2017年10月にMotorola(モトローラ)から発売されたSIMフリースマートフォン「Moto G5s Plus」。
早速使ってみて感じた魅力や特長をレビューしていきます。
デザイン、機能、カメラ性能ととてもバランスがよいことが特長の1台。幅広く多くの方にオススメできるスマートフォンです。
目次
同梱品と外観デザインをチェック
Moto G5s PlusはBIGLOBEモバイル価格で税別38,640円のスマートフォン。(2017年11月7日現在)
SIMフリースマートフォンの中では中価格帯に位置する製品です。
必要なものはひと通り同梱
パッケージに含まれる同梱品は、スマホとして使うために必要なものがひと通り揃っています。
Moto G5s Plus本体のほかに、カードトレイ取り出しピン、イヤホン、急速充電器、充電ケーブル、マニュアル類が入っていました。
画面保護フィルムやケースなどは必要であれば別途用意する必要があります。
継ぎ目のない金属ボディは質感も色もCool
画面サイズは5.5インチ。最近のスマホの中では平均サイズ~やや大きめといったところです。液晶ディスプレイを採用し、屋外でも視認性は高いです。
ボディは金属製。一つのアルミニウムの塊から削り出して設計されています。継ぎ目もなく、シルエットもきれい。スタイルのよさを感じます。
本体カラーはルナグレー、ブラッシュゴールド、ニンバスブルーの3色展開。今回レビューに用いているのはニンバスブルーで、色味はうっすら青みがかった銀。前面の白とあわせて、明るさとクールさが共存しています。
表面の質感はさらさらとして指あたりも◯。人によっては少し滑りやすいと感じるかもしれません。気になる場合は握りやすい素材のケースを装着して使うとよいでしょうね。
ソフトウェアや機能を紹介
スマホを性能別に上から「ハイエンド」「ミドルレンジ」「ローエンド」の三つにわけると、Moto G5s Plusは真ん中の「ミドルレンジ」に分類できる機種。
しかし真ん中といえども、オクタコア(8コア)のプロセッサ、4GBと容量に余裕のあるメモリ(RAM)などを搭載。日常で「反応が鈍い」「動きがもたつく」などと動作にストレスを抱く場面はほとんどないでしょう。
処理能力は一定以上のものがあるという前提で、ここではより注目して欲しいソフトウェアや機能面での特長を取り上げていきます。
プリインアプリの少ないシンプルさがイイ
ソフトウェアで強く魅力を感じたのが、初期状態でインストールされているアプリ、いわゆる“プリインストールアプリ”が厳選されていること。
下の画像は初期設定後のアプリ一覧で確認できるプリインストールアプリ。ちょうど1画面におさまりました。
過去に他のスマホを使った経験があればわかると思いますが、そもそもスマホのプリインストールアプリすべてが1画面内に収まることって意外と珍しいですよね。
それくらいアプリ数が必要最低限に厳選されているというわけです。
スマホは「自分好みのアプリを入れて、自由にカスタマイズできる」ことも魅力のひとつ。アプリ数が厳選されている=空き容量が多い=好きなアプリをたくさん入れられるということですね。
スマホに欲しい機能をピンポイントで狙い撃ち
プリインストールアプリが厳選されたシンプルさが魅力と書きましたが、一方で「スマホに欲しい機能はしっかり押さえている」こともMoto G5s Plusの魅力です。
前面のディスプレイ下には、端末のロック解除などに使える指紋認証センサーを搭載。
パッケージに同梱されている純正の充電器を使えば、急速充電も可能です。急速充電時は「Turbo Power」と表示され、15分の充電時間で最長6時間使えます。
最近のSIMフリースマホではもはや “当たり前” な4G+3Gの同時待ち受け(デュアルSIMデュアルスタンバイ)にも対応。
SIMカードを同時に2枚挿し、二つの電話番号を1台のスマホで使うこともできるし、音声通話用のSIMカードとデータ通信用のSIMカードを用意して使うこともできます。賢く安く、使い方の幅が広がる設計です。
ちなみに、デュアルSIMについてはこちらの記事で詳しく紹介しています。
Motorolaの独自機能が便利
機能面で漏らさずチェックしたいのが、Motorolaスマホに搭載される独自機能。
操作を楽しくしてくれる「Moto Actions」
一つめはジェスチャー操作機能の「Moto Actions」。
Moto G5s Plusを手に持って2回振り下ろすと背面カメラ脇のLEDフラッシュライトが点灯・消灯。Moto G5s Plusを手に持った状態で手首をひねる動作をすれば、素早くカメラも起動できます。
ジェスチャー操作が使えるスマホ自体は珍しくありませんが、他機種とは少し異なる「振る」「ひねる」という動作、試してみると動作自体にも楽しさを覚えます。
ちなみに筆者は「手首をひねってカメラを起動」するジェスチャーがとくにお気に入り。
カメラ性能も素晴らしいMoto G5s Plus(詳しくは後述)ですが、ジェスチャー操作で “素早く楽しく” カメラが起動できる点に強く魅力を感じます。
時刻や通知をパッと確認できる「Moto Display」
二つめはディスプレイ表示機能の「Moto Display」。
ブルーライトを軽減した画面表示、画面OFF時にも省電力で情報を確認、といったことができる機能です。
この中でも本当に便利で、Motorola製スマホを使う際に筆者が必ず設定するのが「画面OFF時にも省電力で情報を確認」できる機能。この機能、画面が消灯した状態のスマホを持ち上げると、持ち上げられたことを感知してパッと時刻や届いている通知を表示してくれるのです。
電源ボタンを押して画面を点灯させても同様に情報確認はできますが、違いは手順を比べるとはっきりします。
電源ボタンを押して情報を確認する場合は、次のように5段階の手順が発生します。
・スマホを手に取る
・電源ボタンを押す(画面点灯)
・情報を確認する
・電源ボタンを押す(画面消灯)
・スマホを置く
これがMoto Displayをオンにすれば、手順は三つに。
・スマホを手に取る(画面点灯)
・情報を確認する
・スマホを置く(自動で画面消灯)
慣れてしまうと本当に手放せなくなってしまう機能です。Moto Actionsとともに、ぜひとも一度体験してみてほしいですね。
カメラ性能を撮影でテスト
Moto G5s Plusは背面に1,300万画素のカメラ2機で構成されるデュアルカメラを搭載。二つのカメラで撮影すると、空間の奥行きを利用したエフェクト(加工)が楽しめます。
この背面カメラの性能をあれこれテストしていきましょう。
目立つ弱点を感じない万能型カメラ
はじめは基本的な撮影性能。オートモードで撮影した写真を紹介しつつ、ポイントをチェックしていきましょう。
▲晴れた日中に撮影した仙台駅前(HDR機能:オフ)
▲晴れた日中に撮影した仙台駅前(HDR機能:オン)
十分な明るさが確保できる晴れた日中に撮影。気になる歪みや画質の粗さもなし。色味もリアルに記録できました。
2枚目の写真を見るとHDR機能の効果もバッチリ。日陰の中もより鮮明に確認できます。
▲晴れた夜間に撮影した仙台駅前(HDR機能:オフ)
時間帯を変え、同じ場所から再度撮影。明らかに暗くなりましたが、ビルのシルエット、窓から漏れる明かり、道路を走る車の姿までキレイに撮影できました。
▲晴れた夜間に撮影した仙台駅そばの商業ビル(HDR機能:オン)
左側に写っていた商業ビルに狙いを定め、HDR機能オンでパシャリ。
複数枚の写真を合成するHDR機能では、光量が少ないと写真はブレやすくなります。しかしここでも、シルエットと色味ともに、かなりキレイに撮れました。
▲曇った日中に屋外で撮影した花
▲落ち着きのある明るさの屋内で撮影したパスタ
上の2枚もオートモードで撮影。Moto G5s Plusのカメラには「接写モード」「料理モード」といったシーン別に最適化された撮影モードはありません。
それでもオートモードがかなり万能で、花びらの輪郭や色味、パスタにかかったオイルのツヤやベーコンの焦げ目といったポイントを上手に捉えてくれます。
カメラにもシンプルさを感じますが、決して “手抜き” ではないということが、使ってみて強く感じられました。
デュアルカメラによる深度エディタが楽しい
オートモードでもキレイに撮れて扱いやすいMoto G5s Plusの背面カメラ。すでに魅力は十分ですが、そこに “撮る楽しさ” を上乗せしてくれるのが、デュアルカメラを使った「深度エディタ」機能です。
被写体の容姿だけでなく、撮影時の空間深度(奥行き)も記録するもので、次のような楽しみ方ができますよ。
背景のボケ具合を調整できる
まずは「被写体背景のボケ具合調整」です。
▲オートモードで撮影したザンギ(鶏の唐揚げ)の山
▲撮影時にスライドバーで背景のボケ具合をマニュアル調整できる
▲背景をボカサず撮影した写真
▲背景をボカして撮影した写真
上の2枚の写真を比べてみると、背景をボカした2枚目の写真のほうが被写体(ザンギ)の存在が引き立っていますよね。こういった写真を簡単に撮影することができるのです。
撮影時に深度エディタを有効にしておけば、撮影後にボケ具体を調整できるのも、この機能の便利なところ。プレビューアプリで[深度の有効化]→[深度エディタ]を選ぶと、ボケ具体を調整するスライドバーが表示されます。
背景だけをモノクロにできる
続いては「背景だけをモノクローム(白黒)に置き換える」です。
▲背景のみモノクロにした写真。レモンの存在感が増した
背景をボカすこととはまた別の方法で、被写体の存在を強調できます。
背景に別画像を合成できる
三つめは「別に用意した画像を被写体の背景に合成する」です。
▲背景合成に使う木目の写真
▲ザンギの山に背景を合成。背景をシンプルにしたことで被写体の存在が際立つ
揚げ物の衣は表面もゴツゴツと立体的ですが、そのシルエットも自然に残しつつ、背景が合成できました。
スマホでは難易度の高そうな加工も、深度エディタならかんたん&バッチリです。
さいごに
Motorolaの最新機種「Moto G5s Plus」。
デザインのよさ、シンプルさと要点をおさえた機能。そして“新たな楽しみ方”を提案してくれる背面カメラを備えており、かなり魅力あるスマホに仕上がっています。
手の届きやすい価格、デザインのよさ、機能の便利さ、カメラの性能。普通「無理」と思える要望ですが、そうは言っても全部かなえてほしい!(笑)そんな人にはぜひ、Moto G5s Plusはとてもオススメできる1台です。
※本記事の内容は、2017年11月7日現在の情報です。