2018年1月にSHARPが発売したSIMフリースマートフォン「AQUOS R compact SH-M06」。
「縦長画面」「狭額縁設計」などトレンド要素をコンパクトなボディに凝縮。SIMフリースマホでは希少な防水機能、おサイフケータイ、ワンセグなども備える製品です。
今回はこのSHARP AQUOS R compact SH-M06をレビュー。
デザインでも機能でも、スマホにまず求めるのは“扱いやすさ”。そんな人は特によくチェックしてみてください。
目次
デザイン・サイズ・設計で使いやすさを意識
AQUOS R compact SH-M06は4.9インチの画面を搭載するコンパクトさがウリのスマートフォン。
今回レビューする本体カラーはホワイト(White)で、他に黒系のシルバーブラック(Silver Black)を含めた2色で展開されています。
2018年3月現在では4.9インチでも十分「小型」といえる画面サイズですが、SH-M06ではさらに「縦長画面」「狭額縁設計」のフリーフォームディスプレイをシリーズ初採用。
画面の上部中央に前面カメラ(自撮りカメラ)が割り込むつくりが目を引きます。
SH-M06は縦横の比率が従来より縦方向に大きな画面を採用したことで、インチ数(数値)の割に本体幅はスリムで持ちやすくなりました。
サイズの小ささはiPhoneと比較してみるとわかりやすいです。実際に下の写真は左にAQUOS R compact SH-M06、右にiPhone 8を置いて比べたもの。
SH-M06の画面サイズは4.9インチ、iPhone 8の画面サイズは4.7インチです。確かに画面はSH-M06のほうが大きい……のですが、本体サイズはSH-M06のほうが小さいですよね。
持ちやすさを生み出す要素は本体サイズ以外にも。SH-M06の左右側面は指をかけやすいよう、あえてエッジ(角)を設けたデザインになっています。
持ちやすいデザイン以外にも“扱いやすさ”に貢献するポイントはまだあります。たとえば充電する際などに使うUSB端子には、表裏を気にせず使えるType-C規格を採用。細かなことを気にせず、ストレスフリーに使えます。
また、SH-M06本体はIP65/IP68等級の防塵防水機能付きで水濡れを恐れる必要もナシ。キッチンや洗面所など水場付近にも安心して持ち込めます。
パッケージにはスマホ本体や説明書/保証書類のほかに充電器、充電ケーブル、ワンセグ用のアンテナも同梱。
SH-M06は使い始めるために最低限必要なものもきちんと揃っており、買ってすぐ、その魅力を体験することができますよ。
充実の機能。自分だけのAIも楽しい
SH-M06が搭載する画面は「省電力」「高精細」「高感度」が魅力のIGZO液晶ディスプレイ。画面表示の倍速駆動にも対応しており、通常だと1分間に60回更新される画面表示を、2倍の120回に増やすことが可能です。
パラパラ漫画を作る際、同じ動きを表現するために使えるページの枚数が2倍になるとイメージすればわかりやすいのではないでしょうか。
画面の更新頻度が高まれば絵と絵の間をなめらかにつなぐことができ、映像を表示する際には残像を抑えられます。
すごく魅力的に聞こえる倍速駆動ですが、一方できちんと動かすためには一定以上の優れた処理能力も必要。SH-M06ではオクタコア(8コア)のCPUや容量3GBと余裕のあるメモリを搭載しており、倍速駆動対応を実現しています。
そして基本的な性能が高いことはさまざまなアプリを楽しむ際にも活きてきます。
たとえばゲーム。筆者はモンスト(モンスターストライク)が好きでよくプレイするのですが、SH-M06で遊んだ際にはサクサクとストレスを感じず楽しむことができました。
負荷の軽いゲームであれば、倍速駆動を有効にすると、なお滑らかな描写で楽しめることでしょう。
またコンパクトなボディには他にも便利な機能がさまざま。
今やスマホに欠かせない機能となってきた指紋認証も画面下のセンサーで使えます。
防水以上にSIMフリースマホで対応する機種が珍しいワンセグ機能も搭載。付属の外付けアンテナをさせば受信感度にも大きなストレスを抱かずテレビが視聴できます。
SH-M06はおサイフケータイにも対応。キャリアから格安スマホに乗り換える際にも安心です。
さらにSHARP製品独自の機能にも要注目。
筆者がとくに「ぜひ使ってみてほしい」と思うのは人工知能「エモパー」ですね。AndroidデバイスではGoogleのAI「Googleアシスタント」が使えますが、エモパーではこれと異なり「自発的に情報を提供」してくれます。自宅など許可した場所で勝手に話し出すんです(笑)。
エモパーはあなたの興味・関心、毎日のあなたの行動などをもとに、今役立つと思った情報を自ら発信してくれます。最新のニュースをいち早く知れたり、注目を集めているSNSの投稿を教えてくれたり、使うほど賢くなり、愛着もわきます。
エモパーが学習したことはSDカードにバックアップすることも可能。今後別のSHARP製スマホ(※エモパー対応機)に機種変更する場合には、そのデータを引き継ぐこともできます。
エモパーの可愛らしさにハマってしまい、SHARP製スマホ以外使えない!なんてことも起こるかもしれませんね(笑)。
クセがなく手軽に使えるカメラ
SH-M06は背面のメインカメラが1,640万画素と高精細。仕組みの異なる複数のオートフォーカスを組み合わせて精度を高めるハイスピードオートフォーカス、電子式の手ぶれ補正もサポートします。
撮影モードも複数用意されていますが、使ってみた感じでは手間をかけずオート設定で撮影しても仕上がりはキレイです。
撮影するためにSH-M06を構えると、あらためて目を奪うのが狭額縁設計の前面デザイン。まるで景色を切り取って手で掴んでいるかのように錯覚してしまいますね。
またこのくらい本体サイズが小さいと、画面サイズも小さくなり、撮影時や撮影後の写真確認はしづらく感じることも珍しくありません。
でも「縦長の大きな画面」「狭額縁設計」のSH-M06なら従来機よりもストレス無く写真が確認できます。この点もとても魅力に感じました。
SH-M06で撮影した写真のサンプルを載せておきますね。
撮影はすべてオート設定でおこないましたが、いずれの写真もキレイに撮ることができました。花や草木の色合いも自然ですし、ステーキも美味しそう。色鉛筆もカラフルな色と芯先のディテールをうまく記録できました。
撮影モードと別に用意されたオプション設定も便利です。例えば太陽光などで周囲が明るい(まぶしい)場合には、色味や質感が飛んでしまった場所を赤斜線で教えてくれる機能などが付いています(※初期設定ではオフになっています)。
カメラを試して惜しさを感じたポイントは夜間など暗いシーンでの撮影でしょうか。写真の表面にザラザラとしたノイズが目立つことがありました。
とはいえ遠目に見る分には気にならないレベル。スナップ写真として残しておくレベルであれば、そこまで気になる点ではないでしょう。
まとめ
スマホのサイズが大型化してきた現在において「コンパクト」という特長を備えたAQUOS R compact SH-M06。
使ってみるとただ小さいだけではなく、小さい中に大きな画面、持ちやすいデザイン、おサイフケータイやワンセグなど便利な機能、愛着が湧いてくるエモパーなど魅力はたっぷり。
デザイン設計と搭載する機能、両方で見たときに“扱いやすさ”が強く感じられるスマホでした。
毎日持ち歩いて使うスマホはとにかく扱いやすいものがいい。そんな人にはAQUOS R compact SH-M06をチェックしてみることをオススメします。
※本記事の内容は、2018年4月3日現在の情報です。