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【レビュー】Apple純正ヘッドホン「AirPods Max」を使ってみた

【レビュー】Apple純正ヘッドホン「AirPods Max」を使ってみた

Appleが2020年12月に発売したワイヤレスヘッドホン「AirPods Max」を使ってみました。税込6万7,980円と高価な製品ではありますが、値段に見合うプレミアムな体験が可能です。

本稿では、筆者のインプレッションをお届けします。

AirPodsと同じ感覚で使えるヘッドホン

AirPods Maxは、Apple純正のワイヤレスイヤホン「AirPods Pro」や、アップルが買収したBeatsブランドのヘッドホン「Beats Solo Pro」などと同じく「H1チップ」を搭載するオーディオ製品です。

 

基本的にはBluetoothの設定画面などを開かずとも、ヘッドホンを装着してコンテンツの再生を始めるだけで、ユーザーのデバイスにスムーズに接続されます。

「身につけたらすぐ聴ける——」という点は、何より魅力的に感じるポイントでしょう。

▲AirPods Max

▲初期設定は簡単。チュートリアルもアニメーションで再生される


また、アクティブノイズキャンセリング機能に対応しているほか、「外部音取り込みモード」によって、自身の周囲の環境音を確認しながら高音質で聴けることも重要。「地下鉄の騒音をほぼ遮断した状態で、英語のリスニングができる」と言い換えても良いでしょう。

 

Apple純正のオーディオ製品を求めるユーザーは、たとえ値が少し張ろうとも、こうした体験に価値を感じているはず。

となると、AirPods Pro(イヤホン)か、AirPods Max(ヘッドホン)かという2択に迫られるのは必至です。

 

両者の使い分けを意識して説明するならば、前者はだらだらと“ながら聴き”に適した製品であり、後者は“じっくり意識を向けて音を聴く”という使い方に適した製品だ、と筆者は思います。

AirPods Maxの外観と操作方法をチェック

まず、AirPods Maxの外観と操作方法をおさらいしましょう。

 

装着した際、頭頂部に当たるヘッドバンドには、通気性のあるニットメッシュ素材が使われています。それを支えるアームにはステンレススチールが使われています。アームは伸縮性があり、強く引っ張れば伸び、押せば縮みます。頭部からの着脱で長さが変わってしまわないくらいの絶妙な硬さです。

▲ヘッドバンドはニットメッシュで通気性◎

▲アームは押し・引きでじわっと長さが変わる

 

耳を覆う部分の、酸化皮膜処理が施されたアルミニウムカップも特徴的です。凹凸などによる装飾がなく、全体的にツルンっとしたフォルムにAppleらしさを感じます。耳に直接当たるイヤークッションの部分には、メッシュ生地が使われていて、つけ心地は良かったです。

▲表面がつるんとしたアルミニウムカップ

▲イヤークッションは取り外し可能。内側にL・Rの表記がある

 

充電はLightningケーブルで行います。右のアルミニウムカップの下側にポートがあるので、ここにLightningコネクタを差し込めばOK。

▲Lightningケーブルで充電する

 

ヘッドホンからの操作には、右耳側のアルミニウムカップ上部にあるふたつのボタンを用います。Apple Watchでもおなじみ「Digital Crown(デジタルクラウン)」というくるくる回転もさせられるボタンは、曲の操作や音量調節、Siriの起動などに使います。

もう片方の単純なボタンは、ノイズキャンセリング機能のオン・オフ——すなわち周囲の環境オンを聞くかどうかを切り替えます。

▲「Digital Crown」(左)と、ANC(アクティブノイズキャンセリング)

 

使わない場面では、専用のケース「Smart Case」に入れることで、超低電力状態になり、バッテリーを長持ちさせることができます。

▲「Smart Case」に入れた状態。使わないときはこれに入れておくことになる。ただし、ヘッドバンド部分は保護されていない状態なので、カバンの中などに入れる場合には傷等にも気をつけたい。主な目的は超低電力状態にすることになるだろう

実際に聞いてみた印象

次に、実際に音源を聞いてみた印象について——。他メーカーの製品と音質を比較することはほかの記事に任せます。以下は普段AirPods Proを使っている筆者が両者を比べてみた所感として捉えてもらえると、製品選びの参考になるかと思います。

 

まず、音質はかなり良いです。公式サイトの記述に従って、専門的な仕様を確認すると、周波数レンジの広いダイナミックドライバが使われていて、フロア型スピーカーと同レベルのデュアルネオジムリング磁石モーターが歪みのない音を再現しているとのこと。

▲ハイエンドらしいパワフルで緻密な仕様だ。40mm口径のダイナミックドライバを搭載

 

筆者が実際に聞いてみた印象としては、高音域の解像感が非常に精細だと感じました。例として、2019年にアニメのオープニング曲として話題になったLisaの「紅蓮花」をApple Musicで聴いたみた場合を説明してみたいと思います。

 

この曲は、イントロでメインボーカルが目立ちますが、その裏でピコピコとサウンドエフェクトのようなシンセサイザーの音が這っています。この音が、AirPods Proで聴いた場合には、煙の向こうで響いているようなくぐもった質感になってしまうのに対し、AirPods Maxでは本来のクリアな音でユーザーの近くを動きます。

 

今までYouTubeとAirPodsで音楽を楽しんでいたような人にとっては、「えっ、こんな音していたの?」と聴き慣れた楽曲に対しても新しい曲を聴いたかのような驚きがあるはずです。これまで「曲の作り手が何を聴かせたかったのか」という部分に気づかずに満足してしまっていたことに気づくでしょう。

 

他の曲で言えば、マイケル・ジャクソン「Billie Jean」なども違いがわかりやすいと思います。まず、シンバルの音の解像感が雲泥の差です。そして、その裏に混ざっているフィンガースナップ(=指パッチン)の音についても(AirPodsだとギリギリ聞こえるかどうかというレベルですが)、AirPods Maxだと鮮明に認識できます。

 

また、YouTubeを視聴してみたところ、配信者の声がすごく耳元で聞こえました。例えば、動画や音声配信ツールで、好きな芸能人やアイドルの番組を追いかけているような人にとっては、配信者との距離を近く感じられるということもメリットになるかもしれません。

 

ちなみに、楽しめる場面は限定的ですが、Appleが展開する「空間オーディオ」にも対応。Apple TVの対応コンテンツを視聴する場合には、映画館のように音が飛び回るサラウンド体験ができますよ。

どんな場面に向いているか?

音質的なメリットが目立つ一方で、イヤホンタイプのAirPods Proの方が良いな、と思ったこともふたつありました。

 

ひとつ目は、長時間利用するときの装着感です。AirPods Maxは20時間のバッテリー持ちを誇りますが、384.8gとなかなかの重さ。また、イヤークッションが柔らかくて耳自体は痛くならないのですが、両側からグッと挟み込むような圧力が加わるので、1時間以上装着していると筆者の場合はこめかみのあたりを中心に頭痛を感じるようになりました。

 

ふたつ目は、音の解像感が高すぎることで、ながら聴きの作業をするには集中力が削がれてしまったことです。個人差があるところだとは思いますが、音が鮮明すぎて意識がそっちに持ってかれてしまうんですよね……。仕事をしながら作業BGMをなんとなく聴きたいような用途では向いていないと思いました。

これらを加味した上で、AirPods Maxは、音に集中してじっくりと楽曲を楽しみたい人にとってはプレミアムな体験を提供できると感じます。

例えば、最近増えてきたオンライン配信のライブを楽しむなんて場面にはうってつけでしょう。一方で、1日何時間もWeb会議を行うので、ヘッドセットをつけ続けることになる——という人には、AirPods Maxだけに限らず、イヤホンタイプのAirPods Proも忘れずにチェックしてみてほしいと思います。

Contributor

井上晃

フリーライター。スマートフォンやタブレット、スマートウォッチを中心に、雑誌やWeb媒体向けに記事を執筆する。Twitter:@kira_e_noway

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