2019年は台風の猛威が日本を襲った年でした。ライフラインはストップし、ズレ混む復旧に何週間も待つ必要があったり、今もなお避難を余儀なくされている方々のことを想うと本当に胸が痛みます。
筆者も2018年の北海道胆振東部地震で停電を経験。情報を得るために携帯ラジオの必要性を実感し、また、いつ終わるかわからない停電の最中には、スマホのバッテリーがいつまで持つか、という不安にも陥りました。
そこで今回は、停電時のいざというときに備えておきたい、あるいは知っておきたい、スマホのバッテリー確保先をまとめてみたいと思います。
1. モバイルバッテリー
まずはやはりモバイルバッテリーです。1,000円程度で気軽に買えるものから、大容量モデル、複数端末同時充電、LEDライト付き、ソーラーパネルを搭載など種類も豊富にあります。筆者は停電を機にソーラーパネル付きのものも買い足しました。
必ずしも自宅で災害に遭うとは限りません。モバイルバッテリーをカバンに1つ忍ばせ、常に持っておくだけでも安心感が違います。実際のところ日常的に助けられることもよくあります。
2. ノートパソコン
続いてはノートパソコンです。スマホの登場によりめっきりノートパソコンの利用頻度が減ってきた、という方もいると思いますが、ノートパソコンに残っている電力でスマホを充電することも可能ですよね。
停電時、スマホのバッテリー残量が減っていく中、この事実に気づいた時はかなり安心しました。意外と気づきづらい点でもありますので、ノートパソコンをお持ちの方は、ノートパソコンもバッテリーの供給源になり得る、ということをぜひ覚えておきましょう。
3. Bluetoothスピーカー
スマホやパソコンの音楽を迫力ある音で楽しめるBluetoothスピーカー。屋外で使うことを想定してバッテリーが搭載されたモデルも多く、その中には給電可能なタイプも存在します。
すでにBluetoothスピーカーをお持ちの方はご自身のスピーカーが給電可能なタイプかどうか念の為調べておきましょう。また、これからBluetoothスピーカーの購入を検討されている方は、給電可能なタイプがある、ということも視野に入れて探してみるのもよいのではないでしょうか。
4. マイカー(もしくはカーシェアリング)
次に紹介するのはマイカーです。普段から車を利用している方にとっては、車内でスマホを充電することは当たり前かもしれません。
ただ、普段あまり車を利用しない、車を所有していない、という方は、ぜひ認識しておいてください。24時間いつでも借りられるカーシェアリングもいざというときのスマホ充電策となりますよ。
※カーシェアリングの利用には、事前に会員登録などの手続きが必要です。
ただし、駐車場でのアイドリングが禁止されている場合もありますので、ルールを守って利用しましょう。
また、筆者が実際に経験したことですが、停電時にカーシェアリングを利用しようとしたところ、駐車場のゲートが停電のために開かず、結局駐車場から出られないということもあります。カーシェアリング利用者の方はこの点にも注意しましょう。
5. モバイルバッテリーのシェアリングサービス
次は、「ChargeSPOT」というモバイルバッテリーシェアリングサービスです。駅や商業店舗などに無人のモバイルバッテリーレンタル機が設置されており、1時間150円、48時間までは300円でモバイルバッテリーをレンタルできるというものです。
※金額は税別で、2020年2月4日現在のもの
全国47のすべての都道府県ですでに展開されているのですが、2019年の台風15号発生時には、上画像の通り無償でのレンタル対応を行ってくれていました。決してそれをあてにしてはいけませんが、知識として知っておくことだけでもいざというときには選択肢の1つになるかもしれません。
大容量バッテリーのスマホを持つという選択肢も
スマホの充電手段を確保することも大事ですが、そもそも電池持ちの良いスマホを持つ、ということも備えの1つとしては重要です。
最近スマホの減りが早くて、そろそろスマホも買い替え時かな…という方は、ぜひバッテリー持ちもスマホ選びのポイントとしてチェックしてみてください。まるでモバイルバッテリーのように、他のスマホを充電できるタイプの機種もありますよ。
備えはいろいろな観点から
色々と調べていると、「水と塩だけでスマホが10回充電できるキット」なるものも発見。理科の実験的な雰囲気があり別の意味で試してみたいところでしたが、停電によって断水が起きる場合もありますので、あくまでサブとしての位置づけになりそうです。
みなさんのご家庭の備えは十分でしょうか? 災害が起きてからでは手遅れになりますので、これを機にご自宅はもちろんですが、遠くに住むご家族や親族の方々の停電対策の見直しもぜひ行ってみてください。