「自宅で使うインターネット回線」の選択肢といえば、まず思い浮かぶのは光回線です。高速かつ安定性のあるデータ通信が魅力ですが、工事などの手間もあり、契約を悩んでいる人もいるのではないでしょうか。
一方で、手軽な方法としてあげられるのがモバイルルーターです。工事や面倒な手続きは必要なく、外に持ち出して使えるのも嬉しいポイント。ただし、通信速度や安定性は光回線に劣るなどのネックもあります。
光回線とモバイルルーター。それぞれに一長一短があると言われる両者ですが、実際のところはどうなのでしょうか。
このページでは、普段は光回線を使っている筆者が、試しに1週間ほどモバイルルーターを使用。実際に自宅で仕事をしてみて、光回線との違いと、使って改めて実感した両者のメリット・デメリットをまとめました。
目次
実際にモバイルルーターを使ってみてどうだった?
この記事を書くにあたって、今回は以下の条件でモバイルルーターを使ってみました。
使用機器:Galaxy 5G Mobile Wi-Fi
期間:約1週間
利用場面:仕事、ウェブ検索、動画鑑賞など
光回線のルーターとの接続は切り、モバイルルーターを使う
期間中は、自宅で常時接続状態だった光回線の接続を切り、モバイルルーターを使用。在宅時はパソコンの近くに置きっぱなしの状態で、仕事の連絡や原稿執筆、調べごとのほか、プライベートのネット利用についても、モバイルルーターを使って過ごしてみました。
では、実際に使ってみてどうだったか。
一言でまとめるなら、「想像以上に快適に使えて驚いた」という感想です。基本的な仕事の作業だけなら、モバイルルーターでも十分に感じるほど。ただし、まったく懸念点がないわけではありません。場面別に振り返っていきましょう。
1. 仕事(原稿執筆、チャットツール)
GoogleドキュメントやChatWorkなどのウェブサービスについては、まったく何の問題もなく使えました。
フリーWi-Fiのように不意に接続が切れるようなこともなく、通信速度も文句ありません。自宅でパソコンの近くに置いて使うぶんには、常に安定してインターネットに接続できていました。
2. ネットサーフィン、調べごと
Google検索を使っての調べごとや、ウェブサイトの閲覧についても同様です。
画像やアニメーションがたくさん埋め込まれているような、いわゆる「重い」サイトにもサクサクつながります。表示速度についても、光回線と比べても遜色ないように感じました。
サイトを見たり、ウェブサービスを使ったりといった、基本的なインターネット利用に関しては、「モバイルルーターでも十分に仕事になる」という結論です。
3. 動画鑑賞
YouTubeの動画やライブストリーミングサービスの配信についても、映像を見るだけでしたら大きな問題はありません。
ただ、1080p以上の高画質で見ようとすると、しばしば読み込みが発生することがありました。720pなら途中で動画が止まることはありませんし、十分に高画質ではありますが、「どうしてもHD画質で見たい!」とこだわりがある人は要注意です。
モバイルルーターと光回線のメリット・デメリット
以上のような体験と感想を踏まえつつ、ここからはモバイルルーターと光回線について、それぞれのメリットとデメリットを改めて整理していきましょう。
モバイルルーターのメリット:簡単契約で外でも使える
モバイルルーターのメリットは、すぐに使える手軽さです。
工事の必要はなく、端末が届いたらすぐにインターネットに接続することができて、便利に感じました。人と会うこともなく、最低限の手続きだけでネット環境が構築できます。出張先や引っ越し先にそのまま持っていけるのも嬉しいポイントですね。
加えて、自宅だけでなく外に持ち出して使えるのも大きな魅力。
先ほどの「場面別」の項目では取り上げませんでしたが、今回、モバイルルーターを喫茶店などにも持ち出して使ってみたところ、非常に作業がはかどりました。フリーWi-Fiと比べて速度も安定性も段違いですし、接続する手間もかかりません。
本記事の主旨は「光回線との比較」ですが、やはり「外に持ち出して使える」という特性は、モバイルルーターの大きな魅力だと感じました。
モバイルルーターのデメリット:時間や場所によっては不安定になることも
今回、少なくとも筆者が体験した実感としては、モバイルルーターの通信面でのデメリットらしいデメリットはありませんでした。
自宅のマンションの一室の机の上に置きっぱなしで使っていて、電波状況も常に良好。ただ、ごく稀に「少し読み込みに時間がかかっているような……」と、数秒のラグを感じることはあったように思います。
また、一般的に「時間や場所によって速度が遅くなる」ことが指摘されている点は、留意しておく必要がありそうです。
無線で接続するモバイルルーターの特性上、どうしても通信が不安定になる場面はあります。地域によってつながりやすさが変わるだけでなく、時間帯や環境によっても速度が左右されるため、光回線のように「常に安定して速い」とは言えません。
モバイルルーターのつながりやすさについては、利用するサービスや端末といった要素だけでなく、ユーザーの生活圏によっても変わってきます。なので、契約時にはあらかじめサービスの対象エリアをチェックするようにしましょう。
それともう一点、強いてあげるとすればですが、「ルーターを充電する手間がある」点はデメリットに数えられるかもしれません。自宅の一定位置に置きっぱなし使うぶんにはバッテリーを気にする必要はありませんが、外に持ち出す場合や、室内でも持ち運んで使いたい場合は注意しましょう。
光回線のメリット:通信の速さと安定性
一方で光回線のメリットとしては、データ通信の速さと安定性があげられます。
普段、有線で光回線を使っていてストレスに感じた経験はまったくと言っていいほどなく、無線接続でも不安定に感じたことはほぼありません。
一般家庭で利用できるインターネット回線としては最速を誇るだけでなく、それ以上に大きいのが、固定回線ゆえの安定性。家の構造や周囲の環境、時間帯などに左右されることなく、常に安定したデータ通信が可能です。
通信の速度と安定性では、やはり光回線に軍配があがると言えるでしょう。
光回線のデメリット:工事の手間
光回線のデメリットとしては、冒頭にもあげた工事の問題ですね。
回線を開通させるための工事に立ち会う必要があるため、契約してすぐに使えるわけではありません。また、将来的に引っ越しする際には手続きが発生することを考えると、少し億劫に感じる部分もあります。
ただ、工事自体は30分もかからず終わりますし、キャンペーンを利用すれば工事費が無料になることも少なくありません。ハードルは意外と高くないので、十分に選択肢に入ってくるのではないでしょうか。
数年前とは比べ物にならないくらい快適に使える!
以上、モバイルルーターを実際に使ってみた感想と、光回線と比較した際のメリット・デメリットをまとめてきました。
筆者個人の実感としては、先ほども書いた「想像以上に快適で驚いた」というのが素直な感想です。実は以前もモバイルルーターを使っていた時期があったのですが、その時とは比べ物にならないくらいサクサクつながるので驚きました。
モバイルルーターはBIGLOBEでも取り扱っておりますので、本記事を読んで少しでも気になった方はぜひご検討ください。