スマホ決済とは、スマホをレジの決済端末などにかざしたり、決済アプリのQRコードを表示するなどして決済するサービスです。お財布がなくても支払いができる便利なサービスですが、最近ではセキュリティに関するトラブルを耳にします。
目次
スマホ決済で実際にあった事例
コンビニからスーパー、交通機関や公共料金など様々な支払いができるスマホ決済。とても便利なサービスではありますが、不正利用などの事例も発生しています。
スタートから4日でサービス停止した「7Pay」
2019年7月1日にサービスを開始した「7Pay」。セブン&アイホールディングスのサービスだけに注目を集めましたが、7月3日には第三者による不正利用が発覚し、9月末日をもってサービスを終了することとなりました。被害者数800人以上、被害総額約3,860万円と被害は甚大です。
ID/PWが盗まれて不正利用
「7Pay」ほど大規模な事例は少ないものの、個人レベルでの被害はあとを絶ちません。国内で多いのが、ID・パスワードが盗まれたことによるアカウントのなりすまし。利用した覚えのない決済がされており、「勝手に100万円利用された!」と高額請求の被害にあった人もいます。
海外ではQRコードが偽造された事例も
国内での報告はまだないですが、中国などではレジ前に設置されている支払い用の「QRコード」が偽物とすり替えられていた事例もあります。知らずに偽QRコードを利用すると、第三者に不正送金してしまうことに。
今後、日本でも起こる可能性があるため、注意喚起する決済事業者も出てきています。
決済サービスを選ぶときは補償の有無も確認
クレジットカードでは不正利用が発生した際には、カード会社による補償が一般的です。対して、スマホ決済では、利用規約で不正利用に関する補償内容を明記していないサービスが多く見受けられました。これは新規参入の速度に対して、補償などの内容が追いついていなかったためと推察されます。
最近では、不正利用における補償内容を明記するスマホ決済サービスが増えてきました。補償内容はサービスごとに異なるため、事前にしっかり確認しておくことをオススメします。
被害に遭わないための対策
被害事例をご紹介したことで、「スマホ決済って怖い……」と感じた方も多いと思います。しかし、スマホ決済そのものはとても便利なサービス。何とか安全に利用できる方法はないのでしょうか。
信頼できるサービスを利用する
スマホ決済事業者によって、セキュリティ対策は異なります。セキュリティに関して「絶対の安全」は存在しませんが、大切なのはそのサービスを「信頼」できるかどうか。あまり知らないサービスは使わないのが無難でしょう。
例えば、LINEや楽天のように、普段から利用しているサービスを提供している会社のものから試してみるものよいかもしれません。
ID・パスワードは厳重に管理する
スマホ決済に限らず、不正利用の主な原因は「ID・パスワード」を盗まれること。特に、複数のサービスでパスワードを使いまわしていると盗まれる危険性が高まります。
パスワードはサービスごとに異なるものを設定するなど厳重に管理しましょう。指紋認証や顔認証などに対応しているサービスだとより安全性が高まります。
決済画面を周りに見えないようにする
スマホ決済には、決済時にQRコードなどを画面に表示するサービスもあります。レジでQRコードを表示した時に、第三者に後ろからコードを読み取られるという可能性もあります。
決済直前までQRコードを表示しないなど、周りに見えないよう注意することも大切です。
使わなくなったスマホ決済アプリを削除する
キャッシュレスの波に乗っていろいろな決済アプリを複数インストールしてみたものの、結局使っているアプリは1~2個だけ、という方も多いのではないでしょうか?
クレジットカードや銀行口座をはじめとする情報を登録した状態で放置してしまうと、それもリスクになる可能性があります。使わなくなった決済アプリは、個人情報を削除したうえでアンインストールしましょう。
万全の対策で安全に利用しよう!
キャッシュレス化が進められる今日、スマホだけで気軽に支払いできるスマホ決済は、これまで以上に普及してくるはずです。正しい知識と万全の対策を身につけて、ぜひ安全に利用してみてください。