コスパのいいスマホは欲しいけど、チープに見えるのはイヤ――そんな人に、ぜひとも試してみてもらいたいのが、モトローラ製の『moto g7』です。
2019年9月10日現在、BIGLOBEモバイル価格で3万720円(税別)。端末の見た目はどう?写真はちゃんと撮れる?など気になるポイントをチェックします!
目次
moto g7の基本情報
フルHD+の解像度を持つ高精細ディスプレイ
ミドルレンジのSIMフリースマホmoto g7は、サイズが約6.24インチ、解像度が2,270×1,080というフルHD+で表示できるディスプレイを備えています。前面の縁ギリギリまでがディスプレイで、上部にはカメラレンズのためのしずく型ノッチを採用。角ばっていないため、優しい雰囲気を醸し出しています。
ディスプレイにLTPS(Low Temperature Poly Silicon:低温多結晶シリコン)液晶を採用しているので、「高精細でくっきり美しい画像を表示できること」や「液晶をタッチしたときの反応速度が早いこと」などの特長が挙げられます。
上品な艶で高級感ありの見た目
サイズは約157(高さ)×75.3(幅)×7.92(厚み)mm、重さ約174g。手に持ったときに「ずっしり」とした質量がありますが、それがまた高級な印象を与えてくれます。
カラーバリエーションはブラックとホワイトで、どちらも光沢感あり。
光沢があると、すぐに指紋でベタベタになってしまうのではないか、傷がついてしまうのではないかと気になってしまいますが、クリアソフトケースが同梱されているので、お気に入りのケースが見つかる前でも、気兼ねなく使い始められそうです。
仕事もプライベートも1台で受けられる
moto g7のSIMトレイには、microSDカード×1、nanoSIMカード×2のスロットが搭載されています。
最大512GBのmicroSDXCカードまで対応していますし、電話は2つの電話番号で待ち受け可能のデュアルスタンバイ。仕事用・プライベート用と、2台のスマートフォンを持ち歩く必要がなくなります。
それぞれのSIMスロットには名前をつけられるため、どちらの番号宛にかかってきたかも一目瞭然。仕事先からの電話に間違えて妙なテンションで応対することを避けられますよ。
▲「business」か「private」かがわかりやすいようにSIMスロットの名前を変更した例。文字の色も変えられるので、視認性バツグン
写真をたくさん撮りたくなるカメラ機能
今や、スマホを選ぶ際の基準の1つにもなっているのがカメラ機能。スペックを含め、詳しく見ていきましょう。
デュアルレンズできれいなボケ味
moto g7には、全部で3つのカメラレンズが搭載されています。アウトカメラには1,200万画素と500万画素のレンズ、インカメラには800万画素のレンズです。ちなみに背面にある2つのレンズはデプスマップ(レンズから各被写体への距離の情報)を作成するためのもので、美しいボケ味のある写真を撮影することができます。
このレンズのおかげで、撮影後でもピントを合わせたい箇所を再指定して、思い通りの作品を作れますよ。
▲ピントを前方(左)から後方(右)に合わせ直した例
高価格帯のスマートフォンと異なり、「食べ物」「風景」「植物」といったモードはありませんが、料理を自然な色合いで撮影できています。生牡蠣のプリプリ感、天ぷらの薄い衣のサクサク感が伝わるのではないでしょうか。
夜景モードはありませんが、明るさを調整することで、明るい画像が得られます。ただし、ISO感度を上げるため、ザラつき感が出てしまうのが残念でした。
▲深夜で、月明かりもない状態で撮影。明るさを調整したところ、ISO感度18,476と高くなりすぎてしまい、拡大して見るとかなりザラザラした写真になってしまった
モード感ある作品を感性のまま簡単に作れる!
ユニークなのは、「カットアウト」「スポットカラー」「Cinemagraph」といった写真モードを搭載していること。
カットアウトでは、人物の周りの背景を切り取り、他の背景と合成しやすくします。
スポットカラーでは、任意の色のみを残し、それ以外をグレースケールに。
Cinemagraphでは、カメラを固定した状態で全体的に動きのある短い動画を撮影し、そのまま動かす箇所と動きを見せたくない箇所を任意に指定することができます。
例えば、通行人の動きを止め、歌手だけが動いているMVのようなものが作れることでしょう。残念ながら、わたしの感性では作れませんでしたが……。
動画の手ブレ補正モードは微妙?
動画は30fpsのフルHDで撮影できますし、通常モードのほか、スローモーションやタイムラプス、またピュアAndroidらしく単体でYouTubeライブを開始することもできます。
動き回りながら撮影する際に心強いのが「手ブレ補正モード」。激しい動きをなめらかにすることで、録画した動画の視聴時に、目が回るのを軽減させられます。
moto g7にももちろん搭載されていますが、あまり強力なものではないので、動画撮影時には自撮り棒やスマホ用ジンバルを上手に使ったほうが良いかもしれません。
インカメラでもポートレートモードあり!
moto g7のインカメラは単眼ですが、iPhone XSなどハイエンドモデルでも採用されているポートレートモードを搭載。美肌モードはないものの、撮影後にボケ味を調節できるから印象的な一枚が撮れるのでは?
そのほかに、Googleレンズも標準で備えているため、カメラを向けるだけで検索可能。画像からテキストを抜き出したり、商品名を調べたり、さらにはそのままECサイトでショッピングもできるスグレモノです。
▲検索結果をタップすれば、商品ページにも飛べる
さらに、センサーが捉えた光の情報を圧縮せず、全てをそのまま記録するファイル形式「RAW」での撮影も可能。現像ソフトで光の具合や色味、鮮やかさを、高画質な状態で編集できるため、写真好きであれば持っておきたい1台になることでしょう。
大容量バッテリーでも短い充電時間
moto g7のバッテリー容量は3,000mAh。iPhone XSが2,658mAhなので、大容量の部類に入ります。
実際に、Amazon Prime Videoをディスプレイの明るさ80%で3時間ほど視聴していたところ、バッテリーは22%しか減少していませんでした。
大容量ではありますが、同梱されている15Wのターボパワーチャージャーを使えば、「15分で最長9時間分の充電が可能」(モトローラ公式ページより)。実際に21分で14%も充電することができました。
朝起きて、夜のうちに充電し忘れたことに気づいても、朝の身支度の間に通勤時間分の充電ができそうですね。
モトローラだけの便利な機能も!
moto g7はおよそ3万円という価格にも関わらず、指紋認証センサーと顔認証システムの両方を備えています。
しかも、独自の「Motoアクション」には「持ち上げてロック解除」を搭載。顔認証でのロック解除と組み合わせることで、iPhone XやXSのような使用感を得られます。
顔認証のスピードは、下の動画で確認できます。
Motoアクションには、ほかにもさまざまあります。
- 2回ひねる ⇒ カメラを起動
- カメラ稼働中に2回ひねる ⇒ アウトカメラとインカメラの切り替え
- 2回振り下ろす ⇒ LEDライトのオンオフ切り替え
- 画面を伏せる ⇒ 着信音をオフにする
使いこなせるようになると、手放せなくなるかもしれませんね。
そのほか、Wi-Fiスポットのない場所でもパソコンでのデータ通信を可能にするテザリング機能やNFC(Near Field Communicationの略。近距離通信規格のひとつ)機能も搭載。Android端末同士であれば、NFCセンサー同士をかざすだけで写真などのデータを手軽に送れます。
高級感のある見た目とデュアルスタンバイOKな2つのSIMスロット、「作品」となるような写真を取れるカメラ機能や、一日中使えるタフなバッテリーなど、とても3万円台とは思えないmoto g7。
メインで持つのにも充分だと感じる1台でした。
※本記事の内容は、2019年9月11日現在の情報です。