ASUS(エイスース)から2017年9月に発売されたスマートフォン「ZenFone 4 Selfie Pro」。いくつかあるZenFoneシリーズ最新モデルの中でも「自撮り」にポイントを置いた製品です。
そんなASUS ZenFone 4 Selfie Proの特徴や魅力をこの記事では紹介していきます。
きれいなだけでなく、さまざまな撮り方が楽しめる自撮りカメラはまさに「プロ」の名に恥じない仕上がりです。
質感と色味がオシャレ!外観デザインをチェック
ZenFone 4 Selfie Proは、BIGLOBEモバイル価格で税別42,720円のスマートフォン(2017年12月12日現在)。SIMフリースマートフォンの中では中価格帯に位置する製品です。
まずは価格を意識しつつ、デザイン設計から見てきましょう。
金属の高級感に加えて目を惹く色がカッコイイ
ZenFone 4 Selfie Proが搭載するディスプレイサイズは5.5インチ。現行では標準~やや大きめのサイズです。
ボディは一つの金属の塊から削り出して成型するユニボディ設計。部品ごとの継ぎ目がないシンプルさは、手に取った際に抱く高級感をより引き立てます。
本体カラーはネイビーブラック、サンライトゴールド、クラシックレッドの3色で、このうちレビューに使っているのは赤系カラー「クラシックレッド」。目を引く鮮やかな赤色はとても格好よく、老若男女にオススメできるカラーです。
表面はつや消し仕上げが施され、さらさらとした質感。日々スマホを使う中で付着する指紋や皮脂も目立ちにくく、細かな汚れを気にせず使いたい人にもよいですよ。
便利な機能とシンプルなソフトウェアのバランスがイイ!
ZenFone 4 Selfie Proは価格同様、性能もちょうど真ん中、いわゆる“ミドルレンジ”に分類できる製品。
ただし真ん中とはいえ、オクタコア(8コア)のプロセッサ、4GBのメモリを搭載。とくに4GBのメモリは容量的に余裕十分で、複数のアプリを同時に起動し使い分けても、動作のもたつき(あるいは固まり)を感じる機会はほとんどありません。
ストレス無く快適にスマホを使うため、今や“スマホに欠かせない機能”とすらいえる指紋認証機能にも対応。あらかじめ登録した指(指紋)をディスプレイ下のセンサーに押し当てれば、サッとスマホのロックが解除できます。
そして5.5インチの画面はカフェでの休憩中などに動画をはじめとするエンターテインメントを楽しむのにもピッタリ。
ZenFone 4 Selfie Proで使われている「有機ELディスプレイ」には、黒色をより深みのある黒で表現できたり、他の色も発色豊かに表示できるといった特長が。最近ではテレビでも、有機ELディスプレイ搭載品が増えてきています。
最新のZenFoneシリーズで新搭載された独自機能も便利ですね。例えば気になるWebページを保存して“あとから読む”ことができる「ページマーカー」。
ブラウザアプリの端に常駐するアイコンからページマーカーのメニューが表示でき、今閲覧しているWebページの内容をスマホへ簡単に保存できます。
ページ-マーカーでは、保存の前後で気になった部分にマーカーを引くことも可能。読み返した際に「あれ?どこが気になって保存したのだったかな?」なんてことも防げますね。
こんな便利な機能が新たに搭載された一方、ZenFone 4 Selfie Proではプリインストールアプリ(はじめからインストールされているアプリ)の数を旧製品と比べ、約3分の1まで削減しています。
使わないのに削除できないアプリがあると、なんだかモヤッとしますよね。
その要因を減らし、スマホを使う楽しみのひとつ「自分の好きなアプリ・よく使うアプリを入れてカスタマイズする」ことがよりシンプルに楽しめるようになりました。
ぜひとも自分好みの1台にカスタマイズして使ってみましょう!
最注目の機能!前背面のカメラをテスト
ZenFone 4シリーズがもっとも力を入れているポイントはカメラ。「前面・背面あわせて3つのカメラを搭載」することがシリーズ全機種に共通する特徴にもなっています。
ZenFone 4 Selfie Proは自撮りをより楽しむための機種として、前面に機能の異なる2機のカメラ、背面には1機のカメラを搭載します。
レビューの最後はそれぞれのカメラの実力をずばりテスト!
こだわりのカメラで写真撮影がどれくらい楽しめるのか、見ていきましょう。
逆光もHDRでバッチリ対処できる背面カメラ
まずは画素数が1,600万画素と高い背面カメラで撮影した写真を紹介。撮影時の細かな設定はすべてスマホにおまかせな「オート」で撮ってみましたよ。
景色を撮影してみると、色味は自然で鮮やか。影が混ざるシーンでもHDR機能が効果を発揮し、暗い部分も黒くつぶれにくくなっています。逆光シーンにも強いカメラです。
続いてはもう少し被写体に接近して撮ってみた写真。
花のやや薄めでおしとやかな色味も自然に撮影できました。
ペンギンも上の写真サイズでは確認できませんが、撮ったままの原寸大をPCモニターで引き伸ばして見たところ、水に濡れた毛並みまでのっぺりと潰れず記録できていました。
一方で「もうひと押しほしいな」と感じたのは、料理写真。まずはオート撮影した写真を2枚。
それぞれ油・脂のツヤなどは美味しそうに記録できたのですが、もう少し明るく撮影できるとより美味しそうかな?と感じます。
オート撮影でもピントを合わせた後に明るさは微調整できるので、シーンによっては一手間だけ加えてみるのがよいかもしれません。
参考までに下の写真は1枚目が手動でのあかるさ補正なし、2枚目が手動でのあかるさ補正ありで撮影したもの。2枚目のほうがつゆも含めておいしそうな色味に仕上がっていますよね。
自撮り棒ナシでも広範囲を撮れて便利な前面カメラ
続いてはZenFone 4 Selfie Proの特長でもある前面カメラ。
前面には画角の異なる2機のカメラを搭載。自撮りする際「どのくらいの範囲(背景)を写真に写し込みたいか」によって使うカメラを選べます。
といっても「???」となるかもしれませんね(笑)どういった違いがあるのか、実際に撮り比べた写真を見比べてもらうのが早いでしょう。
下の写真は1枚目が標準カメラ、2枚目が広角カメラで撮影したものです。いずれも同じ環境、かつカメラから被写体(人物)までの距離も同じ状態で撮影しています。
写真に写っている背景(野球場)の姿が明らかに異なっていますね。広角カメラは標準カメラに対して約2倍という広い範囲が撮影できます。
今回は筆者ひとりのいわゆる「自撮り(セルフィー)」で試していますが、家族や友達とワイワイ撮影する「グループ撮り(ウィーフィー)」時には、広角カメラのおかげで人数が増えても1枚の写真におさめやすくなっています。
また二つのカメラを使ったユニークな撮影機能として「ポートレートモード」なるものも。背景を擬似的にぼかすことで、被写体(人物)の存在をより際立たせる機能です。
ポートレートモードを使う際に気をつけたいのは、自動で認識される被写体の顔の位置からズレた場所は背景とみなされしまう場合もある、ということ。
上の写真では顔の横に構えたつもりでいた左手のピースがややボケてしまいました。写真撮影の幅を拡げてくれる機能ですが、慣れるまでには少し時間がかかるかもしれません。
ほかにも自撮りを楽しみたい人向けの便利な機能がいくつか。例えば被写体の顔を認識して美顔加工が施せる「美人エフェクト」。肌の色味やキメの細かさ、輪郭などを自然に補正できます。
また受話口を挟んで前面カメラの反対側に配置されたLEDフラッシュライトは、常時点灯させて、写真撮影時に照明として使うこともできます。光り方もやさしいので、自然な明るさで顔を照らしたい場合に役立ちますよ。
5.5インチというサイズは片手持ちでの自撮りには大きいと感じるかもしれないですが、そのデメリットをカバーできる様々な機能が揃っています。
さいごに
ASUSの最新機種「ZenFone 4 Selfie Pro」。
デザインや質感がよく、ソフトウェアも便利な機能とシンプルさを両立。そして特長のカメラ機能も、これから自撮り初心者から上級者まで、より幅広い使い方が楽しめる機種になっています。
製品名の通り、やはり自撮りを楽しむ機会が多い人にオススメしたい1台ですね。今までとは少し異なる自撮りも撮れるスマホとして、ぜひチェックしてみてください。
※本記事の内容は、2017年12月12日現在の情報です。