2016年6月にHUAWEIから発売された7インチサイズのSIMフリータブレット端末「MediaPad T2 7.0 Pro」。
2万円台前半から買える手頃さ、7インチかつ軽量設計による優れた携帯性、Wi-Fiモデルと異なりSIMカードを差して単独で通信できる自立性が特徴の1台です。
今回はこの「MediaPad T2 7.0 Pro」の特徴や魅力について、実際に使ってみて感じたポイントを踏まえつつ、紹介していきます。
HUAWEI製品にしては控えめな同梱品
新しいものを購入したら、すぐにでも使い始めたいものですよね。そうなるとまずポイントとして押さえておきたいのが、すぐに使い始めるためのアイテムが同梱品として揃っているか、ということ。
MediaPad T2 7.0 Proのパッケージに同梱されているのは、タブレット本体のほか、説明書/保証書類、充電器、充電ケーブル、SIMカードの取り出しピン。
HUAWEI製品には保護ケースや画面保護フィルムまで同梱されているものもありますが、このMediaPad T2 7.0 Proにはそこまでのものは含まれていません。こういったアイテムも必要であれば、別途自分で用意する必要がありますね。
とはいえ、充電器と充電ケーブルさえついていれば、すぐに使い始めることはできます。本当に最低限ほしいものは入っている。そう言ってよいでしょう。
軽量かつ手ごろなサイズ感がGood
MediaPad T2 7.0 Proにはカラーバリエーションとしてホワイト、ブルー、ゴールドの3色が用意されています。今回紹介するのは女性でも選びやすい、やさしい色味が素敵なブルーの本体です。
外装は樹脂製で、ここに7インチのディスプレイを搭載。ディスプレイの解像度はフルHDよりさらに高精細なWUXGA(1920×1200ドット)です。
本体サイズは片手でもなんとか持てる絶妙さ。さらに加えて、MediaPad T2 7.0 Proでは本体重量が約250gと軽量に設計されています。
重量の軽さは長時間の使用でも疲れにくいというメリットにもなり、タブレット選びにおいては重要なポイントのひとつです。
ちなみに他社製品を含む、似たサイズのディスプレイを搭載するタブレットと比較しても、MediaPad T2 7.0 Proの軽さはトップクラス。
金属素材を用いた機種と比較すれば、高級感こそありませんが、持ちやすさと疲れにくさという別な魅力を備えています。
またMediaPad T2 7.0 Proの大きさをイメージしてもらいやすいよう、今回は一般的な紙の書籍と大きさを比較してみました。
文庫本と比べると、横幅はほぼ変わらず。縦が二回りほど大きいくらい。
よりサイズが近いのは新書判で、縦横1cm程度は違うものの、ほぼ同じ大きさになっています。
身近なものでサイズをイメージするなら、まずは新書を探し、参考にしてみてください。
背面から側面にかけて、樹脂のパーツが覆いかぶさるデザインですが、この表面は適度につや消しを施したスベスベとした質感。やや滑る印象はありますが、指あたりはソフトです。
シンプルで飽きのこないデザインに、携帯性にすぐれるサイズ。長時間の使用でも疲れにくい重量。環境を選ばず取り出しやすい・使いやすい設計で、MediaPad T2 7.0 Proはタブレットの魅力を感じる入門機としても、試してもらいやすい存在です。
高速認証の指紋センサーは配置に慣れが必要かも
スマホやタブレットの使い勝手に大きく影響する、プロセッサやメモリ(RAM)、ストレージ(ROM)といった基礎仕様。
MediaPad T2 7.0 ProではHUAWEI自社製のオクタコア(8コア)プロセッサに、2GBのメモリ、16GBのストレージを搭載します。
メモリはやや少なくも感じますが、実際にはゲームなど処理能力が求められるアプリもそこそこ楽しめる印象。
またタブレットということで写真や動画、音楽などのデータを詰め込んで使うことも想定すると一見心細いのは16GBと控えめな容量のストレージ。
ただしこちらはmicroSDメモリカードを別途用意することで容量を拡張できるため、そこまで心配はいらないでしょう。
MediaPad T2 7.0 Proの注目ポイントとしては、安価なタブレットに搭載されている事自体が珍しい指紋認証センサー。
端末の右側面にあり、ちょうど右手で本体を持った際、親指が自然と伸ばしやすいところです。
とはいえ、スマホに比べると両手操作の機会が多くなるタブレット。逆に片側に固定されることで、違和感を感じることのほうが多いかもしれません。
ちなみに認証精度はかなり高く、指をタッチしてからロックが解除されるまでの時間はとても短くなっています。
“認証機能”という点ではストレスを感じないので、センサーの配置に慣れさえすれば、かなり快適に使うことができるはずです。
動画視聴も読書も!タブレット本来の魅力は十分楽しめる
タブレットの基本的な用途となるエンターテイメント関連機能。
大きな画面を活かし、動画を見たり、読書をしたり。こういった使い方は手ごろな価格で入手できるMediaPad T2 7.0 Proでも、十分に楽しむことができます。
動画を視聴する場合は、本体を横に構えるとちょうど左右にベゼル(枠)がくるため、ここを持って片手でも動画を楽しむことができます。
またYoutubeをはじめとしたストリーミング系の動画視聴サービスであっても、SIMカードが差せるMediaPad T2 7.0 Proであれば単体(Wi-Fi不要)で楽しめることも、この機種ならではの魅力です。
一方で7インチという画面サイズは、文章中心の書籍、イラストの多い漫画など、電子書籍を読むことにも適しています。
漫画はモノによりますが、おそらく大部分の作品では、拡大表示をせずに、そのまま読み進められることでしょう。
エンターテイメント系の使い方をする際に少し残念なことといえば、スピーカーが1機のみの搭載(モノラル仕様)になっていることくらいでしょうか。
動画を見る際に臨場感は味わえませんが、ここだけ目を瞑れば、MediaPad T2 7.0 Proはタブレットとしての魅力は十分に感じることができますよ。
(自宅での利用ならBluetoothスピーカーを活用すると、より楽しめそうですね)
シンプルながらも意外にイケるカメラに注目
タブレット端末では、カメラ機能はそこまで重視されることがありません。が、ここでは参考までにMediaPad T2 7.0 Proのカメラ性能もチェックしておきましょう。
MediaPad T2 7.0では背面に1,300万画素、前面に500万画素のカメラを搭載します。
ちなみにタブレットで1,000万画素を超えるカメラを搭載する存在は珍しく、MediaPad T2 7.0 Proではここも重要視されているように感じます。
さて、実際にMediaPad T2 7.0 Proで撮影した写真を紹介しながら、カメラの性能を確認していきましょう。
まずは、やや曇った日中に屋外で撮影した1枚。
中央の銅像はもちろん、その左右後方にある木々は皮の表面もきちんと記録できました。一方で背景の空に写り込んだ細い枝はややぼやけたシルエットに。
タブレットのカメラと考えれば十分な写りですが、高性能なスマホのカメラに慣れている人にとっては、物足りなさを感じるかもしれませんね。
使っていて少し惜しいと思ったことは、写真の構図を考える際に使うガイド線が画面に表示できないということ。
写真の中心がわかりづらく、上の写真でも銅像が中央よりやや右寄りになってしまいました。この点では慣れが必要ですね。
次は晴れた日中に、屋外に咲いていた花を接写してみました。
こちらは目で見たままの印象に近く記録できました。花びらの鮮やかの発色、一つひとつのシルエットもキレイに出ていますね。こういった写真が自動設定でも撮影できる点は魅力的です。
食べ物の写真も。屋内でホットドッグを撮ってみました。
やや暗めの店内でしたが、色味はなかなかおいしそうですね。パンのカリッとした質感にケチャップとマスタードに見て取れるツヤ感が、食欲を掻き立てます。
なおMediaPad T2 7.0 Proでは、HUAWEI製スマホの多くに搭載されている料理撮影用のモード「ナイスフード」モードは搭載していません。
とはいえ色味をアレンジできるフィルター機能はいくつかあるので、これらを上手に活用すれば、素の写真とは一味異なる仕上りにすることも可能ですよ。
タブレットという特性上、一般的には使用頻度が高くないカメラ。
しかし、MediaPad T2 7.0 Proについては、スマホの代わりとしても十分な、しっかりと使えるカメラになっていることがわかりました。
さいごに
動画視聴や読書にも向く大きな画面と、軽さを含む携帯性をバランスよく取り入れたHUAWEI MediaPad T2 7.0 Pro。
SIMカードを用意すれば単体でLTE通信が利用できることも含め、毎日の持ち歩き荷物に加えても活躍が期待できる1台です。
MediaPad T2 7.0 Proは高級感やそこまで高い処理能力こそありませんが、手ごろにタブレットの魅力を体感できる機種として、スマホやガラケーとの2台持ちとして考えてみるのもよいと思いますよ。