T.A 
IPアドレスから個人情報を特定する、という話を聞いたことがある人は多いでしょう。個人情報が漏れてしまうのではないかと、不安になる人もいるかもしれません。本記事では、IPアドレスから個人特定を行うことは可能かどうか、IPアドレスから分かる情報の範囲などと併せて解説していきます。
目次
一般の人がIPアドレスから判別できる情報
結論からいうと、一般の人がIPアドレスから個人を特定することはできません。IPアドレスから分かるのは、主に次のような情報だけです。
利用中のプロバイダや回線事業者
IPアドレスは、利用中のプロバイダや回線事業者から割り当てられるため、プロバイダや回線事業者を識別できる情報が含まれています。そのため、IPアドレスが分かれば、そのユーザーがどのプロバイダや回線事業者を利用しているかが判別可能です。
それぞれのIPアドレスには対応するホスト名というものがあり、そのホスト名の中にプロバイダや回線事業者を示す文字列が含まれているからです。
大まかな地域
IPアドレスには国に関する情報も含まれています。そのため、国内からのアクセスなのか、それとも海外からのアクセスなのかが判別可能です。また、大半のプロバイダや回線事業者は都道府県か市町村まで分かるようになっています。しかし、市町村よりも細かい範囲まで判別することはできません。
IPアドレスは突然変わることがある
IPアドレスはずっと同じとは限りません。インターネットからいったん切断して接続し直すと、別のIPアドレスが割り当てられることがあります。特にモバイル回線の場合には、IPアドレスが変わりやすいです。そのため、もしIPアドレスを抜かれたとしても心配する必要はありません。抜かれたIPは、しばらく経てば別のユーザーに割り当てられます。
そもそもIPアドレスには2種類ある
実はIPアドレスには、次の2種類があります。
グローバルIPアドレス
本記事でこれまで説明してきたのは、グローバルIPアドレスに関することです。グローバルIPアドレスは、Webサイトの閲覧やアプリなどで外部と通信を行う際に使用する、いうなればインターネット上の住所のようなものです。
また、グローバルIPアドレスは、複数のユーザーに対し同じ時間に重複して割り当てられることはありません。ただし、同じユーザーが契約しているインターネット回線を複数の端末で使用する場合には、同じIPアドレスになります。例えば、Wi-Fiルーターを使用して複数の端末をインターネットに接続するような場合です。
ローカルIPアドレス
ローカルIPとは、Wi-Fiルーターから割り当てられる、家庭や会社のネットワーク内のみで使用するためのIPアドレスです。一般家庭用のWi-Fiルーターなら、ローカルIPアドレスは「192.168.1.***」という形式になります。ここのローカルIPアドレスには、個人情報はもちろんのことプロバイダや回線事業者、地域に関する情報も含まれていません。
主にWi-Fiルーターの機能を利用して特定の端末に制限をかけたり、ファイルを共有したりするときなどに使用します。外部と通信をするときに使用することはなく、WebサイトなどにアクセスしてもローカルIPアドレスを知られることはありません。
IPアドレスを知られてもあまり心配はない
IPアドレスから特定できる情報は、住んでいる地域や利用しているプロバイダ、回線事業者などにとどまります。IPアドレスを他人に知られたとしても、そこから個人を特定することはできないため、過度に心配しないようにしましょう。
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