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ZenFone 6レビュー|フリップカメラ搭載の新しい形のスマホ

ZenFone 6レビュー|フリップカメラ搭載の新しい形のスマホ

SNSを開けば、毎日のようにおいしそうな料理や、きれいな景色、ちょっとだけ加工した自撮り写真などがアップされています。日々の出来事を写真で記録するのは当たり前の行為になっていて、毎日持ち歩くスマホのカメラ性能も重視される時代になってきました。

 

最新のスマホではアウト/インカメラの合計数が2つから3つ、4つ、多いもので6つ搭載しているものも出てきています。

 

そのような流れのなか、2019年8月にASUSから発売されたZenFone 6に搭載されているカメラは2つ。実はこのカメラ、回転しながらポップアップし、インカメラとしても使える「フリップカメラ」というもの。つまり、高性能なアウトカメラをそのままセルフィーにも使える、というわけですね。

 

いったいどんなスマホなのでしょうか?スペックを含め、使ってみた感想をお伝えいたします!

スペックをおさらい

画面占有率92%の狭額縁ディスプレイ

ZenFone 6を手にして驚くのが、「ほとんどディスプレイじゃないの?」と思えるほど額縁の部分が狭いこと。ZenFone 6では「オールスクリーン ナノエッジディスプレイ」と呼んでいます。

 

「ナノ」といえば本来は10億分の1という意味ですが、「nanoSIM」に代表されるように、小さなものを指す接頭語としても使われます。つまり、ZenFone 6の額縁はそのくらい小さい(細い)ということを、表現しているわけですね。

ZenFone 6のフロント画像

そのディスプレイサイズは、アスペクト比19.5:9と長細い6.4インチ。ノッチがない分、画面いっぱいに表示した写真や動画に、隠れてしまう部分がありません。

ZenFone 6はオールスクリーン ナノエッジディスプレイ

落としても安心なGorilla® Glass 6採用

ほぼディスプレイで前面が占められているため、傷がつくと見た目のダメージが大きくなってしまいます。

でも、ZenFone 6で使っているのは高度強化ガラス「Corning® Gorilla® Glass 6」。引っかき傷に強いだけでなく、メーカーのテストでは、1メートルの高さから落としても平均15回の落下に耐えられる、とのこと。

 

ボディ背面も同じく強化ガラスで覆われていて、強さに加え、とろけるようななめらかな手触りを与えています。

 

実を言うと、レビュー中、カフェのテーブルから落とすという失敗をしてしまいました。「さすがにこの高さからでは、傷ついてしまったのでは?」と思い、慌てて拾い上げましたが、床のホコリが表面に付いただけでひび割れも傷も一切なし。ほっと胸をなでおろすとともに、ZenFone 6のボディがいかになめらかで強いか、ということを実感させられました。

 

とはいえ、ZenFone 6には、標準で透明なソフトケースが付属しています。なめらかすべすべボディは家の中で楽しむだけにして、持ち歩くときにはケースを付けたほうが良さそうです。

大容量バッテリーはシェアもOK

ZenFone 6は、最大35日間も連続待ち受けできる5,000mAhという大容量バッテリーを搭載しています。大容量だと気になるのは充電時間ですが、新規格のQuick Charge 4.0に対応しているので、約2.1時間という素早さで本体を充電できます。

 

さらに、ZenFone 6は、ほかのスマホを充電する「リバースチャージ」にも対応。別途OTGケーブルが必要ですが、「バッテリーが切れそう!」という友人のスマホに電力をシェアしたり、ワイヤレスイヤホンを充電したりすることも可能です。

フラッグシップモデルにふさわしい中身

ZenFone 6は、デザインが優れているだけでなく、中身もフラッグシップモデルにふさわしいものとなっています。

 

作業台にあたるメモリ(RAM)は6GBと十分!データを保存しておくストレージ容量は128GBもあるため、どんどん写真や動画を保存しておけます。
※ZS630KL-BK256S8、ZS630KL-SL256S8の型番の場合、メモリは8GB、ストレージは256GBです。

 

頭の回転に例えられるCPUはスマホ用としてはかなり優秀なQualcomm® Snapdragon™ 855を採用。画像処理を別に請け負うGPUも搭載しているから、きれいな画像がウリのゲームもサクサク動きますよ。

 

また、おサイフケータイには対応していないもののNFC(近距離無線通信)チップを搭載しているので、Bluetooth機器との接続や撮った写真をその場でシェア(Androidビーム経由)する場面で役立つことでしょう。

新しいスマホカメラの形「フリップカメラ」

ZenFone 6の最大の特徴は、なんといってもセルフィー時に回転してポップアップする「フリップカメラ」でしょう。カメラ性能についても見ていきたいと思います。

カメラ仕様

ZenFone 6のフリップカメラは二眼です。ひとつは高解像度メインカメラで他方は広角撮影用のセカンドカメラ。

ZenFone 6のフリップカメラ

メインカメラは4,800万画素でF値1.79のため、明るく、しかも高精細にその場の空気を切り取れます。

 

セカンドカメラは1,300万画素。視野角125度なので、これまで以上に広い範囲を切り取れます。しかも、リアルタイム歪み補正機能を搭載しており、高い建物や、集合写真で両端に位置する人など、歪みがちな被写体もしっかり補正。「端っこだと、太って見えるからイヤ!」というクレームがなくなりますよ。

 

ZenFone 6のすごさは、これら明るい高精細レンズと超広角レンズがポップアップするから、インカメラとしても使えること。セルフィーとして使う場合、イン/アウト切り替えボタンをタップすれば、それまでアウト側に向いていたカメラがポップアップしてイン側を向くんです。

 

 

つまり、たくさんの友人たちとのセルフィー時でも、歪みのない写真を撮れるということ。これは嬉しいですね。

自分で動かなくても自動的に被写体をロックオン!

フリップ仕様はパワフルなカメラをセルフィーにも使えますが、メリットはそれだけではありません。

 

動き回る子どもやペットなどにロックオンしておけばフリップ部が動作して、最大180°の角度で被写体を自動的に追いかけてくれるのです。下の動画では、手のひらにロックオンしてトラッキングするようにしています。画面外で水平方向に動かしている手のひらに追随してカメラが動いているのがわかります。

 

 

そのほか、高い建物や大木などの動画を撮る際、通常のスマホでは横揺れや回転角度に気をつけながらカメラを下向きから上向きに動かさなければなりませんが、ZenFone 6では、音量ボタンの上下でフリップ操作できるので、簡単になめらかなチルト動画を撮ることができます。

※チルトとは、カメラ本体を固定したまま、レンズの方向を上下に動かすこと。

 

フリップカメラは、パノラマ写真の撮影でも威力を発揮します。パノラマモードを選んでZenFone 6を構えてシャッターボタンをタップすれば、フリップカメラが自動的に動いて、簡単に横長または縦長のパノラマ写真を撮ることができます。

白飛びも黒つぶれもないHDR++モード搭載

快晴の日には、スマホを持って撮影に行きたい!と思うものですが、日差しが強すぎると影も強く出てしまい、顔、特に目の部分が影になってしまった、という失敗をしたことはありませんか?

 

ZenFone 6にはこれまでのHDR(ハイダイナミックレンジの略。影の部分も明るい部分もティテールを表現できるため、より目で見た風景に近いものになります)を強化した「HDR++」モードを搭載しています。

 

シャッターボタンを1回押せば、複数のシャッタースピードを変えた写真を撮影し、瞬時に合成して、暗部は黒つぶれせず、明るすぎるところも白飛びしない、自然な見た目の写真を残せるのです。

HDRをOFF

HDR++をオン

上がHDRをOFFにしたもので、下がHDR++をオンにしたものです。特に右奥に見える建物で違いを確認できます。

イルミネーションの色もくっきり夜景モード

夜景モードも強力です。イルミネーションを撮ったものの、光源が明るすぎて白っぽく写ってしまった、逆に暗すぎて光源が小さな点々になってしまった、という失敗を防いでくれるのです。

夜景モードOFF

夜景モードOFFで撮影した写真。これでも充分きれいですが、緑色のギフトBOXが光りすぎている印象があります。

 

夜景モードONで撮影した写真。明るさを抑えつつ、ディテールがしっかり残っています。緑色のギフトBOXのLED一粒一粒がしっかり見えますし、キャラクターの後頭部付近にあるツリーのディテールも描写しています。

 

イルミネーションを8倍ズームで撮影。デジタルズームにありがちな絵の具のようなベタ塗り感は気になりません。

食べ物をシズル感たっぷりに撮るか、印象的に撮るか

もちろん、AIを搭載しているので、料理や植物、人といった被写体やシーンなどを自動検出。オートフォーカス速度や被写体判別の切り替えも素早いので、「食べ物なのに、美肌モードが発動しちゃった!」という失敗もありませんよ。

 

 

フードモードで撮影

ポートレートモードで撮影

上は、写真モードを使い、被写体が料理として認識されているもの。下はポートレートモードで撮ったもの。ポートレートモードでは、若干シズル感が失われてしまいますが、背景のボケを撮影後に変えられるため、印象的な表現ができます。

そのほかにも気になる機能が満載

顔認証と指紋認証に対応

画面ロック解除は、Android標準のPINコード、パスコード、パターン入力のほか、生体認証システムとして顔認証と指紋認証に対応しています。

 

指紋認証センサーは背面に。登録した指を軽くのせるだけで瞬時に画面ロック解除を行えます。

 

気になるのは、インカメラの役割も兼ねているフリップカメラでの顔認証がどうなっているのか、ということでした。

まずは顔を登録します。顔の登録が終わると、「顔認証を有効にして、端末のロックを解除しますか?」と質問されるので、「有効にする」をタップ。

顔認証の登録

これに、ロック解除の設定で「端末を持ち上げスリープ解除」を「ON」にすれば、iPhoneのように解除できる……と思っていたのですが、実際は「端末を持ち上げる」「ディスプレイを上へフリック」という動作が必要。その後、フリップカメラが起動して顔を認識し、画面ロックが解除されました。

 

 

この「ワンテンポのずれ」が気になるなら、指紋認証を使う、または自宅にいるときにはロック解除したままになる「信頼できる場所」を設定したほうがいいかもしれません。

ZenFone 6では、自宅にいるときにはロック解除したままの設定ができる

ハイレゾ音源に対応した本体とイヤホン

最近では、ハイレゾ音源に対応しているAndroidスマホが非常に多くなっており、ZenFone 6もその1つ。ハイレゾとは、「High-Resolution Audio(ハイレゾリューションオーディオ)」の略で、従来のデジタル音源より音のレゾリューション(解像度)が高いものを指します。

 

一般的にはCDの6.5倍の情報量をもつため、デジタル化するにあたり、切り捨てられてしまった音の広がりやふくよかさ、ボーカルの息づかいまでが再現され、目の前で演奏されているような臨場感が特徴的なオーディオとなっています。

 

とはいえ、どんなに音源が良くても、スピーカーやイヤホン(またはヘッドホン)が貧弱では意味がありませんよね。

 

その点、ZenFone 6のスピーカーにはデュアルスマートアンプを搭載。横向きに置いた際に左右になる(通常の持ち方では上下になる)スピーカーから、スマホとは思えないような音が流れます(置く場所にもよりますが……)。

 

また、同梱のイヤホンはハイレゾ音源に対応しています。「あとでいいヘッドホンを買おう」という場合でも、すぐに手持ちのハイレゾ音源を楽しめるのが嬉しいですよね。

まとめ

「そろそろスマホを買い替えたいけど、どれも同じに見えてしまう」「ちょっと変わったものが欲しい」という、これまでのスマホに飽きてしまった人にこそ使ってもらいたいZenFone 6。

 

これだけハイスペックなのに、BIGLOBEモバイル価格で69,600円(税別)で手に入ります。きっと、所有欲も満たしてくれる一台になりますよ。

 

Contributor

渡辺まりか

デジタルガジェットをこよなく愛するフリーライター。専門学校で約10年の講師経験あり。小型船舶操縦士免許2級、乗馬5級、普通自動二輪免許など趣味多し。

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