外出自粛期間中に自宅で仕事をするようになり、本格的にテレワークを導入する企業も少なくない現在。家で仕事をする際に重視したいポイントのひとつに、「通信環境」があります。
特にオンライン会議の際に通信速度が原因で音声が途切れがちになれば、コミュニケーションに支障をきたします。そんななか、最近はテレワーカーが増えて回線が混雑しているのか、通信速度が遅くなったような印象もあります。
そこで本記事では、Wi-Fiが遅くなったときの対策をご紹介。自宅のWi-Fiが遅くなったときに考えられる原因と対策を、まとめて説明します。
原因①:ルーターとパソコンの距離が離れている/遮蔽物がある
Wi-Fiの電波は遠くまで届きますが、ルーターとパソコンの距離が離れていると通信速度に影響が出ます。ルーターが別の部屋にある場合は、少なからず通信速度が変わると考えて間違いないでしょう。
距離よりも問題なのが、遮蔽物の存在です。ドアや壁をひとつ隔てるだけでも通信速度に影響が出ます。特に金属・コンクリート・水はWi-Fiの電波を遮りやすいため、それらの近くにはルーターを設置しないようにしましょう。
対策としては、「ルーターの近く(同じ部屋)でパソコンを使う」もしくは「遮蔽物がない場所にルーターを移動する」ことが挙げられます。
原因②:家電が電波干渉を引き起こしている
Wi-Fiと同じ周波数帯域の電波を発している家電が近くにあると、電波干渉を起こして通信がつながりにくくなります。
具体的には、電子レンジ・テレビ・IHヒーター・Bluetooth機器など。これらに限らず電波を発している家電はWi-Fiと互いに干渉する可能性がありますので、なるべく近くには置かないようにしましょう。
原因③:多数の端末とWi-Fi接続している
複数の機器や端末と接続できるルーターですが、接続先が増えれば増えるほどルーターへの負荷は大きくなります。混雑している飲食店のWi-Fiはつながりにくい傾向にありますが、それと同じですね。
対策としては、あまり使わない機器との接続を解除すること。たとえばゲームを遊んでいないときはWi-Fiの接続を切るか、ゲーム機本体の電源を落とすようにしましょう。ルーターの負荷を軽減できるほか、節電にもつながります。
原因④:ルーターに何らかの不調がある
ここまで説明した原因のどれにも当てはまらない場合は、ルーターが何らかの不調をきたしているケースが考えられます。特に「それまでは普通につながっていたのに、急につながらなくなった」場合は、ルーターに問題がありそうです。
対策としては、まずは「ルーターやモデムを再起動する」こと。
基本的には、再起動を試みることで解決するケースが多いはずです。再起動の方法はマニュアルにも記載されているかと思いますので、指示に従って再起動してみましょう。
また、ルーターのファームウェアが最新でなければアップデートしましょう。ファームウェアを最新にすると不具合が解消される場合があります。アップデート方法はメーカーによって異なりますので、マニュアルで確認してみてください。
原因⑤:そもそもの回線速度が遅い
再起動を試しても通信速度が改善しない場合は、そもそもの回線速度が遅いという可能性もあります。
その場合は、ルーターの接続方式をIPv4からIPv6に変更することで通信速度が改善されるかもしれません。集合住宅などでも回線の渋滞を回避して通信できるため、今のうちに変更しておくことをおすすめします。
それでもだめなら?
以上、Wi-Fiの通信速度が遅くなったときの原因と対策を説明しました。
もしすべての方法を試しても変化がないということでしたら、プロバイダやルーター自体に問題があるのかもしれません。
契約中のプランを別のものに変更してみたり、プロバイダ自体を変えてみたり、ルーターを新しいものに買い替えてみたり。ネット回線事情も日々変化していますし、この機会に見直しや買い替えを検討してみてはいかがでしょうか。