インターネットの契約時に何気なく出てくる「プロバイダ」という言葉。わかっているようで、意味をたずねられると、返答に詰まってしまうことはありませんか?

そこで、今回は「プロバイダ」とは何のことなのか、現在契約しているプロバイダの確認方法、プロバイダの選び方について解説していきます。

プロバイダとは?

「プロバイダ」は、もともと「インターネット サービス プロバイダー」(Internet Service Provider。ISPと略す)を簡略化した単語です。このことからプロバイダは、インターネットサービスを提供する事業者を指すものであることがわかります。

とはいえ、プロバイダと契約しただけでは、自宅のPCやインターネットテレビまで、インターネットに接続することはできません。接続するための「回線」が必要だからです。

プロバイダは、機器のインターネット接続サービス以外に、IPアドレスの発行、メールアドレスの発行といったサービスを提供しています。インターネットの契約をすると、そのサービス専用のメールアドレスを取得できるのは、プロバイダがちゃんと機能しているから、というわけです。

このページを見ている皆さんは、すでにプロバイダと契約しているということになりますね。では、どのプロバイダと契約しているのでしょうか?

契約中のプロバイダを確認する方法

もっともかんたんで確実なのは、利用料金の請求書を確認することや、プロバイダ利用料を引き落とすのに使っているクレジットカードの明細書を確認することです。

また、Webブラウザでインターネット接続情報をチェックできるサイト(確認くんみんなのネット回線速度)に接続する、Speedtest.netで回線速度を測るといった方法もあります。

これらの方法で、契約中のプロバイダがどこであるかを確認できますが、できれば契約書を保管しておき、すぐに取り出して見返せるようにしておきたいですね。

プロバイダを選ぶコツとは?

新生活を前に引っ越しなどの予定がある場合、それを機にプロバイダの見直しをしたいと考える人もいることでしょう。
では、どのプロバイダを選べば良いでしょうか。
選ぶにあたって気をつけたいポイントがいくつかありますので、解説していきます。

通信速度

自宅の固定回線が、スマホのモバイル通信と同程度では、ストレスが溜まってしまうことでしょう。そのため、そのプロバイダで提供している最大通信速度がどれくらいかを知っておくのは大切です。

ほとんどのプロバイダでは、光回線に対応しているので、回線がボトルネックになるということはありません。しかし、プロバイダによっては接続数(利用者数)増大により回線が混雑し、「光回線なのに通信速度が遅い」といった現象が生じるケースもあるようです。

では、人気のあるプロバイダは避けたほうがいいのでしょうか。そのようなことはありません。人気のあるプロバイダであれば、同時接続数が増えても回線が詰まらないよう、設備強化をすることができるからです。利用者数の多い高速道路で、複線化するのに似ていますね。

通信速度に関しては、回線以外にもプロバイダが貸し出すWi-Fiルーターの機能について考慮する必要があるでしょう。回線の混みづらいIPv6規格に対応しているか、2.4GHz帯と5GHz帯のデュアルチャンネルを使え、最大通信速度が9600Gbpsと高速なWi-Fi 6(IEEE 802.1.1 ax)に対応しているかをチェックしましょう。

IPv6に対応使えるIPアドレスの数が128ビット(2の128乗個)もあるので、インターネット回線の混雑を回避して通信速度改善が期待できる
Wi-Fi 6に対応理論上の最大通信速度は9600Mbpsと高速。2.4GHz帯と5GHz帯の2つのチャンネルを使えるため回線混雑を避けられる。また、直交周波数分割多元接続により、複数の機器の通信を同時に行なえる

▲レンタルWi-Fiルーターのチェックポイント

料金

一口に料金といっても、月額利用料のことだけを考えればいいわけではありません。開通させるための回線工事費、Wi-Fiルーターレンタル料、セキュリティ対策費、解約時にかかる費用、移転工事費など。

特に、解約時にかかる費用は、契約時にあまり気にしないもの。しっかり契約書に目を通す、よくわからない場合は担当者に「解約費用はいくらですか」と聞いて明確にするといった対策が必要になります。

また、会社都合により短いスパンで引っ越しをしなければならない単身者などでは、引っ越しのたびに工事費がかかるようなプロバイダは避けたほうが無難でしょう。

特典

料金の見出しと関連するのが、プロバイダ独自の「特典」です。例えば、契約中のプロバイダ解約時にかかる違約金を補填する「キャッシュバック」、利用料を割り引く「月額料金割引」、違約金の発生しないタイミングで契約した後、引っ越したとしても移転先での工事費を無料にする「移転工事費0円特典」などがあります。

契約しているモバイル回線によっては、プロバイダとの組み合わせで利用料がお得になる、といった場合もあるでしょう。しっかり調べて、できるだけお得になる組み合わせのプロバイダを選びたいですね。

通信速度を決める回線のことについて

プロバイダ選びで気をつけたいポイントに「通信速度」を挙げました。もちろんプロバイダの設備の問題もありますが、どの回線を利用できるプロバイダであるか、によっても通信速度は変わってきます。

例えば、ケーブルテレビ系プロバイダのJ:COMでは、自社のケーブルテレビ回線のほか、auひかり回線を選ぶことができます。BIGLOBEであれば、ビッグローブ光のほかフレッツ光、auひかり、eo光などを選べます。

ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社が運営するNUROでは、プロバイダは同社のSo-net以外を選ぶことはできません。Yahoo!BBでは、SoftBank光かSoftBank Airのいずれかの回線に限定されています。

このように、プロバイダによって契約できる回線は異なりますので、その点も考慮したプロバイダ選びを行いたいですね。

契約時に注意することは?

どのプロバイダにしようか検討するときには、サービスサイトを開いて内容をよく読むようにしましょう。

とはいえ、全体を読んでもよくわからない、知りたい内容が見つからないという場合はどうすれば良いでしょうか。

最近よく見かけるサイト内のチャットを活用しましょう。チャット担当者はサイト全体の内容を把握しているので、クリックして知りたいことを質問すれば、自分で探さなくても知りたい情報を得られます。場合によっては相手がAIのチャットボットもあるので、気兼ねなく質問することができるでしょう。

チェックする情報は、通信速度、月額利用料、開通工事費、解約時の違約金の有無、キャンペーン、スマホとのセット割の有無、その他特典の有無など。「聞いてないよ~」とならないように注意したいですね。

まとめ

インターネットに接続するのになくてはならないプロバイダ。回線・プロバイダ一体型の事業者も増えているため、回線の先にプロバイダがいると認識していないことがほとんどでしょう。

それでも、しっかり選ばないと、毎月数百円、年間数千円も損をする場合があります。また通信速度が遅くて動画を楽しめない、引越し時に再度数万円取られてしまった、という悲しい事態が生じることも。

よく調べて、可能な限りメリットのあるプロバイダを選びたいですね。

【ビッグローブ光がお得な理由】

ビッグローブ光は、プロバイダ一体型なので、回線事業者とプロバイダの両方との契約や支払いが不要でシンプル。また通信速度の速さ、月額利用料やスマホとのセット割など特典も豊富です。3年プランなら、転居に伴う移転工事費も不要(2024年2月時点)。長い目で見てもお得なプロバイダです。