Wi-Fiが遅い、接続が不安定といった原因は、もしかすると「二重ルーター」にあるのかもしれません。
この記事では、二重ルーターの原因や確認方法、改善策についてメリット・デメリットにもふれつつまとめています。
目次
二重ルーターとは
二重ルーターとは、インターネット接続において2台以上のルーターが存在する状態を指します。
つまり、自宅などのインターネット環境に2つのネットワークグループがある状態を意味しています。
通常、家庭内ネットワークでは1台のルーターを使用しますが、何らかの理由で追加のルーターを導入すると二重ルーターの状態が発生します。
基本的には、二重ルーターでも特に問題ないとされています。
二重ルーターはメリットがある一方で、接続の不具合や速度低下の原因となるといったデメリットがあるため、二重ルーターは避けたほうが良いというケースもあります。
二重ルーターになる原因
そもそも、二重ルーターになってしまう原因にはどのようなことがあるのでしょうか。
以下で二重ルーターになる原因についてみていきましょう。
ルーター機能が搭載されているONUを使用している
多くの家庭で利用されている光回線のONU(光回線終端装置)ですが、ONUの中にはルーター機能が搭載されているものもあります。
このONUに加えて、別のルーターを設置すると、二重ルーターの状態が発生します。
通信状況を改善するために別のルーターを設置している
Wi-Fiの電波が届きにくい場合や、複数の階でWi-Fiを使いたい場合など、通信状況を改善するために別のルーターを設置することがあります。
既存のルーターに加えて、新しいルーターを設置してしまうことになるため、二重ルーターになってしまうことが多々あります。
また、インターネット完備の集合住宅に住んでいる場合、既存のネットワーク環境に追加のルーターを導入することがあります。
この場合でも、二重ルーターになっている可能性があります。
二重ルーターにメリットはある?
二重ルーターはデメリットのみ、というわけではありません。
以下では二重ルーターのメリットについて確認しておきましょう。
接続できる端末やLAN端子の数が増える
先にお伝えしたとおり、二重ルーターとはインターネット環境に2台以上のルーターが存在している状態です。
ルーターの仕様により、接続できる端末の数やLAN端子の数がその分増えるため、複数のデバイスを同時に利用したい場合に便利です。
ルーターのセキュリティ対策が強固になる
二重ルーターは、1台目の回線接続用のルーターから、追加された2台目のWi-Fiルーターを経由してインターネットに接続するような構成です。
インターネット接続側からみると、二重の敷居が設定されていることになるため、基本的には外部から2台目のWi-Fiルーターにアクセスするということが難しい状況になります。
つまり、外出時の自宅LANにアクセスするという利用法ができなくなるため、インターネット側からの不正アクセスについては心配がなくなり、結果的にはセキュリティ強化につながるというメリットになります。
二重ルーターのデメリットについて確認しよう
二重ルーターにはデメリットもあります。
これらは実際のインターネットの使用にも影響するため、二重ルーターを見直すきっかけになることも。
以下で二重ルーターのデメリットについて確認していきましょう。
速度不足や接続が不安定に
二重ルーターの状態では、2つのルーターを通過することになるため、通信速度が低下することがあります。
また、接続が途切れたり、不安定になったりすることがあり、例えばオンラインゲームなどでラグが発生しやすくなります。
IPアドレスが重複してしまう
二重ルーター状態で、よく問題となるのがIPアドレスの重複です。
IPアドレスが重複すると、インターネット接続が遅くなる、インターネットに接続できなくなるといった問題が発生します。
例えば、オンラインゲームの一部コンテンツができなくなるといった現象もあります。
また、異なるルーターに接続している端末同士間では、通信やデータ共有が制限されてしまうこともデメリットといえます。
【デバイス別】二重ルーターの確認方法(Windows・Mac・スマホ)
二重ルーターはルーターが2つ以上設置されているので、目視でも確認できそうですが、確認する方法があります。
以下で二重ルーターの確認方法についてみていきましょう。
二重ルーターの確認手順(Windows)
スタートメニューから「cmd」を検索し、コマンドプロンプトを起動します。
コマンドプロンプトに「Tracert -d 8.8.8.8」の文字列(コマンド)を入力して「Enter」キーを押下します。
すると、「192.168.***. ***」といった、数字の並んだ文字列が表示されます。
この「192.168.***. ***」といったローカルIPアドレスが2つ表示されている場合は、二重ルーターの状態となります。
▲コマンドプロンプトの画面。ローカルIPアドレスは1つのみなので、二重ルーター状態ではない。
二重ルーターの確認手順(Mac)
Macの場合も簡単に二重ルーターの状態を確認することができます。
まずは、Spotlight検索で「ターミナル」と入力し開きます。
ターミナルに「traceroute 8.8.8.8」と入力し、Enterキーを押します。
表示された情報の中に、ローカルIPアドレスが複数ある場合、二重ルーターの可能性が高くなります。
二重ルーターの確認手順(スマホ)
スマホから二重ルーターの状態を確認するには、traceroute機能が搭載されている「Fing」や「Network Ping Lite」といったスマホアプリを利用する方法があります。
ここではiPhoneから「Fing」を利用した方法をみていきましょう。
アプリをダウンロードしたら、下タブの「ツール」から「ルートのトレース」を選択します。
次に、人気のターゲット項目から「google.com」を選択します。
すると、IPアドレスの一覧が表示されますので、WindowsやMacと同様にローカルIPアドレスが複数ある場合は、二重ルーターの状態になっています。
▲Fingの結果画面。Windows同様にローカルIPアドレスは1つのみなので、二重ルーター状態ではない。
Fingはこちら
二重ルーターを解消する方法
二重ルーターを解消するにあたっては、2台目のルーターをルーターとして機能させないことがポイントになります。
以下で二重ルーターを解消する方法について確認していきましょう。
2台目のルーターをブリッジモード/アクセスポイントモードにする
二重ルーターの問題を解消する最も効果的な方法のひとつが、2台目のルーターを「ブリッジモード」または「アクセスポイントモード」に設定することです。
この設定により、2台目のルーターは単なるWi-Fiアクセスポイントとして機能し、ネットワーク全体を1台目のルーターが一元管理するようになります。
具体的な設定の変更方法は、ルーターの仕様により変わります。
本体に物理的なスライドスイッチが備わっているものは、スイッチを切り替えるのみで完了です。
スイッチがないものは、ルーターの管理画面に入って設定することになるため、ルーターの説明書を確認してみましょう。
また、そもそも2台目のルーターが不要であれば、オフにして使用しないというのも解決策のひとつです。
それでも速度が遅い場合は?
インターネット接続が遅かったり、不安定であったりするため、二重ルーターの解消を行ってみた結果、問題が解消されないということもあるでしょう。
その場合は、二重ルーター以外の原因が潜んでいることが考えられます。
例えば、物理的な障害物があったり、電波干渉していたりするケースです。
この場合は、ルーターの位置を変更したり、高性能なルーターに交換したりすることで問題解決できることもあります。
また、そもそものインターネット回線自体が遅い可能性もあるため、インターネット回線の見直しも検討すると良いでしょう。
二重ルーターを解消して快適なインターネットを楽しもう
二重ルーターでも、そのまま使用し続けることができます。
また、接続端末が多くなる、セキュリティ面が強化されるといったメリットがあります。
一方で、インターネットの速度が遅かったり、不安定であったりする場合もありますので、二重ルーターを解消しておく方が良い場合もあります。
二重ルーターを解消しても、速度不足が気になる場合は、その他の要因を特定することもひとつですが、そもそものインターネット回線を見直すことも検討してみると良いでしょう。
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