日常的に使うスマートフォンで無視できない問題のひとつに、「バッテリー(充電)」があります。
最近は比較的安価な端末でもバッテリーが長持ちするようになり、出先で充電する必要のある「コンセント難民」のような話もあまり聞かなくなったように思います。
とはいえ、バッテリーもスマホ本体も消耗品。毎日使い続けていれば、どうしてもバッテリーの減るスピードは早くなります。
モバイルバッテリーに頼らず、バッテリーの寿命を延ばすには、どうすればいいのでしょうか。
本記事では、特にAndroidスマートフォンについて、バッテリーの減りが早くなってしまう原因とその対策を紹介します。
目次
原因①「複数のアプリをバックグラウンドで起動している」
スマートフォンは「アプリ」を使って何らかの操作を行います。
カメラアプリで写真を撮ったり、ブラウザアプリで調べごとをしたり、SNSアプリで写真や呟きを投稿したり、ゲームアプリで遊んだり。これらのアプリを動かすにあたっては、当然ながらバッテリーの電力を消費します。
中でも最新のハイクオリティなゲームアプリは、少し動かすだけでも著しくバッテリーを消費します。他にも、データ通信量の多い動画アプリ、常に最新情報を読み込んで表示するSNSアプリなども、それなりにバッテリーを使うと言えるでしょう。
もちろん、バッテリーを消費するのはそのような「重い」アプリだけではありません。動作が比較的「軽い」タイプのアプリでも、終了せずにバックグラウンドで起動したままだと、常にバッテリーを消費してしまうため注意が必要です。
対策①「使わないアプリは終了させる」
この場合の対策はシンプルです。バックグラウンドで動作させる必要のない、使っていないアプリは、こまめに終了させること。それだけでも、バッテリーの消耗を抑えることができます。
電子機器はちょっとした操作でも電力を消費しますし、逆にスリープ状態であれば、消費電力は最小限に抑えられます。ですので、「なるべく無駄に動作させないようにする」ことが、バッテリーを長持ちさせる基本条件と言えるでしょう。
原因②「通知・GPS・Wi-Fi・Bluetoothなどが常にONになっている」
スマートフォンにおいて、バッテリーを消耗するのはアプリだけではありません。
電話やメッセージ、メールやSNS、ニュース速報や天気予報など、画面の上部に表示される「プッシュ通知」もバッテリーの消耗につながります。
また、位置情報を取得するGPS、インターネットに接続するためのWi-Fi、イヤホンやキーボードとつなぐBluetoothなどの各種設定も同様です。
もし接続していないとしても、それらの設定が常にONの状態だとバッテリーの消耗は早くなります。
対策②「必要に応じて使わないものはOFFにする」
こちらの対策も①と同様に、「必要に応じて使わないものはOFFにする」ことで、無駄にバッテリーを消耗することを避けられます。
もちろん、いずれも普段から必要な機能ですが、常にONにしなくて良いものもあります。
必要最小限のお知らせ以外の、わずらわしい通知は切ってしまう。マップを起動するとき以外はGPSをOFFにする。街中でも無駄にWi-Fiとつながらないよう、歩いている最中は切ってしまう。使うとき以外は、Bluetooth設定をOFFにする。
これだけでも、バッテリーの消耗を確実に抑えることができます。
原因③「操作音やアラーム音が出る設定にしている」
画面に表示される動作のみならず、スマートフォンから発せられる「音」もバッテリーの電力を消費します。
中でも曲者なのが、画面をタップしたときに出る操作音。特に端末を新しく買い替えたばかりだと、キーボード入力音がデフォルトでONになっている場合がしばしばあります。
あの操作音が、実は意外とバッテリーを消耗するのです。
対策③「必要がなければ『音』の出る設定は最小限にする」
初めてスマートフォンを使う子供やお年寄りであれば、慣れるまでは操作音があったほうがいいかもしれません。
ですが、もし特に必要性を感じていないのであれば、「音」の設定を見直すだけでもバッテリーの消耗を抑えられます。
ちなみに、バイブレーションも同様にバッテリーを消費しますので、あわせて設定を見直してみてはいかがでしょうか。
原因④「バッテリーが劣化している」
スマートフォンもバッテリーも消耗品。使い続けていればどうしても劣化してきますし、年を経るごとにバッテリーの消耗も早くなります。
また、普通に使っていてもバッテリーは劣化しますが、使い方によってはさらに劣化を早めてしまうケースもあるので注意が必要です。
たとえば、高温もしくは低温の環境下で長時間使っている場合。
わかりやすいのは夏場ですね。炎天下でスマホを使い続けていて、「普段よりもバッテリーが早く減っているような……?」と感じたことがある人もいるのではないでしょうか。
あるいは、直射日光の当たる場所に放置してしまったり、逆に真冬の氷点下の環境で置きっぱなしにしてしまったり。
それだけでもバッテリーの劣化は早まる傾向にありますし、最悪の場合、スマホが故障してしまう可能性もあります。
対策④「適切な環境で使う/端末を買い換える」
対策としては、バッテリーの劣化を早めるような使い方をしないこと。まず何よりも、温度・気温に注意することです。
とはいえ、2〜3年も使っていれば、自然とバッテリーの消耗は早くなります。その場合は、バッテリーを交換できるタイプの端末であれば交換を、そうでない場合は、端末自体を買い換えるしかありません。
Androidスマホといえば、「約2年ごとに買い換えるもの」というスタンスで使っている人も多いかもしれません。一方で、最近はバッテリーの性能も向上しているのか、3年以上経ってもそれなりに使えるというイメージもあります。
ですが、それでも5年、10年と使い続けるのは困難と言わざるを得ません。バッテリーに限界がきたと感じたら、潔く買い換えるようにしましょう。
まとめ
以上、Androidスマートフォンについて、バッテリーの減りが早くなってしまう原因と、その対策を紹介しました。
すべての項目に共通して言えるのが、「なるべく無駄に動作させないようにする」こと。端末の設定を見直すことで、バッテリーの消耗はある程度は抑えられるはずです。
ちなみにAndroidには、端末のバッテリー使用状況を詳細にチェックできる項目があります。(端末によってチェックできる項目に差があります)
設定アプリから「電池」の項目を開いてみてください。ここでは、バッテリーセーバー機能の設定や、「電池が切れる推定時刻」「フル充電での推定待ち受け可能時間」といった情報を確認することができます。
さらに右上のメニューボタンから「電池使用量」をタップすると、前回のフル充電以降、どのアプリを起動して、それぞれどのくらいの電力を消費しているかを、アプリごとにチェックすることも可能です。
これらの項目をチェックすれば、自分がどのようにスマホを使っているかが可視化され、使い方を見直すきっかけになるはずです。
ぜひこの機会に、チェックしてみてはいかがでしょうか。