お家時間や、通勤時のお供、ちょっとしたスキマ時間に動画を楽しんでいるという人は多いのではないでしょうか。
無料のYouTube、サブスクリプションサービスのHuluやNetflixなどもありますが、Amazonプライム会員ならPrime Videoを利用しない手はありません。
プライム会員費のほかに、一切料金がかからないからです。
そして、PrimeVideoを見るなら、持っていて損はないのがAmazonのタブレット端末「Fire」シリーズです。
「持っていて損はない」と言える理由や、スマートフォンやそのほかのタブレットよりオススメしたい理由についてお伝えします。
目次
Fireシリーズとは?
Amazonには、もともと電子書籍コンテンツを閲覧するのに便利な電子書籍リーダー「Kindle」がありました。これは、電子ペーパーディスプレイを搭載した、モノクロ表示の、電子書籍を読むためにデザインされた端末です。
一応、Webブラウザーも搭載していますが、文字入力をしづらいことや、画面の切り替えが遅いことなどから、あまり実用的なものとはいえませんでした。
モノクロ表示しかできなかったKindleブランドで、IPSカラーディスプレイを採用し、電子書籍を読むだけでなく、動画や音楽の再生、ゲームなどさまざまなアプリを利用できるようにしたのが、2012年(米国では2011年)に登場したKindle FireおよびKindle Fire HDタブレットです。
登場当初は「Kindle」の名を冠していましたが、2014年9月に発売したものからは外されています。
現在販売されているのは、大まかに分けてディスプレイサイズが7インチの「Fire 7」、8インチでHD(1280×800)画質の「Fire HD 8」、RAMを強化し、無接点充電に対応した「Fire HD 8 Plus」、10.1インチでFHD(1920×1200)画質の「Fire HD 10」の4種類。
Fire 7のみ、ストレージ容量が16GBと32GBですが、そのほかは32GBと64GBの2種類となっています。
Android OSをベースにしたFire OSを搭載しているため、通常のAndroid端末のようにGoogle Playは使えません。購入できるのは、Amazon独自のアプリストアに登録されているアプリだけ。
登録数が増えたとはいえ、Google系サービスのアプリが使えないなどAndroidスマホで慣れ親しんだものを使えないのは残念です。
また、SIMスロットがなく、Kindle端末のようなモバイルネットワーク接続モデルがないため、家から一歩出たら、スマホのテザリング、もしくはFree Wi-Fiに通信を頼らざるを得ないという点もマイナスポイントになるでしょう。
さらに、搭載しているWebブラウザーの「Silk」が使いづらい、と感じる人もいるかもしれません。
最近では、Web検索することを「ググる」と言い換えるほど、Googleを使った検索が一般的ですし、GoogleのブラウザであるChromeを使っている人も多いことでしょう。
しかしSilkブラウザーでは検索エンジンにMicrosoft Bingを使っていますし、Googleアカウントで利用しているChromeのブックマークなども使えません。これが使いづらいと感じさせる一因になっています。
PrimeVideo視聴にFireタブレットがオススメな6つの理由
とはいえ、それらの欠点を補って余りある魅力がFireタブレットにはあります。その理由を見ていきましょう。
1. 容量を気にせず動画をダウンロードできる
Amazonプライム会員特典の動画は、「購入型じゃないから、オンラインにしていないと見られないのでは?」と考えている人もいるかもしれませんが、実は端末内に保存しておいて、電波の通じない場所で視聴することができます。
ただ、ダウンロードできるのは、各種スマートフォンやタブレット、そしてWindows PCのみ(Windows PCでは専用の無料アプリが必要)。Macでは、今のところ不可となっています。
Android端末以外では、ストリーミング再生時にHD(高画質)以下に限定されてしまいますが、ダウンロードすれば4K(最高画質)での視聴が可能。
1アカウント、一度に15本または25本、同じタイトルは2端末まで、ダウンロードしたタイトルは30日以内に、視聴開始から48時間以内に視聴し終えること、という制限があります。
Fireシリーズのタブレットには、microSDカードスロットがあり、機種によって512GBから1TBまでのmicroSDカードの装着ができます。もっとも外部記憶媒体を使わなくても32GB以上(Fire 7以外)のストレージ容量がありますし、そもそもダウンロードできる本数に制限があるので、この点ではあまり問題がないでしょう。
「ほとんどの場合、AndroidスマホやiPhone、iPadのほうがストレージ容量が大きいのに、なぜFireタブレットの方が容量を気にしないで済むのか」と思うかもしれません。
スマホのほうが普段遣いするため、写真や動画データ、捨てられずにいるアプリなど、意外なほど容量に余裕がないことが多いからです。
例えば、わたしが「セカンド端末」として使っているスマホでは256GBものストレージ容量があるにもかかわらず、半分近くが埋まっています。
いざ、写真を撮りたい、動画を撮りたい、というときに容量不足で記録できないことほど悲しいことはありません。
でも、Fireタブレットなら、それを使ってわざわざ写真を撮ったり録画したりせず、エンタメ端末と割り切って使うのではないでしょうか?
そういう意味で、容量を気にすることなくダウンロードできるのが、Fireタブレットなんです。
2. ディスプレイサイズが大きい
スマートフォンのディスプレイサイズは7インチ未満(折りたたみ式を除く)。対するFireタブレットは7インチから10.1インチと大画面。映画を見るときの没入感が違います。
3. 音がいい
もちろん、端末としての音であれば、iPhoneやAndroid端末のほうがスピーカー性能が高く、ものによってはハイレゾ音源の再生もできるでしょう。
しかし、Prime Videoに限っていえば、Fireタブレットが有利です。
なぜなら、PCやiPhoneでは、動画の音質が「ステレオ」止まりですが、Fire HDタブレットでは「5.1サラウンド」での再生に対応しているから。品質の良い有線、またはBluetoothイヤフォンやスピーカーをつなげれば、Fire HDに軍配が上がるというわけです。
とはいえ、Fire 7ではモノラルにしか対応していませんし、Android端末では5.1サラウンド、Dolby Atmosに対応しているものもありますが。
4. バッテリーの減りを気にせずに済む
どの端末でもそうですが、ディスプレイをずっとオン状態にしておくと、バッテリーをかなり消費します。動画視聴時も同様です。
下の画像は、Galaxy Note 10+で1時間16分にわたり、Prime Videoを視聴したときのものです。
ディスプレイ輝度とボリュームを中程度にし、Bluetoothイヤフォンとの接続をしていない状態で、94%から86%へ減っていました。
4,300mAhの大容量バッテリーを搭載していてもこれだけ消費してしまいます。内蔵バッテリーの容量が少ない機種であれば、気づいたときには心もとない状態になってしまうかもしれません。
Fireタブレットであれば、電話がかかってくる心配は、まずありません。バッテリーがどれだけ減ろうと、心置きなく動画視聴を楽しめる、というわけです。
5. 通知に悩まされることがない
PCであれば、Prime Videoを「全画面」で再生することで通知をストップすることができますが、モバイル端末ではそうはいきません。
動画を見ているのに、Twitterのみんなの反応や、Facebook Messenger、LINE、メールなどの新着が通知されてしまいます。
「感動的な場面だったのに……」と思っても、後の祭り。もうあの感動は戻ってきません。
モバイルタイプの端末であっても、Fireタブレットならそのような心配はいりません。動画の世界に没入できます。
6. 圧倒的に安い
Fireタブレットをオススメする最大の理由がこの「安さ」です。
いずれも通常販売価格で、Fire 7 16GBで5,980円、ハイエンドモデルにあたるFire HD 10 64GBでも1万9,980円です。
格安スマホと呼ばれているスマホと同じか、それ以下の出費で10.1インチの大画面タブレットが手に入るのです。
これだけ低価格だと、持ち歩くのにもためらいがなくなります。傷がついたとしても、精神的なダメージが少なくて済むからです。子どもにも安心して使わせることができるでしょう。
※価格は2020年9月15日現在の情報です。
【まとめ】
以上、Prime Videoを楽しむのに、なぜFireタブレットをオススメしたいのかということをお伝えしてきました。
1台あれば、何でもできるのがスマートフォンの魅力ですが、多機能かつ必需品だからこそ、使いたいときに使えるように、本当に必要な時に頼れる状態にしておきたいもの。
「機能を分散させたい」「できるだけ安く抑えたい」という人にとって、Fireタブレットは選択肢のひとつになることでしょう。
少なくとも、Amazonプライム会員であれば、さまざまな特典を受けられることから、1台買っておいて損はない端末といえるのです。