さまざまなカメラメーカーから、最近多数発表される「ミラーレス一眼カメラ」。
そもそも「一眼レフカメラ」を「プロやこだわる人が使う大きいカメラ」という認識だけで、その意味やどういう仕組みか詳しく知らない人も多いのではないでしょうか?
最近では「スマホがあれば十分」という人も多いかと思いますが、「一眼レフカメラ」を買う意味はまだまだあります。
ここでは「ミラーレス一眼カメラ」の仕組みの説明と、一眼レフカメラの魅力を説明します。
目次
そのものずばり、ミラーがないのが「ミラーレス一眼カメラ」
一眼レフカメラは、カメラの中にある鏡(レフ)に、レンズからの景色を反射させて(光学)ファインダーで撮影したい景色を確認します。
リアルタイムに景色を見ながら撮影できるため、撮影したい瞬間を逃さず撮影することができます。
一方、ミラーレス一眼カメラはミラー(鏡)がなく、レンズからの景色を映像に変換し、電子ファインダーや液晶モニターに表示しています。
ミラーレスの大きなメリットは、撮影する際に明るさや色味など、事前にどんな写真になるのかを確認することができることです。
一眼レフでは(光学)ファインダーで見た景色なので、撮影素子が捉える景色と違いが出てしまう場合があるのです。
一眼レフカメラでは鏡(レフ)があり、シャッターを押すと右の写真のように鏡が跳ね上がり、撮影しています。
「ミラーレス一眼」のメリット
「ミラーレス一眼」は本体内に鏡がないため、小型化できるという大きなメリットがあります。他にも「ミラーレス一眼」にはメリットがたくさんあります。
●メリット
- 名称通りミラーがないため本体が小さい
- ミラーを跳ね上げる必要がないためシャッター音が小さい
- シャッターを切る際にミラーの動作によるブレが生じない
- シャッターを跳ね上げる機械制御部分がないため壊れづらい
- 仕上がりを確認しながら撮影ができる
- ファインダーに写っている範囲ならば、どこでもオートフォーカスが有効になる
- 人物撮影(顔認識)などに有効
「ミラーレス一眼」のデメリット
「ミラーレス一眼」はいいことずくめのように感じますが、もちろんデメリットもあります。
大きな点としてはレンズのラインナップの少なさです。さまざまなシチュエーションで撮影したい、という人には物足りなく感じることも多いようです。
また、上で説明したような機構的なことから、いくつかデメリットがあります。
●デメリット
- 交換レンズのラインナップが少ない
- レンズ交換時にセンサーにホコリがつきやすい
- ファインダーの表示に若干のタイムラグがある
- オートフォーカスの速度が光学式に比べ遅い
- 液晶とイメージセンサーが常に動作しているので電池の消耗が早い
スマホのカメラとの違いは?
「ミラーレス一眼」の撮影の仕組みは非常に大雑把なくくりになりますが、スマホのカメラと同じです。しかし、スマホのカメラと「ミラーレス一眼」ではやはり大きな違いがあります。
スマホのカメラとの大きな違いは、画質、暗いところでの撮影、望遠(ズーム)撮影です。スマホのカメラは友達や家族との記念撮影や、料理の写真など、とにかく気軽に撮影できるスナップ写真に最適です。
しかし、スマホの本体内に収められるイメージセンサー(撮影素子)には限界があり、各端末のイメージセンサーの性能によって暗いところでの撮影も違いが出てきます。
また、デジタルズームではズームしてもあくまで元の画質のままで拡大されるだけ。スマホは基本的に写った場所を切りぬくデジタルズームです。スマホで写真を見るときに拡大するのと同じで、元の写真が大きくなるわけではありません。
しかし、一眼レフではレンズ自体を動かすことによって被写体を大きく撮影する光学ズームです。その画質の違いは歴然。
また、用途によってレンズを交換できるのもメリットです。
コンパクトになり、かつ手頃な値段になってきた「ミラーレス一眼」。何より一眼カメラならではの撮影する楽しみがあります。
旅行などに行くなら、大切な思い出の撮影にスマホと一緒に「ミラーレス一眼」をカバンに忍ばせてみてはいかがでしょうか。