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iPhone15ではUSB Type-Cを採用?なぜ?メリットは?

iPhone15ではUSB Type-Cを採用?なぜ?メリットは?

例年どおりであれば2023年秋には発表されるであろう、新型iPhone(以降「iPhone 15」とします)。

 

当記事執筆時点(2023年8月時点)ではAppleからの公式な製品発表はもちろん、発表会の開催日時の案内もおこなわれていません。しかしiPhone 15で変わるのでは?とすでに大きな噂になっていることがあります。それがUSB Type-C端子の採用、すなわちLightningコネクタの廃止です。

 

この記事ではこれまでの経緯を踏まえつつ、iPhone 15でUSB Type-C端子採用が噂される理由、USB Type-C端子採用でも変わらないこと、変わることとそのメリット・デメリットを整理しておきます。

なぜUSB Type-Cなのか

iPhone 15シリーズでUSB Type-C端子の採用が噂される理由のひとつは、2022年10月に欧州理事会・欧州議会により採択された法案(「the common charger directive」)です。電子廃棄物の削減、温室効果ガス排出量の間接的な削減、および消費者の利便性向上を目的としたもので、有線ケーブルで充電できる以下の製品には2024年末までに“共通規格”としてUSB Type-C端子を搭載することを義務付ける内容になっています。

 

  • 携帯電話
  • タブレット
  • 電子書籍リーダー
  • デジタルカメラ
  • ビデオゲーム機
  • ヘッドホン/イヤホン/ヘッドセット
  • ポータブルスピーカー
  • ワイヤレスマウス
  • キーボード
  • ポータブルナビゲーションシステム

 

2026年春までにラップトップPC(ノートPC)が上記対象製品に追加されることも決まっています。また将来的にはワイヤレス充電の“共通規格”も策定するとの言及がされています。

 

欧州理事会・欧州議会では、充電の“共通規格”を定める理由として次のような現況をあげています。

 

  • ヨーロッパは一人あたり最も多くの電子廃棄物を排出する大陸である
  • EUの消費者は廃棄及び未使用の充電器の形で毎年11,000トンの電子廃棄物を出している
  • EUの人々は年間4億2,000万台の携帯電話・ポータブル電子機器を購入している
  • ヨーロッパ人は平均して携帯電話の充電器を3台所有。うち2台を定期的に使用している(=1台は使用頻度が低い)
  • 38%の人が充電機器の互換性の有無により携帯電話の充電に問題を抱えている

 

“共通規格”を定めることで、

  • メーカーやブランドを問わず、1つの充電機器で複数のデバイスが管理できるようになる。
  • 使われずに廃棄される電子機器が減る(=電子廃棄物が削減される)
  • 電子機器の製造・供給量を抑えることで輸送量も減る(=温室効果ガスの排出量を削減できる)。
  • さらには消費者も毎回の充電機器の買い足し・買い替えが必要か否かを判断し選べる(=消費者の利便性も向上する)

……というわけです。

 

そしてこの法案に対し、Appleの幹部が「EUの決定を遵守する」旨を発言した、というのがEUの法案に関連するこれまでの経緯です。

 

加えてiPhoneシリーズ以外のApple製品では徐々にUSB Type-C端子化が進められていることも期待への追い風になっています。ラップトップPCのMacBookシリーズでは2015年発売モデルから、タブレットのiPadシリーズでも2018年発売モデルからUSB Type-端子が採用されています。iPadシリーズでは2022年に発売した廉価製品の最新モデル「iPad(第10世代)」でもUSB Type-C端子を採用。現行の4ライン(iPad/iPad Air/iPad mini/iPad Pro)すべての最新モデルでUSB Type-C端子が揃い踏みになっています。

USB Type-C採用で変わらないこと・変わること

iPhone 15でUSB Type-C端子が採用されると仮定した場合。従来比で変わらないこと、変わることとそのメリット・デメリットを挙げておきます。

USB Type-Cでも変わらないこと

USB Type-C端子が採用されても変わらないことがまず1つ。

 

  • 端子の表裏を気にせず使える

 

Lightningコネクタが使いやすい理由のひとつに表裏を気にせず使える(挿せる)ことがあります。表裏がないことはUSB Type-C端子にも共通する特徴であり、この点の使い勝手は従来と変わりません。

USB Type-Cで変わること(メリット)

USB Type-C端子採用で変わることのうち、メリットは大きく2つあります。

他の電子機器と充電機器を共有しやすくなる

前述したEUの法案でも触れられているとおり、USB Type-C端子を採用した場合におけるユーザー側での一番のメリットは他の電子機器と充電機器が共有しやすくなることです。Androidスマホやタブレット、ラップトップPC、デジタルカメラ、携帯型ビデオゲーム機など、最近では他機器でもUSB Type-C端子の採用が進んでおり、使いまわしがしやすくなることは間違いありません。iPhone専用にLightningケーブルを持ち続ける必要がなくなるわけです。

充電やデータ転送の速度向上が可能になる

2つ目に、USB Type-C端子を採用することで、より高出力での急速充電が利用できるようになったり、パソコンと有線で繋いで写真や音楽をやり取りする際のデータ転送速度を向上させられるようになったりする可能性もあります。

 

ただしこれはあくまで“可能性がある”というだけで、実際に必ずそうなるとは言い切れません。Appleが仕様・相互運用性などの要件を満たした製品を認定するしくみ「MFi認証(MFi Program。Made For iPhone/iPad/iPod)」において、対応する最大電力やデータ通信速度を制限するのでは?(あるいはApple純正品以外では一律機能制限をかけるのでは?)との噂も出ています。

 

ユーザー視点では機能制限とも受け取れることですが、こうした制限によって事故無く、より安全にiPhoneが使えるようにもなっているのも事実です。

USB Type-Cで変わること(デメリット)

USB Type-C端子の採用によるデメリットも2つ挙げておきます。

これまでのLightningケーブルが使えなくなる

まず既存のLightningケーブルが使えなくなります。LightninngコネクタとUSB Type-C端子はパッと見で形が似ていますが、互換性はありません。間違って(無理矢理に)挿してしまうと故障の原因にもなり大変危険です。

 

2013年発売のiPhone 5以降、iPhoneシリーズではずっとLightniingコネクタが採用されてきました。そのためお気に入りで使い続けている周辺機器がある人、複数セット買い足して使っている人もいるかもしれません。それらが一切使えなくなる可能性があります。少なくともLightningコネクタ付きの機器は使えなくなります。

新規購入時のケーブル選びが複雑になる

次にケーブル選びが複雑になる可能性もあります。USB Type-Cケーブルには外見が同じに見えても中身(規格・機能)の異なるものが多様に存在します。求められる要件に合致しない機器では充電速度・データ転送速度を最大限発揮できません。またそれとは別に、許容範囲を超える電力が供給されてしまうなど万が一の事故につながる危険性が高まってしまうことも考えられます。

 

もちろん機器側(iPhone、USBケーブル、充電器)で安全に制御されることがまずは望まれます。ただしそうした危険性があり、それらも頭の片隅に入れつつケーブル選びをしなければならないことはユーザーにとって新たな負担になり得ます。

 

従来はこの点をMFi認証が担保してくれていました。EUの法案との兼ね合いでどうなっていくのか?には注目です。

まとめ

最後にあらためて、iPhone 15でのUSB Type-C端子採用が噂される理由、USB Type-C端子が採用されても変わらないこと、変わることの要点をまとめておきます。

 

  • 2024年末までにEU市場で販売される電子機器へのUSB Type-C端子搭載が義務化された
  • iPhone以外のApple製品では既にUSB Type-C端子が採用されている
  • USB Type-C端子になっても表裏を気にせず使える
  • 従来の充電機器は買い替えが必要になる可能性あり

 

新製品発表前には様々な噂が飛び交うもの。そんな中でもiPhone 15でのUSB Type-C端子採用については、これまでの経緯を押さえておくと、有力と言われる理由が理解できるはず。

 

iPhone 15の購入を考えている場合はとくに、USB Type-C端子採用でも変わらないこと・変わることまで頭に入れつつ、新製品の発表と発売を楽しみに見守りましょう。

 

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Contributor

まきはら とよかず

1986年生まれ。仙台在住。スマホなどに関心が強く、趣味で海外製品の個人輸入も。ややマニアなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」も更新中。

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