240W(48V 5A)となっており、大幅に性能がアップ。互換性があるので、規格が違っていても接続できますが、その場合下位の速度に合わせた通信になるため注意が必要です。例えば、USB3.0にUSB2.0のケーブルを接続すると、USB2.0の速度で通信します。
USB2.0と3.0はポート内側の色で判別できることも
互換性があるということは形状は同じということですが、それでは、USB2.0と3.0はどうやって見分けるのでしょうか。
基本的にはUSB2.0だと端子が黒、USB3.0だと青です。USBポートもUSBコネクタも端子の色で見分けがつく、ということです。
下の商品画像(右)はType-AのUSB3.0となっており、端子が青になっています。ただし色の違いは、メーカーに委ねられているため、すべてが該当するわけではありません。見た目で判別するときの、ひとつの目安にとどめておきましょう。
また、パソコンであれば端子の形状で見分けることも可能です。プラスチック部分の先端に5つの端子がついている場合は3.0、ついていない場合は2.0になります。
▲「エレコム USBケーブル Type C ( USB A to USB C ) 15W 1.0m」右は端子が青なのでUSB3.0
USBの「Type-A」や「Type-C(TM)」の違いは?
「USB Type-A」や「USB Type-C(TM)」「micro USB」などもよく耳にしますが、こちらはUSBコネクタの形状の違いのこと。形状の違いで、給電能力やデータ転送速度がやや異なります。パソコンやスマートフォンに採用されている主な形状は以下のとおりです。
【USBコネクタの主な形状】
- Standard-A (Type-A)
- Type-C(TM)
- Micro USB Type-B(2.0)
▲左からStandard-A (Type-A)、Micro USB Type-B(2.0)、Type-C(TM)
形状が違うというのは見た目の形が違うということなので、すべて目視で判別できます。Type-Aはさまざまな電源ケーブルのコネクタとして採用されていますし、Type-C(TM)やMicro USB Type-B(2.0)は、Androidスマートフォンの電源ケーブル用コネクタとして多く採用されています。
最近では、急速充電に対応した新規格「USB PowerDelivery(パワーデリバリー、USB PD)」や「Quick Charge」などが登場していますが、充電器側のコネクタ形状がUSB PDはUSB Type-C、Quick ChargeはUSB Type-Aに対応しているため、購入時には形状の確認が必要です。
データ転送速度と給電能力は比例しない
USBには、Type-Aに対してUSB2.0、USB3.0の規格のバージョンがあるように、各形状にそれぞれの規格のバージョンがあります。Type-C(TM)については、USB3.2の規格も存在します。
バージョンが同じであれば、機能も変わらないイメージを持ってしまいますが、給電能力という点で見ると、同じUSB2.0であってもType-Aよりも、Type-C(TM)の方が優れています。
また、データ転送速度は、形状ではなくUSBの規格で変わるので、給電能力が高いからといってデータ転送速度も速くなるわけではありません。
USB3.0を使いこなすときの5つの注意点
USB3.0のケーブルを買ったからもう安心! というわけにはいきません。高速な転送速度を生かすために、いくつか気をつけておきたい注意点があります。以下で、USB3.0を使うときの注意点について確認しておきましょう。
1,USB3.0の性能を生かすには周辺機器すべての対応が必須
USB接続は、パソコン←→ケーブル←→周辺機器と接続して使用しますよね。ケーブルだけ、パソコンだけ、周辺機器だけがUSB3.0に対応していても、いずれかひとつでもUSB2.0やUSB1.0の規格が混ざっていると、下位の転送速度しか実用できません。規格が混ざっていても接続自体はできますが、転送速度は遅くなってしまいます。
2,USB3.2は2種類あり、種類によっては転送速度や給電能力が変わる
USB1.0の次は、USB2.0が発売されましたが、USB3.0の後に続く規格はUSB3.1とUSB3.2となっており、やや規則性に欠けています。USB3.2は、さらに「Gen 2x 1レーン」と「Gen 2x 2レーン」の2種類に分かれており、転送速度や給電能力が大幅に違うため、選ぶ際には注意が必要です。
3,「USB3.0」のケーブルは、「USB2.0」のMicro USB Type-Bには接続できない
「Micro USB Type-B」の形状は、USB 2.0とUSB 3.xとで形が違います。3.0の方が横に大きいため、2.0の方は3.0に差し込むことが可能ですが、3.0を2.0に差し込むことは物理的に不可能となっています。
4,USB3.0は、2.4GHz帯(Wi-Fi, Bluetooth)に干渉することがある
USB3.0は、2.5GHz帯でデータ転送するため、2.4GHz帯のワイヤレスマウスやキーボード、Wi-Fiなどに干渉してしまうことがあります。例えば、マウスの挙動がおかしくなったり、Wi-Fiの接続が不安定になったりしてしまうかもしれません。
もし電波干渉が起こってしまった場合は、USB3.0とできるだけ離して使用する、USB2.0を使用する、あるいはノイズを抑えるシールド対策済み機器を使用することで対策ができます。
5,USB2.0と認識されてしまうことがある
USBをゆっくり差し込むと、誤ってUSB2.0端子で認識されてしまうことがあります。
端子の内部構造が、手前側にUSB2.0の端子、奥側にUSB3.0用の端子が配置されているため、ゆっくり差し込むと先にUSB2.0の端子が認識されてしまう、というわけです。
もし認識されなかった場合は、もう一度できるだけ素早く差し込む、あるいは端末を再起動することでUSB3.0として認識することができます。
利用シーンや接続機器に合ったUSBを選ぼう
USBは、電子機器の給電はもちろん、なくてはならないアイテムです。使用する際は、まず接続したい機器との形状があっているかを確認し、次に給電のために使用するのか、データ転送のために使用するのかによって、適切なものを選ぶことがポイント。充電が遅かったり、データ転送に時間がかかるな、と思ったときはUSBを確認してみると良いかもしれません。
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*1 IPv6に対応していないサービス/サイトはIPv4接続となります。
*2 最大通信速度は光回線タイプによって異なります。最大通信速度はお客さまのご利用機器、宅内配線、回線の混雑状況などにより低下します。
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