ネットの光回線の選択肢のひとつに「光コラボレーションモデル」があります。今回は、この光コラボレーションモデルとは一体どのようなサービスなのか解説します。
メリット・デメリットや、工事費、選び方など幅広くまとめていますので、興味のある方はぜひチェックしてみてください!
光コラボレーションモデルとは
光回線には「光コラボレーションモデル(以下、光コラボ)」のほかにもいくつか種類がありますので、それらと合わせて光コラボとは何かを解説しましょう。
光コラボ
光コラボとは、NTT東日本・西日本から光回線を借り受けた光コラボ事業者が、光回線サービスと独自サービスを組み合わせることで、より便利なサービスとして提供するモデルです。
ちなみに、光コラボ事業者が提供している光回線サービスのことは「コラボ光」と呼びます。
フレッツ光
フレッツ光とはNTT東日本・西日本が提供する光回線です。NTT東日本・西日本の回線網は全国に張り巡らされており、北海道から沖縄まで大抵の地域で利用できます。また、通信速度や料金など多彩なプランから選べるのも特徴です。
ちなみに、前述の光コラボはこのフレッツ光と同じ光回線を使用しています。
独自の回線
一方で、NTT東日本・西日本の回線網とは別に、自社で回線網を所有する独自の光回線も存在します。例えば、auひかりやeo光、BBIQなど。回線が独自のものなのでプランが柔軟で、うまく自分の環境にあえばおトクに利用できます。
ただ、NTT東日本・西日本の回線網に比べると、対応地域は限定的です。
光コラボのメリット
光コラボのメリットとしては、主に3つあります。
月額料金が安くなることが多い
これまでのようにNTT東日本・西日本の光インターネットサービス「フレッツ光」をプロバイダー経由で契約するよりも、月額料金が安くなることが多いです。
まず、一般的に光回線を使うには「回線業者(NTTのように回線を提供する事業者)」と「プロバイダー(回線をネットに繋げる橋渡しをする接続事業者)」の2社と契約する必要があり、別々に料金を払う必要がありました。
一方、光コラボでは実質的に回線業者とプロバイダーが同じになり、光コラボ事業者の1社との契約にまとめられます。
また、前述のように、光コラボでは光コラボ事業者が提供するさまざまな独自サービスが利用できます。その多くに割引や何らかの還元が適応されている点も、料金がおトクになっている要因のひとつと言えるでしょう。
- ネット回線とスマホのセット割
- ネット回線と電気・ガスのセット割
- キャッシュバック還元
- ポイント還元
このような割引、還元を上手に活用できると、さらにおトクに契約できます。
契約先を一本化できる
これまでNTT東日本・西日本「フレッツ光」のような光インターネットサービスを利用するには、NTT東日本・西日本とプロバイダー、それぞれと契約する必要がありました。光コラボなら、契約先を光コラボ事業者に一本化できます。
これにより、支払い先が一本化されて料金がわかりやすくなるだけでなく、窓口もひとつになるので、トラブル時などに問い合わせ先で迷うこともなくなります。
「転用」なら切り替えが簡単
別の光回線に変更するには(「フレッツ光」から「eoひかり」に変更するなど)、以下のように手続きや工事の手間がかかるのが一般的です。
- 新しい回線の契約
- 今の回線を解約
- 新しい回線の工事
時期によりますが、新しい回線の工事には契約から数か月かかることが珍しくありません。また、工事当日は立ち会いが基本ですから、予定を調整する必要もあり手間がかかります。
その点、フレッツ光から光コラボへの切り替えであれば、「転用」と呼ばれる手続きができるので、新しい回線の工事は不要! 手間なく乗り換えられます。
転用とは
転用とはフレッツ光から光コラボに乗り換えるときのように、同じ光回線を利用しつつ、別の回線業者のサービスに乗り換えることを言います。サービスは別でも回線は同じものなので、新しく回線工事をする必要がないわけです。
光コラボのデメリット
一方で、光コラボのデメリットとしては、主に2つ挙げられます。
自分に合う事業者を選ぶのに手間がかかる
光コラボでおトクになったり、便利になったりするのは、あくまでも光コラボ事業者が提供する独自サービスが自分の利用環境と合う場合です。
例えば、ソフトバンク回線のスマホを使っている方が、ドコモ回線のスマホとのセット割を行っている光コラボ事業者と契約しても、あまりおトクとはいえません。
多くの光コラボ事業者が存在しているなかで、自分の利用環境に合う独自サービスを提供する事業者を探し、選ぶのにはどうしても手間がかかります。
回線速度が遅くなることがある
結局のところ光コラボにすると速度は速くなるのか、遅くなるのか?
前提として、光コラボはNTT東日本・西日本のフレッツ光と同じ光回線を使用しているので、回線自体の品質は折り紙付きだと言えるでしょう。
ただ、光コラボ事業者によって回線を接続するまでの方式や設備に差があったり、利用者によって利用環境が違ったりして速度が遅くなる場合はあります。
事業者側の問題については、自分に少しでも合うサービスを選ぶことで解消できます。この後、光コラボの選び方もご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
光コラボの工事費
フレッツ光から光コラボへの「転用」の場合、回線自体はフレッツ光のものを利用するため、新規工事費は原則的にかかりません。
一方、以下のような場合には、工事費のかかることがあります。
- 今はファミリータイプで、光コラボではマンションタイプに変更する
- フレッツ光以外のネット回線から、光コラボに乗り換える
工事費がかかる場合の詳しい費用に関しては、状況によってさまざまなので、各事業者に問い合わせてみるのが確実でおすすめです。ちなみに、解約金もフレッツ光からの「転用」では免除される場合があります。
光コラボの選び方
光コラボに差があるとすれば、光コラボ事業者の独自サービスです。では、具体的にサービスのどこを比較すればいいのかを解説しましょう。
自分のスマホが割引の対象か
自分の利用環境に合うサービスなのかは重要な比較ポイントです。
とくに光コラボ事業者の多くは「スマホとのセット割」を打ち出しているため、自分のスマホが割引の対象なのかチェックするといいでしょう。
そのほかにも電気やガスなどとのセット割がある事業者もいます。もし自宅の電気やガスなどを対象とした事業者がいる場合は、そちらも比較してみるといいかもしれません。
そのほかおトクな還元はあるか
最後は、キャッシュバックやポイントなどの還元があるかどうか、という点です。多くの光コラボ事業者は、キャッシュバックやポイントの還元を実施しています。
ただし、キャッシュバックが高額でも、月額費用が高かったり、事業者の独自サービスが自分に合わなかったりすると、長期的には支払額が多くなることもあります。大切なのは、トータルで見たときよりおトクに、便利になる方を選ぶことです。
まとめ
今回は、光コラボとはどのようなサービスなのかを解説してきました。
光コラボ事業者を選ぶ手間はありますが、それらを差し引いても十分に魅力的なサービスです。
- 現在、フレッツ光を使っている
- フレッツ光ではないが、今よりおトクなところを探している
- 大手キャリアのスマホを使っている
- 引越しのついでに、ネット回線の乗り換えを検討している
とくに光コラボは、このような方におすすめのサービスと言えるでしょう。
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