光コンセントって何?普通のコンセントと違うの?
けいろー
光回線について調べていて、初めて「光コンセント」の存在を知った――そんな人も、少なからずいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、「光コンセント」が普通のコンセントとどう違うのかについて説明します。
〈ポイント〉
・ 「光コンセント」は、光回線専用のコンセント
・ 通常のコンセントとは形状が異なり、光回線を接続するためのもの
・ 建物や物件によっては、すでに設置されている場合もある
・ 「一体型」と「分離型」がある
「光コンセント」とは?
実際に「光コンセント」という単語自体を初めて聞いた人、まったく耳慣れない人も少なくないのではないでしょうか。
まず真っ先に「普通のコンセントと何が違うの?」という疑問が浮かびますが、何も難しい説明はありません。これは文字通り、「光回線専用のコンセント」です。
「コンセント」という名称ではありますが、通常のコンセントとは形状が異なります。すでに光回線を引き込んでいる建物や物件であれば、屋内の壁面を探せば光コンセントが見つかるはず。通常のコンセントと並んで設置されている場合もあります。
光コンセントの役割は?
光コンセントの役割は、電柱から引き込んだ光回線を屋内につないで、インターネットと接続させること。
基本的には「ONU」と呼ばれる装置と光コンセントをケーブルでつなぎ、ONUをルーターと接続することで、家庭内のデバイスでインターネットを使えるようになります。
もし光コンセントがすでに設置されているようであれば、光回線の導入時に工事が不要になる可能性があります。光回線の契約を検討中の方は、壁面に光コンセントがないか探してみてください。
「LANコンセント」「モジュラージャック」とは何が違う?
読んで字の如く「光回線専用のコンセント」である光コンセントですが、実は光回線の接続方式はそれだけではありません。
光コンセント以外にも、「LANコンセント」「モジュラージャック」を使って光回線に接続することができます。それぞれどのようなものなのか、簡単に確認しておきましょう。
LANコンセントとは
LANコンセントは、コンセントの部分に「LAN」と書かれており、LANケーブルを使って部屋に光回線を引き込む接続方式です。
マンションの共用部から引き込んだ光回線に、LANケーブルを介して接続します。手軽に繋げるメリットがありますが、光コンセントと比べると通信速度が若干劣ります。
モジュラージャック
モジュラージャックとは、電話回線の接続などでも使われるコネクタのこと。
もしかすると、若い人は聞き慣れないかもしれません。ですが、光回線が普及する以前から利用されていますし、今も家庭内に設置されている差し込み口ですので、実際に見ればピンとくるのではないでしょうか。
これはVDSL方式と呼ばれており、今でも比較的多い接続方式のひとつ。集合住宅の共用部から引き込んだ光回線を、電話ケーブルで部屋までつなぎ、インターネットに接続します。ただ、家電の電波干渉を受けやすく、やはり光回線と比べると通信速度も遅い傾向にあります。
光コンセントにも種類がある?
他方で、「光コンセント」自体にも種類があり、見た目の形状が異なります。性能に違いはありませんが、別物と勘違いして混乱しないようチェックしておきましょう。
一体型
一般的に見られる光コンセントは、「一体型」と呼ばれるタイプです。
おなじみの電気用のコンセントや電話線の差し込み口の真横にあり、「光」と書かれた出っ張りの部分に接続します。もともと光回線環境が整備されていた集合住宅などで見られる形で、ある程度新しいマンションでは、ほとんどの場合、一体型を採用しています。
分離型
一方の「分離型」は、電気用のコンセントや電話線の差し込み口とは別の場所に取り付けられている光コンセントを指します。
電気用のコンセントの近くの壁に設置されているか、物件によっては床に置かれているケースもあります。見るからに「あとで工事をして設置された」ことがわかりますが、前述の通り性能面では一体型と違いはありません。
光コンセントの探し方をチェック!
光回線にも複数の接続方式があり、光コンセントの種類も2タイプある……と言われると複雑に感じられるかもしれませんが、光コンセントそれ自体の役割や見た目はシンプルです。
ここまでの説明のとおり、「光回線専用のコンセント」としてインターネットに接続する役割があり、「光」「光コンセントSC」などと書かれています。形状に違いはあれど、設置場所は概ね一定で、わかりやすい形で設置されています。
とはいえ、普段は意識して見る機会のないものですし、実際に見たことのない人もいるかもしれません。光コンセントのようなものが見当たらない場合は、どのようにして探せばいいのでしょうか。
光コンセントの多くは特定の場所に設置されているため、探すのは実はさほど難しくありません。目印となる「光」「光コンセント」の文字が書かれたコンセントがないか壁面をチェックしつつ、具体的には以下の場所を探してみてください。
リビングの電気用コンセントの周辺
定番の設置場所は、リビングの電気用コンセントの周辺です。光コンセントは電気用コンセントの近くに設置されることが多いため、まずはリビングのコンセントから確認し、それでも見つからなければ、家中のコンセントを見て回ってみましょう。
電話線のモジュラージャックの近く
次いで多いのが、先ほども説明したモジュラージャックの近くです。「TEL」と書かれた電話線のモジュラージャックがあれば、その付近に一体型の光コンセントが設置されている可能性があります。
エアコンのダクト周辺
前述の「分離型」の光コンセントは、壁にあけた穴のほかに、エアコンのダクトからケーブルを引き込んでいる場合があります。エアコンが設置されている部屋に行って、ダクトからケーブルが出ていないか確認してみてください。
光コンセントがない場合は?光コンセントの設置工事はどうやって行う?
では、上記の場所を探しても光コンセントが見当たらなかった場合、光コンセントがない家では、どのような方法で光回線を導入することになるのでしょうか。
自宅に光コンセントが設置されていない場合、光回線でインターネットに接続するためには回線工事が必要となります。
フレッツ光または光コラボ事業者に申し込んで工事の日程を決めていくことになりますが、集合住宅の場合は「そもそも工事ができるのか」を事前にチェックしなければなりません。管理会社に連絡をして、光回線の設置工事が可能かを確認しておきましょう。
日程が決まったら、設置工事は以下のような流れで行われます。
1. 電柱から光ファイバーケーブルを引き込む
まずは建物付近の電柱から光ファイバーケーブルを引き込みます。この時、電柱と自宅のあいだに障害物がないか、ケーブルを通せる配管があるか、屋根や壁に穴をあけることができるか、といったポイントをあらかじめ確認しておきましょう。
ただしマンションの場合は「MDF室」という通信回線(電話線を含む)の集積部屋が設けられているところも多く、そこから回線を引き込むケースもあります。すでにMDF室に光回線が引き込まれている場合、電柱からの引き込み作業は行われません。
2. 部屋の中へ光回線を引き込む
光回線の通り道を確保したら、外壁または配管を伝って、光回線を部屋の中へと引き込みます。
基本的には電話線などの配管が使われますが、既存の配管が利用できない場合は、壁に小さな穴をあけて引き込むこともあります。穴の大きさは光コンセントの種類によって異なり、一体型タイプは壁に埋め込むため、大きな穴が必要。分離型タイプは小さな穴で済みますが、見栄えは悪くなります。
3. 光コンセントを設置する
部屋の中に引き込まれた回線を、光コンセントと接続して設置します。
同時に、設置した光コンセントをONUと接続します。ONUを動かすには電源が必要なので、近くに電気用のコンセントがあることを確認しておいてください。このONUをルーターに接続すれば、パソコンなどでインターネットを使えるようになります。
光コンセントを設置する際の注意点
工事の際の条件を確認したうえで、回線を通すルートさえ確保できれば、光コンセントの設置は比較的スムーズに行えます。ただ、いくつか注意点もありますので、工事を依頼する前に目を通しておきましょう。
1. 光コンセントを希望通りの場所に設置できるとは限らない
ここまでの説明で「光コンセントはどのような場所に設置されるか」を取り上げましたが、希望通りの場所に設置できるとは限りません。
工事の際には、「どのようなルートで配線を通すか」「穴をあけるかどうか」といったポイントを、担当者と相談しながら決めることになります。設置場所はどこでも良いわけではなく、工事の難しさや作業量、費用などを考慮しなければなりません。
基本的にはそういった諸々の条件を念頭に置きつつ、最適な場所と方法を工事担当者が提案してくれます。もし「部屋のレイアウトやインテリアに合わせて、できればこの場所に設置してほしい」という要望がある場合は、事前に工事担当者に相談するようにしましょう。
2. 光コンセントは1契約に対してひとつ
光コンセントは、1つの契約に対して1箇所しか設置できません。複数の部屋に別の光回線を通そうとしても、設置できる光コンセントは1つだけ、というわけです。
もちろん、1つでも光コンセントを設置すれば光回線を使えるようになりますし、ルーターを中継して、複数の部屋やデバイスでインターネットを利用できます。複数の光コンセントが必要になるケースはそうそうないかと思いますが、基本は「1契約に対して1つの光コンセント」と覚えておきましょう。
3. 設置場所をあとから変更することは可能だが高額になる
回線工事によって設置した光コンセントの場所は、あとから変更することが可能です。ただし、変更の際の費用が高額になることがありますので注意しましょう。
別の部屋、別の場所に光回線を引き込むには、当然ながら新たに回線工事が必要になります。また、設置場所を変更するにあたって、穴をあけた箇所の補修費用が発生することも。それによって、通常の工事よりも費用がかかる可能性があるわけですね。
光コンセントのない賃貸物件で、工事もできない場合はどうすれば?
では、賃貸物件で光コンセントが見つからず、工事もできない場合はどうすればいいのでしょうか。
建物で決められた事業者の光回線を利用できるケースもありますが、そうでない場合は自分でインターネットの利用手段を準備しなければなりません。代表的な方法としては、以下の2つの選択肢が挙げられます。
1. ホームルーターを利用する
ホームルーターは、屋内に設置して使うタイプのWi-Fiルーター。
このルーターの最大の特徴は、「家庭用のコンセントに接続して使うため、回線工事の必要がない」という点です。「置くだけWi-Fi」と呼ばれることもあるように、電源さえあれば簡単にインターネット環境が手に入ります。
初期設定も含めて簡単に接続できるホームルーターですが、光回線ほどの速度や安定性はありません。後述するモバイルWi-Fiルーターと光回線のちょうど中間に位置する、バランスの取れた選択肢と言えそうです。
2. モバイルWi-Fiルーターを利用する
もうひとつは、モバイルWi-Fiルーターを使う方法です。
モバイルWi-Fiルーターは、その名の通り「持ち運びができる」ことが大きなメリット。屋内に設置して使うタイプのルーターとは異なり、外に持ち出して利用できます。端末のサイズはスマホ程度なので、本当に手軽に持ち運べるのも嬉しいポイントですね。
デメリットとしては、周囲の環境によっては通信が不安定になる点と、バッテリーで駆動するため、充電が切れると使えなくなってしまう点が挙げられます。手軽さは大きな魅力ですので、そこまで頻繁にインターネットを使わないという人におすすめの選択肢と言えるでしょう。
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- 1 IPv6に対応していないサービス/サイトはIPv4接続となります。
- 2 最大通信速度は光回線タイプによって異なります。最大通信速度はお客さまのご利用機器、宅内配線、回線の混雑状況などにより低下します。
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