今のスマートフォンを使いはじめて、もう間もなく2年。
契約の更新にあわせて格安SIMに乗り換えて、どうせなら機種変更も考えたい。
そういえば今のスマホは見た目と機能だけで選んでしまったけれど、他にもチェックするとよいポイントなんてあるのだろうか?
今回はそんな人に向けて、スマホ選びに役立つ「ディスプレイ」の知識を紹介します。
ディスプレイといえばまず意識するのは大きさと解像度ですが、それだけでなく他にも知っておくとよいポイントがあります。
ぜひ紹介する内容を参考に、ワンステップ上のスマホ選びに役立ててみてください。
ディスプレイの解像度
スマホを選ぶ際にまず気にする「ディスプレイ」に関するポイントといえば、大きさと解像度。
スマホの持ちやすさや画面の見やすさに影響する大切なポイントですね。
まずはこのうち「解像度」について紹介します。
2017年5月現在、日本でのスマートフォンの主流といえる解像度はHD(画面内のドット数:1,280×720)、フルHD(同1,920×1080)、2K(同2,560×1440)の3種類。
細かくいえばフルHDおよび2K解像度を搭載する機種が増えており、一方でHD解像度のディスプレイは減ってきています。
また上を見れば、フルHDの4倍の細かさを誇る4K(同3840×2160)解像度のディスプレイを搭載する機種も存在しています。
解像度は画面の中に敷き詰められたドットの数であり、この数が多いほど、より細かい表示が可能になります。
つまり単純にいえば、解像度が高いほど高性能といえます。
とはいえ、解像度が高くても、表示する画像や映像が粗いものだと意味がありません。
また小さい画面サイズに高解像度を詰め込んでも、人の目でその違いをどれほど感じることができるのかは難しいところ。
もし実際に検討している機種がある場合は、画面の大きさと解像度をカタログやWebサイトの製品ページで確認し、今使っている機種とどう違うのかを把握しましょう。
その上で、お店に用意された展示機などで実際に画面表示を確認し、違和感やストレスを感じないか、チェックすることがオススメです。
ディスプレイの種類
ディスプレイについて、大きさと解像度のほかに知っておきたいポイントのひとつが「ディスプレイの種類」です。
最近のスマートフォンでは主に「液晶ディスプレイ」と「有機ELディスプレイ」の2種類が使われています。
液晶ディスプレイ
ひとつめは「液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display)」。
製品の説明では「TFT液晶」や「IPS液晶」といった単語で目にする機会が多いです。
液晶ディスプレイでは、画面の奥に搭載されたバックライトなど、画面とは別に用意された光源から受ける光を変調させて画面を表示させています。
バックライトなどしっかりとした光源があるため、屋外など周囲が明るい環境でも画面が見えやすいことが大きな特徴です。
一方で視野角は広いとはいえないので、ディスプレイを上下左右に傾けた状態では画面が見づらくなることも。
製造コストは後述の有機ELディスプレイに比べると安く、液晶ディスプレイはとくに安い価格帯のモデルではその大部分に搭載されています。
有機ELディスプレイ
もうひとつが「有機ELディスプレイ(Organic ElectroLuminescence Display)」。
こちらは「AMOLED(アモレッド)」や「Super AMOLED(スーパーアモレッド)」といった表示で説明されることが多いです。
有機ELディスプレイは液晶ディスプレイと異なり、画面自体が発光する仕組みを持っています。
液晶ディスプレイに比べると屋外などでの視認性には劣りますが、一方で色のコントラスト(濃淡)がはっきりする、消費電力が少ない、視野角が広いといった多くのメリットも持っています。
特にコントラストについては、有機ELディスプレイと液晶ディスプレイで同じ画面を表示して比べてみると、表示される色合いの鮮やかさが大きく異なると感じる人も多いことでしょう。
ただし画面自体が発光するという特性上、長時間同じ画面を表示し続けると画面に残像が残ってしまう「焼きつき」と呼ばれる現象が起こりやすく、また液晶ディスプレイに比べれば製造コストも高いため、端末の価格も高くなりがちです。
スマホを性能別に下から「ローエンド」「ミドルレンジ」「ハイエンド」と分類すれば、有機ELディスプレイが採用されるのはミドルレンジの中でも上位以上の機種であることがほどんと。
逆にいえば、スマホを設計する上で採用するメリットは多いディスプレイといえるかもしれませんね。
ディスプレイの形状
最後に最近少しずつ増えてきた「平らでないディスプレイ」について。
前面ガラスの縁が丸みを帯びたものでなく、ディスプレイの左右が大きく湾曲したデザインものがありますよね。
ディスプレイ端が大きく湾曲したデザインにすると、ディスプレイの端を奥に丸めこんで搭載でき、スマホの本体幅をスリムに保ちつつ、より大きなサイズ(インチ数)のディスプレイが搭載できます。
一方で丸みを帯びると保護フィルムなどのアクセサリー選びが難しくなる、縁の部分までタッチできる構造だと予期せぬご操作が増えてしまう、といったデメリットも。
見栄えの美しさやインパクトももちろん魅力ですが、弊害となるポイントも含めて理解しておくと、購入してから「なんか使いづらいな」と思う機会は減らすことができるはず。
ポイントをおさえて、よりストレスなく扱える“自分に合ったスマホ”を選んでみてくださいね。
※本記事の内容は、2017年5月25日現在の情報です。