今年も9月に新しいiOS 13がAppleから発表されました。
そこで今回は、iOS 13を触り始めたばかりの筆者が「これは長い付き合いになりそうだ」と感じた新機能を厳選してご紹介。アップデートをまだ躊躇している方の背中をそっと押してみたいと思います。
ダークモードがiPhoneにもやってきた
はい、まずはやっぱりこれでしょう。Mac OSに実装されていたダークモードがiPhoneでも利用できるようになりました。
設定は、「設定」> 「画面表示と明るさ」と進み、上記の画面で「ダーク」を選択します。
ダークモードとは、iPhone内のさまざまなインターフェイスがトーンダウンし、目にも優しく、またバッテリーの消耗も抑えてくれる機能です。
※バッテリー消耗を抑えられるのは、有機ELディスプレイを搭載したiPhone X以降の端末が対象となります。
手動で切り替えられるのはもちろんのこと、夜間に自動でダークモードに切り替えることも可能です。何より見た目がかっこよくなるので、筆者はダークモードをメインに使っていこうと思います。
写真・カメラ
ビデオ編集が自由自在!写真編集と同じ表現領域へ
ビデオの編集機能がパワーアップ。今まで静止画で可能だったフィルタや画角のトリミングなどが、なんとビデオでもできるようになりました。
専用の動画編集ソフトを立ち上げる必要なく、「写真」アプリ内からすぐに編集を行うことができます。傾きやゆがみの補正をして完成度を高めたり、映画のようなフィルタをかけてドラマティックに仕上げるなど、動画の編集が格段と楽しくなりますね。
カメラのズームがより簡単になった
標準の「カメラ」アプリでのズームのやり方も変わりました。シャッターボタンの隣にある数字をタップすると半円のズームメモリが現れ、それを回転させることで拡大縮小ができるようになったのです。
動画撮影時に、ゆっくりとズームアップしていきたい場合などにとても便利。一眼レフカメラのズームレンズの操作性を思い起こさせてくれるこの仕様は気に入りました。
すべて収めてくれる「スクリーンショット」
スクリーンショットがフルページでの記録に対応しました。WEBページの上から下までを一瞬でキャプチャしてくれます。方法は、これまでどおりにスクリーンショットを撮影し、その後に出るタブ「フルページ」をタップするだけ。
その後、スクリーンショットの編集画面で必要な部分だけをトリミングするもよし、「定規」を使ってきれいな線をひくことだってできます。ちなみに保存時はPDFとして「ファイル」アプリ内に保存されます。
ファイル
外部読み込みができるようになった
iPhoneが外付けのドライブを認識してくれるようになりました。デジカメで撮った写真や動画をiPhoneに取り込んで編集したり、その場で受けとった資料を読み込んでプロジェクターにつないで表示する、なんてことも気軽にできるようになりましすね。
フォルダの共有も可能に
また、iCloud Drive内にあるフォルダを人に共有できるようになりました。今までは、ファイル単体の共有は可能でしたが、フォルダもできるようになったことで、一度フォルダを相手と共有すれば、そこに格納することでたえず特定の相手とデータを共有できるようになり、Dropbox的な使い方に近づいたと言えます。
解凍と圧縮
さらにはファイルの「圧縮」や「解凍」にも対応しました。仕事でiOSをよく利用する方に、この機能も嬉しいですね。
省データモード
月末になると通信制限にならないかヒヤヒヤしているという筆者のような方には、この省データモードがおすすめ。ひとことでいうと、不必要な通信を避け、データ通信を節約してくれるモードです。
たとえば、ストリーミング時の通信品質を下げたり、バックグラウンド通信や自動再生、自動アップデートを無効にすることで、通信料を節約してくれます。親切なことに、この省データモードはキャリアに対してだけでなく、Wi-Fiのひとつひとつの接続先に対しても個別にモードのオンオフの設定ができます。
自宅の光回線でWi-Fiを利用している場合は、通信量を意識する必要はありませんが、スマホでテザリングしたり、モバイルルーターを使用する場合には、通信量の節約になりますね。
モバイル通信で設定する場合は、「設定」>「モバイルデータ通信 」>「通信のオプション」から、Wi-Fiで設定する場合は「設定」>「Wi-Fi」から、接続している Wi-Fi ネットワークの「i (アイ)」ボタン をタップし、それぞれ「省データモード」をオンにします。
地味だけどありがたいアップデート
Wi-FiやBluetoothの接続先変更が簡単に
コントロールセンターにあるWi-FiあるいはBluetoothアイコンを長押しすると、その接続先を簡単に変更できるようになりました。
デジカメで撮影した画像をWi-Fiで転送するときなどに、Wi-Fiの接続先の変更が必要なのですが、いままでは「設定」アプリを開いてから行う必要があり面倒だったのですが、すこし楽になりました。
音量表示が控えめになった
iOS 12では画面中央に出現していた音量マークが、iOS 13から画面の端に移動しました。
iPhoneで映画やドラマをよく見る筆者としては、音量の調整をしても今見えているシーンがさえぎられなくなるため、地味に嬉しい改善点です。
「共有」メニューが見やすくなった
アプリ内の「共有」ボタンを押した際のメニューも使い勝手が向上しました。上図のように、アクション名が大きくリストとして表示されるようになり、行いたい作業を認識しやすくなりました。
ちなみに、筆者はSafariでブックマークしたり、URLをコピーしたりするのに、この共有ボタンにはしばしばお世話になっています。
標準実装された「ショートカット」は使い方が難しい
ちなみに、昨年のiOS 12からセルフでインストールすることで利用できた「ショートカット」アプリ。複数の動作を連結させ、ワンタップでそれを実行できるスゴいアプリで筆者も愛用しているのですが、この「ショートカット」がiOS 13でついに標準実装されました。
しかし、アプリを開いてみたところ、初めての方にはまだまだ敷居が高いインターフェイスとなっており、これは次のアップデートに期待したいところです。
iOS 13のアップデートに関する印象
個人的には、今回のアップデートはiOSを使って仕事をしている人には嬉しい機能が多い、という印象でした。筆者もそのうちの一人ですが、Webサイトのフルページでのスクリーンショットや、外部データの読み込みなどはずっと欲しかった機能です。
iPhoneを買い替えなくても、昨日までとはまた違う体験をもたらしてくれるiOSのアップデート。まだiOS 13にアップデートしてない方の参考になれば幸いです。
※本記事の内容は、2019年11月28日現在の情報です。