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Xiaomi(シャオミ、小米科技)とは?
Xiaomi(シャオミ、小米科技)は、中国発のスマホ・家電ブランドです。海外では多くの国に進出し、「中国のアップル」と呼ばれるほど有名。
日本には2019年にスマホ市場に進出し、家電製品も販売していますが、今のところは知る人ぞ知る存在にとどまっています。
そんなシャオミについて、誕生の経緯から製品の魅力までまとめてみました。
創業10年で急成長「中国のアップル」
シャオミは2010年に起業家の雷軍(Lei Jun)氏が中国・上海で創業した企業です。
設立当初の1年はスマホそのものではなく、スマホを動かすためのオペレーティングシステム(OS)を開発していました。
2011年、中国で最初のスマートフォン「MI-One(小米手機)」を発売。
デュアルコアCPUで価格は1,999元(約24,000円)と、その当時のスマホとしてはコストパフォーマンスが高く、中国で多くのファンを集めました。
▲シャオミが日本参入時に投入した「Mi Note 10」
創業当初のシャオミが手本としたのはスマホの雄、アップルでした。主力のスマホは一年に一度の発表にとどめて、大量に生産して安く販売するという手法は、アップルがiPhoneで実践したスタイルそのものです。
雷軍氏による製品発表のプレゼンテーションや、シャオミの製品パッケージや店舗のデザインに至るまで、アップルのスタイリッシュさに通じる面があります。
その後、中国以外への進出を進め、多くの国のスマホ市場へ受け入れられました。特にインドや東欧では、スマホ出荷数で上位に入る人気メーカーとなっています。
現在は、主力ブランドの「Mi」シリーズのほかに、ビジネス向けの「Mi Note」シリーズ、より低価格な「Redmi」シリーズなど複数のブランドでスマホを投入しています。
シャオミの製品開発では「ファンの意見」を重視した姿勢で成長してきました。
微信(WeChat)など、中国のSNSには「米粉(MiFan)」と呼ばれるシャオミのファンが数千万人いると言われており、シャオミ自身も大規模なコミュニティサイトを運営。新製品を開発する際に、ファンの意見を取り入れて機能を決めたり、カラーラインナップを公募したりしています。
日本ではTwitterやLINEでシャオミの公式アカウントがあり、発表会予告や製品の紹介を行っています。
「スマート家電」のブランドでもある
シャオミは「スマート家電」のメーカーとしても知られています。シャオミブランドのスマート家電を数多く展開し、スマホで「Mi Home」でまとめて管理できる仕組みを整えました。
シャオミのお膝元、中国ではスマートテレビ、スマートエアコン、スマート電動キックボード、スマート電気ケトル……などなど、ありとあらゆる家電に進出しています。
▲日本でも販売されているシャオミの空気清浄機「Mi 空気清浄機 3H」
スマホの本体を安く販売して、スマホとつながるあらゆる家電のさまざまな機能を使ってもらうことで利益を得ようという狙いがあるわけです。
こうしたスマート家電は、シャオミ本体が開発しているわけではなく、「エコシステム企業」と称される関連企業が製造した製品です。
エコシステム企業は、多くはシャオミが出資した独立メーカーで、シャオミブランドの製品の他に独自ブランドでも製品を展開しています。
代表的なところでは、スマート家電などを扱う「Mijia(米家)」や、ロボット掃除機の「Roborock」、スマートバンドの「Amazfit」などがシャオミ関連ブランドとして知られています。
シャオミ関連ブランドでは、スマホ以外の製品も幅広く扱われるようになっています。なかにはスーツケースのような電気を一切使わない製品もあります。あらゆるジャンルの家電や雑貨を扱っていることから、シャオミをたとえて「中国の無印良品」と呼ばれることもあります。
また、シャオミは2021年3月に、電気自動車事業への参入を表明しました。10年間で1兆円を投資し、スマートな電気自動車を開発するとしています。
シャオミスマホの特徴は?
それでは、シャオミのスマホの製品はどのような特徴があるのでしょうか。日本で発売している製品を中心に、シャオミのスマホの特徴を考察します。
最上位の製品では、「折りたたみスマホ」や「両面とも画面」といった尖った特徴のある製品もありますが、シャオミのほとんどの製品は「コスパの良さ」が共通の特徴となっています。
▲2019年発表のXiaomi Mix Alphaは表裏の両面にまたがるディスプレイが特徴。中国で若干数が販売されました
スマートフォンの価格はその性能におおよそ比例しますが、シャオミのスマートフォンの多くは「同じくらいの性能のスマホで比べると、価格が安い」と思わせる絶妙な価格設定で販売されていることが多々あります。
たとえば、auで販売されている「Redmi Note 10 JE XIG02」は、日本向けに防水とおサイフケータイに対応しつつも、価格は執筆時点で28,765円(税込。au Online Shopでの販売価格)と、5Gスマホとしては最安クラスで販売されています。
▲シャオミが日本で販売しているSIMフリースマホ「Mi 11 Lite 5G」
日本でSIMフリーで販売されているスマホでは、カメラ性能を重視したモデルが多く存在します。
たとえば、Redmi Note 10では、背面カメラに“1億800万画素(108メガピクセル)”のセンサーを含む4眼カメラを搭載。超広角での撮影や、接写など多くのシーンに対応できるような設計となっています。
一方で、日本でよく求められる「防水」や「おサイフケータイ」といった機能には積極的には対応しておらず、搭載機種は上位機種などに限られています。
また、もともとスマホ向けOS開発からスタートした会社だけに、スマホのソフトウェアも作り込まれています。基本的な機能は、他社と同じAndroidスマホですが、「MiUI」というブランド名で、独自のホームアプリや設定機能を揃えています。
MiUIのホーム画面はすべてのアプリのアイコンが並ぶデザインで、iPhoneを使っていた人にはわかりやすい構成になっています。また、音楽再生アプリやレコーダーアプリ、ファイル管理アプリなど、スマホでよく使うツール系アプリが一通り揃っているのも特徴です。
ちなみに、シャオミブランドのスマート家電との連携機能は、実はシャオミのスマホ以外でも使えます。「スマホはiPhoneがいいけれど、デザインとコスパの良い家電がほしい」という人にはシャオミの家電は悪くない選択肢です。
日本では空気清浄機「Mi Air Purifier 3H」や「Mi 体組成計2」、活動量計「Miスマートバンド5」などが販売されていますよ。