筆者はキャンプが好きで、本格的にキャンプをやり始めてから6年以上が経ちます。
しかしながら、実はマイカーを持っていません。それでもキャンプをやり続けられている理由は、自宅近くにあるカーシェアリングのおかげです。週末のお出かけやキャンプくらいにしか車を使わないのであれば、むしろカーシェアリングくらいがちょうどいいのです。
筆者のカーシェアリング歴はおよそ6年。かつて東京に住んでいた2013年から利用しており、カーシェアリングユーザとしては割と古参者です。
そこで今回は、カーシェアリングでのキャンプが実際のところどんな感じかをお届けしたいと思います。キャンプをしてみたいけど、車がないからと諦めている方の参考になれば幸いです。
カーシェアリングってどんなもの?
その前にカーシェアリングについて簡単に説明しましょう。
カーシェアリングとは、レンタカーより気軽に細かい時間で借りられる車のシェアリングサービスです。点在するステーションにあるさまざまな車を、15分などの短い時間単位から利用でき、車両に空きさえあれば、24時間いつでもすぐにでも利用できるという気軽さがあります。
カーシェアリングでのキャンプって成り立つの?
はい、成り立ちます。大人のキャンプの魅力にハマった筆者は、年に10回(多いときは15回)程度、キャンプを楽しんでいます。
それではここから、その実情をご説明していきましょう。
料金はどれくらいかかる?
まず気になるのは、やっぱり料金ですよね。筆者が利用しているのはタイムズカーシェアですが、1泊2日の場合の利用料金はだいたい14,000円〜16,000円台といったところです。
利用料金は、時間料金 + 距離料金 + 補償料金(これはオプション)で計算されます。内訳は以下のイメージです。
※本記事の内容は、2019年8月13日現在の情報で、金額は全て税込です。最新情報は公式サイトでご確認ください。
時間料金 |
12,000円 |
36時間パックの料金。 |
距離料金 |
3,000〜4,000円台 |
レートは1kmあたり16円。 |
補償料金 |
309円 |
以下を免除してくれる補償料金。 ※NOCとは、レンタルした車両が利用者不注意による事故や故障により、営業利用できなくなる時に発生する営業補償料のこと。 |
キャンプは1泊2日が多かったので、36時間パックという定額プランをよく利用していました。朝10時に出発し、翌日の22時まで借りられるなら十分な時間です。
次に、距離料金は1km=16円として計算されます。だいたい片道100km程度のキャンプ場へ出かけており、距離料金は3,000円から4,000円台。また、ロングドライブになるので、オプションの補償料金には必ず加入するようにしています。
これらを合わせると、だいたい14,000円〜16,000円台になる、という計算です。(ガソリン代込み)
これだけキャンプが好きだと、月に2度利用することもあり、月額料金が30,000円を超す月ももちろんあります。ですが、それでもマイカーという選択肢はありませんでした。
というのも、当時住んでいたマンションの付近は、月極め駐車場を借りるだけでも月額20,000円という相場があり、マイカーや車検やその他の維持費を考えると、休みの日しか利用しないカーシェアリングにどう考えても軍配があがるのです。
よって、30,000円を高いとは判断せず、マイカーを持つよりは経済的なのだ、と割り切ったうえで我が家は利用しています。
積載量は?何人が最適?
カーシェアリングでは、キャンプに向く大きめの車種が少ないのが実情です。
筆者がよく利用していたのは、たまたま近くのタイムズ駐車場にラインナップされていたスバルのインプレッサ。5人乗りのステーションワゴンタイプです。
夫婦二人だけでのキャンプで、テント、寝袋、マット、椅子、BBQセットなどのキャンプ道具、そして着替えや防寒具などを、後部座席を倒すことでちょうどよく収めることができます。
しかし、タイムズカーシェアでラインナップされている車は、これよりも小さいフィットやヴィッツもしくはスイフトなどが多いと思います。我が家でも、インプレッサを借りられなかった場合のみ、それらの車種を使うことがありましたが、荷物をかなり絞ってパンパンの状態でならなんとか積める、といった感じで強硬策という位置付けでしか使っていません。
よって、タイムズカーシェアで筆者が思う最適解は、「5人乗り以上」で「ステーションワゴンタイプ相当の広さ」を持つ車でなら、「2人」でのキャンプに使いやすいといったところです。
キャンセル料金はかかるの?
キャンプは常に、自然が相手です。それゆえ、大雨でキャンプを断念せざるを得ないことがあるのも事実。予約してあった車を直前にキャンセルしなくてはならない場合、キャンセル料が心配ですよね。
でも、筆者の利用していたタイムズカーシェアは、利用開始時間前のキャンセルであれば、キャンセル料金がかかりません。この柔軟性がレンタカーとは大きく異なり、筆者がカーシェアリングを気に入っている点でもあります。
カーシェアリングならではの、気をつけておきたいポイント
予約の柔軟さや、経済性の良さについてなど、カーシェアリングの良さに触れましたが、逆にカーシェアリングならではの注意点も紹介しておきましょう。
利用の延長が必ずできるわけではない
一泊二日で帰る予定だったキャンプが、あまりに居心地がよくてもう1泊して帰ろうかなということもあるかもしれません。
しかしながら、カーシェアリングの場合、自分の返却予定時刻のあとに別の人の予約が入ってしまっていたら、延長はもちろんできません。故にどれだけキャンプ場が素敵で気に入っても、帰らざるを得なくなります。
他の誰かの影響で乗れなくなることがある
自分の前に借りている人の返却が遅れたり、事故を起こしてしまったとなると、自分の利用が遅れる、もしくは、利用できなくなることもあります。
筆者も一度経験しましたが、サポートセンターから連絡があり、「予約してあるインプレッサからオイル漏れが見つかり利用ができない。代わりにその近くの駐車場にあるソリオなら用意できる」と言われたことがあります。
ですが、ソリオだとキャンプの荷物の積載に不安があったので、そのときは夫婦だけのキャンプだったので断念しました。友人たちと行くキャンプ時にこの被害に遭わなくてよかったなと思います。
「片付けは明日にしよう」にもお金がかかる
キャンプで疲れて帰ってくると、片付けを明日に持ちこそう、という気持ちも芽生えたりします。マイカーならそれも可能ですが、カーシェアリングは時間貸しですので、もし一晩荷物を積みっぱなしにしておきたい場合は、その一晩分も車を借りておかなくてはいけません。
キャンプで利用後、もし延長が可能だったとしても、その延長料金は15分ごとに206円かかります。1時間の延長で824円。10時間なら8,240円です。翌朝に片付けを持ち越すためにこの延長料金を支払うのは現実的ではありませんよね。
疲れていても、荷物を全て下ろして車を返却するまでは、頑張って終わらせるようにしましょう。
車という選択肢がいきなり手に入るのは大きい
さて、カーシェアリングでのキャンプ、お金のことからメリットやデメリットなども包み隠さずお伝えしてきました。確かにマイカーほどの柔軟性はありませんが、現在マイカーをお持ちでない方にとっては、車探しをしたり、ローンを組んだり、駐車場を決めたりといったことがない分、すぐに始められるカーシェアリングの魅力は大きいと思います。
都心に住んでいる人ほど、車を借りられるステーションも多いと思いますので、ものは試しに利用してみてはいかがでしょうか?