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グループチャット「SpatialChat」基本の使い方とメリット・デメリット

「SpatialChat(スペイシャルチャット)」は、よりリアルに近いコミュニケーションを実現してくれるグループチャットツールです。

 

Zoomなどのビデオチャットサービスとの違いは、自分のアイコンを画面上で移動させることができ、相手のアイコンとの距離によって声の届き方が変わる、というところ。

 

基本的な機能として、テキストチャットや自分のデスクトップ画面、URL、画像などの共有もでき、メガホン機能でその場にいる全員に音声で話しかけることもできます。以下では、SpatialChatの基本的な使い方や魅力、メリット・デメリットをご紹介します。

SpatialChatの基本の使い方をチェック

ホストもゲストも簡単に無料で使い始められる

新しいツールを使い始めるときに、やや面倒なのがIDやパスワードの初期設定です。SpatialChatでは、ホストはメールアドレス認証が完了すれば、すぐに使い始められますし、ゲストも届いた招待メール(もしくは招待リンク)から、リンクをクリックすればすぐにスペースに参加することができます。

 

無料プランでは、1スペース・25人まで参加することができますよ。例えば、飲み会やちょっとした座談会、会社の小さな集まりなどのシーンで活用できるのですが、参加者全体で話す、というよりも小さなグループで会話ができるイメージです。大人数で集まりつつも、数人で会話ができるので、よりスムーズに会話が楽しめます。

 

SpatialChatは、GoogleやSONY、マクドナルド、メルカリなどの大手企業、ハーバード大学や京都大学などの教育機関でも利用されています。

▲ホストはメールを入力して届いたメールのURL認証が完了すればすぐに使い始めることができる

▲ゲストは招待リンクを開くとスペースに参加するための設定画面が表示される

スペースを移動するとアイコン同士の距離で音声のボリュームが変わる

Zoomなどのビデオミーティングツールとの大きな違いは、自分のアイコンを移動させることができ、自分のアイコンから相手のアイコンの距離によって、声の大きさが変わる、というところです。

 

例えば、スペースに25人参加しているとしても、近くにいるアイコン同士で会話をしている、といったシチュエーションです。集まっている全体で話すのではなく、小さなグループごとに会話が進行していきます。

 

自分のアイコンをドラッグすると、周りに円が表示されます。その円の範囲内にあるアイコンには声が届きますが、自分の円の外にあるアイコンは声が聞こえません。音声の大きさもより近くにいるアイコンほど、音声が大きく聞き取れます。

 

ですので、小さなグループごとに集まって会話をしても、全体には聞こえていないので少人数での会話がスムーズです。会話が入り乱れることがないので、話すタイミングや会話の内容に気を使いすぎることもなくなりますよ。

▲アイコンをドラッグすると円が表示される。円の中にあるアイコンに音声が聞こえる

使い方が直感的でわかりやすい

カメラやマイクのオン・オフなど画面に表示される各アイコンは、イラストでわかりやすく表示されているので、Zoomなどを利用したことがある人ならすぐに慣れるでしょう。マウスでスクロールすると、スペースがズームイン・ズームアウトされます。

 

ズームアウトするとわかりますが、思っていたよりもスペースが広めです。たとえば50人参加していて、少人数のグループがいくつか発生したとしても、アイコンの距離を適度に保つことができるので、会話が重なり合ったりということもなくスペースを広々と使えます。

 

スペースの画面下部には、右から「メガホン」「スピーカー」「ビデオカメラ」「ブロードキャスト」「アイコンとテキストメッセージ」「画面共有」「その他の機能」のアイコンが並んでいます。いずれも、該当のボタンを押すとON/OFFの切り替えができます。

▲スペースに参加している人の一覧が右側に表示される

▲画面下部の「アイコンとテキストメッセージ」では、アイコンに一時的に表示されるテキストメッセージ(例:「いま〇〇の話題で盛り上がっているよ!」等)を設定できる。一定時間が経過すると表示が消える

▲画面右にある「Room」ではテキストメッセージでチャットができる

管理者でログインするとスペースの設定が可能

スペースのリンクを知っていれば参加できるため、セキュリティが不安ということもあります。自分がそのスペースの管理者であれば、ゲストが参加する際にパスワードを設定することができます。また、スペースのテーマカラーの変更や、開始時間の設定もできます。プライベートスペースにしたい場合は、別途有料プランに申し込む必要があります。

▲管理者であればスペースのテーマカラーの変更やパスワード、スペースの開始時間の設定などができる

SpatialChatの魅力やメリットとデメリット

距離感を伴ったコミュニケーションができる

Zoomだと、常に参加者全員で会話することになるので、話題選びや途中退出のタイミングに悩むことがありますよね。SpatialChatなら、近くの人にしか声が聞こえないので、よりその場にいるようなリアルに近いコミュニケーションが可能です。

 

また、SpatialChatはホストもゲストも簡単に使い始めることができます。パソコンやスマホにあまり詳しくない人でも、ゲストで利用するのであれば、初期設定の手間がかかりません。今集まれる人をすぐに招待する、といった気軽な使い方もできます。

話しかける方法にいくつかバリエーションがある

例えば、その場にいる全員に対して話したいときはメガホン機能を使う、近くの人に話しかけるのであれば近づいて話す、アイコンを遠ざけることで声を小さくする、または聞こえなくなる、といった使い方ができます。

 

イベント開始や終了の全体向けアナウンスや、近くにいるアイコン同士でざっくばらんに会話をしても、全体には聞こえないので気軽に話すことができます。

デメリットはスマホで使えない機能があること

デメリットとしては、スマホではすべての機能を使うことができません。公式サイトでもパソコンでの使用が推奨されています。スマホアプリはまだ開発されていないため、スマホのブラウザーから使用すると、ブロードキャスト機能がうまく動作しない、など一部の機能が使用できないことがあります。

 

また、サイトの仕様が英語になっています。使い方やFAQも英語であることがほとんどなので説明が理解しにくいかもしれません。とはいえ、使い方は直感的にわかりますので、実際に触ってみると一通りの機能はすぐに理解できます。

リモートでもリアルなコミュニケーションができる

リアルに大勢で集まる機会が減っているものの、グループチャットツールを利用することで、さまざまな垣根を越えてコミュニケーションができるようになりました。SpatialChatなら、時間や場所にとらわれずに、気軽に集まって適当に解散することができます。大勢でオンライン飲み会をするのをためらっていたなら、ぜひ試してみてはいかがでしょうか。

 

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Contributor

中野友希

税理士・社労士補助や衛生管理者を経てフリーライターに。ガジェット・ヘルスケア・子育てなどを中心に『読むサプリ』をモットーに執筆中。@y_nakan0

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