2020年4月、第2世代のiPhone SEが発売されました。4年ぶりのiPhone SEの新型ということで、気になっている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、iPhone SEを選ぶときに対抗馬となりそうなiPhone 11(2019年発売)とわかりやすくスペック重視で比較してみます。
iPhone SEとiPhone11それぞれの特長は?
まず、新iPhone SE、iPhone 11の特長をそれぞれみていきましょう。
iPhone SEの特長
・画面サイズが小さめ → 片手操作がしやすい
・軽くてコンパクト → 取り回しが良い
・指紋認証 → マスク装着時も便利
・処理性能が高くiPhoneとしては低価格 → コストパフォーマンスが良い
iPhone 11の特長
・画面サイズが大きめ → 動画が観やすい
・超広角カメラ搭載 → スナップ撮影が楽しめる
・顔認証 → 手袋装着時やお風呂でも使える
・カラバリ豊富 → ポップカラー好きには選びやすい
一番の違いは画面サイズ
iPhone SEとiPhone 11のもっとも顕著な違いは、画面の大きさ。iPhone SEは4.7インチで、iPhone 11は6.1インチです。
第2世代iPhone SEはiPhone 8と同じサイズのボディに2019年iPhone相当の性能を詰め込んだモデルです。そのため、画面サイズはiPhone 8と全く同じで、ホームボタンも備えています。
▲iPhone SE(左)とiPhone 11を比較した画像
一方でiPhone 11は、「大画面」&「ホームボタン無し」という、iPhone X以降のiPhoneの標準スタイルになっています。
画面サイズは違いますが、どちらもIPS液晶ディスプレイで、画素密度は同じ326ppi。明るいシーンで見やすく表示する能力や、Webサイトやアプリの画面をくっきり表示できる能力については、どちらも同じくらい高くなっています。
iPhone 11は大画面なだけにブラウザーやSNSなどで一度に表示できる情報が多く、動画再生時も迫力があります。
一方で、iPhone SEは片手持ちでの操作がしやすさで分があります。iPhone 11のサイズでは画面の上まで指が届かないけれど、iPhone SEなら指先が届くという人も多いでしょう。
操作方法が違う
実際にiPhoneを使う上で大きく影響するのが、操作方法の違いです。iPhone SEはホームボタンを使う、iPhone 8までのiPhoneと同じ操作方法です。たとえばホームに戻るのはホームボタン一度押し、アプリ切り替えはホームボタンを素早く二度押しといった具合です。
iPhone 11はiPhone X以降の標準スタイルで、ホームボタンの機能は「ジェスチャー操作」に置き換えられています。
今使っているiPhoneがホームボタン付きのiPhoneで、新しい操作方法を覚えたくないのなら、iPhone SEを選ぶ動機になるでしょう。
なお、ジェスチャー操作の使い方を知りたいなら、以下の記事を参照してください。
▼関連記事▼
Phone SEの方が軽め
大きさはiPhone SEが138.4×67.3×7.3mm、iPhone 11が150.9×75.7×8.3mmとなっています。
重さはiPhone SEが148g、iPhone 11が194gです。
ということで、重さでは顕著な違いがでています。iPhone SEの方が50gほど軽いため、普段持ち歩くときの荷物や、使用時の手への負担を少し減らすことができます。
カラバリはiPhone 11の方が豊富
「スマホは色で選ぶ!」という人なら、iPhone 11の方が選びがいがあるでしょう。
iPhone SEは基本のカラー「ブラック」「ホワイト」と、鮮烈な赤色「(PRODUCT)RED」の3色をラインナップします。なお、どの色も前面パネルはブラックで揃えられているため、正面から見た時の印象はあまり変わりません。
▲iPhone 11は3色展開です
▲iPhone 11はカラバリが豊富です
それに対してiPhone 11は「ブラック」「ホワイト」「(PRODUCT)RED」の他に、パステルカラーの「パープル」「グリーン」「イエロー」が加わり、合計6色から選べます。
iPhone 11も前面パネルのカラーはすべて黒色ですが、画面枠の占める面積が小さいため、iPhone SEよりは気にならないでしょう。
生体認証機能が違う
画面ロックを解除するときに便利な生体認証の機能は両機種で異なります。
iPhone SEは指紋認証でロックを解除するTouchIDに対応します。ホームボタンが指紋認証センサーになっていて、指先を当てるだけでロックを解除できます。指紋認証の弱点は、指が濡れているときなどに正しく認識できない場合があることです。
一方、iPhone 11は顔認証のFaceIDを搭載しています。FaceIDは顔の立体的な形状で本人かどうかを判別する仕組みです。悪意のある人が顔写真をかざすだけではロック解除できないような、比較的安全性の高い方式になっています。
FaceIDは顔の変化を学ぶ機能があり、髪型を変えたりしても本人と認識しつづけますが、マスクを装着したときにはロック解除できません。
感染症の流行で外出時にマスクの装着が求められる昨今の状況では、不便に感じるかもしれません。最新のiOS 13ではマスクの着用時、素早くパスコード入力画面を表示する機能が追加されています。
カメラはiPhone 11の方が遊べる
カメラ性能はiPhone 11のほうが総じて高性能で、“遊べるカメラ”になっています。特にスマホでスナップ写真をたくさん撮る人には、iPhone 11がおすすめです。
背面カメラはiPhone SEがシングルカメラで、iPhone 11がデュアルカメラです。iPhone SEは1200万画素の広角レンズを1つ搭載。iPhone 11はいずれも1,200万画素の広角レンズと超広角レンズを備え、画角を切り替えて撮影できます。
▲iPhone SEは指紋認証TouchIDが使えます
超広角レンズは、広い範囲を画面に収めることができるレンズです。風景や建物などをダイナミックに切り取れます。iPhone 11の超広角レンズでは、人が両目で見るときの視野に近い範囲を、1枚の写真に切り取れます。
▲iPhone 11はデュアルカメラ搭載です
iPhone SEではデジタルズームは使えますが、超広角での撮影はできません。
他には、iPhone 11には夜景をきれいに撮る「ナイトモード」がありますが、iPhone SEでは対応していません。人をふんわりと撮るポートレートモードや明暗差があるシーンでくっきり撮るHDR機能は両機種とも搭載しています。
動画撮影の性能はほぼ同じで、4KやフルHD解像度で記録できます。iPhone 11にあってiPhone SEに無い機能は「オーディオズーム」。これは動画中にズームしたときに、ズームした部分で鳴っている音に絞って録音する機能です。
自分撮りに使うインカメラは、iPhone 11の方が高性能です。iPhone SEは700万画素でビデオ撮影時はフルHD画質まで。対してiPhone 11は1200万画素で4K ビデオも録画できます。
さらにインカメラを使って絵文字アニメを楽しめる機能「アニ文字」と「ミー文字」はiPhone SEでは使えません。
処理性能はほぼ同等
iPhone 11とiPhone SEともに、性能の要となるメインチップに「A13 Bionic」を搭載します。CPUの処理性能はアップルいわくiPhone 8の最大1.4倍高速で、グラフィック表示を担うGPUは1.4倍高速としています。
2018年ごろまでのiPhoneから買い替えれば、画面の表示を切り替えた時のサクサク感は味わえることでしょう。
メインチップが同等なので、iPhone 11とSEでは体感の操作感はあまり変わりません。メモリ容量はiPhone 11が4GB、iPhone SEが3GBとなっていますが、iPhone 11のほうが画面の解像度が高いため、実際の処理性能の差に大きく影響することはないでしょう。
通信周りはiPhone 11、iPhone SEともに高性能です。4G LTEスマホとしては十分な性能を発揮できる「ギガビット級LTE」をサポート。Wi-Fiは最新規格の「Wi-Fi 6」に対応します。
防水と電池持ちはiPhone 11の方が優れている
防水性能iPhone SEがIP67等級、つまり常温の水深1メートルで最大30分間は耐水可能な性能を持ちます。
一方、iPhone 11はIP68等級(水深2メートルで最大30分間は耐水可能)です。
仕様上はiPhone 11の方が防水性能が優れている、ということになりますが、日常生活で使う上での耐水性としては、どちらを選んでも十分な性能があると言えるでしょう。
一方で、電池持ちはiPhone 11の方が優れています。スマホ内に保存された動画を連続再生し続ける条件では、iPhone SEが最大13時間、iPhone 11が最大17時間のバッテリーが持続します。音楽再生ではiPhone SEが最大40時間、iPhone 11は最大65時間の電池持ちです。
スマホへの負荷が高いゲームアプリや動画再生をよく使う場合、iPhone 11を選んだ方が充電の心配を減らすことができるでしょう。
一方でどちらのモデルもときどきLINEやSNSを見るくらいの使い方なら、朝から夜まで十分電池が持つ仕様になっています。
Apple PayやeSIMはどちらも使える
Apple PayやeSIMといった機能はどちらのiPhoneも搭載しています。
Apple Payはおなじみの「Suica」やクレジットカード決済をiPhoneで使える機能。クレカ決済はカードを登録して電子マネー「iD」「QUICPay」として使えます。一部のカードでは海外で「Mastercardコンタクトレス決済」としての決済も可能です。
eSIMは、iPhoneで2回線目の携帯回線を使える機能。eSIMによって“ギガ切れ”のときに割安な通信料金で使えるプランを組み合わせたり、海外で現地の価格で通信サービスを使ったりできます。
価格はiPhone SEのがお手頃
スマホを選ぶときに重要な要素「価格」はiPhone SEに分があります。アップルのオンラインストアでの両モデルの販売価格は以下の通りです(税別、2020年7月24日現在)。
iPhone SEの価格
64GBモデル ── 4万4,800円
128GBモデル ── 4万9,800円
256GBモデル ── 6万800円
iPhone 11の価格
64GBモデル ── 7万4,800円
128GBモデル ── 7万9,800円
256GBモデル ── 9万800円
まとめ:コンパクトさやコスパはiPhone SE、カメラや大画面はiPhone 11
処理性能はほぼ共通するiPhone SEとiPhone 11ですが、それぞれ違った強みがあります。
iPhone SEはコンパクトで取り回しの良さ、手に入れやすい価格が魅力。軽くて扱いやすいスマホを求める人にはハマる1台です。
iPhone 11は遊べるカメラで写真をたくさん撮りたい人や、ポップなデザインが好きな人、大画面で映画やYouTubeを楽しみ人におすすめです。
また、BIGLOBEモバイルでは「iPhoneSE(第2世代)」の取り扱いを行っています。
最新iPhone購入を検討中の方は、ぜひチェックしてみてください。