通常の光回線よりもさらに高速な通信が可能な、10ギガ回線。
ご自身で事前に調べている方も多いかと思いますが、ただ10ギガ回線のプランを契約しただけでは、超高速通信の恩恵にあずかることはできません。最大10Gbpsという10ギガ回線のポテンシャルを引き出すためには、改めてインターネット環境を整える必要があります。
そこで本記事では、光回線の10ギガプランを契約した方に向けて、利用前にチェックしておきたいポイントをご紹介。あらかじめ知っておきたい情報をまとめましたので、契約を検討中の方にも参考にしていただけたら幸いです。
目次
どのようなチェックポイントがあるか
「最大10Gbps」という超高速通信を活かすためには、それまで使っていた機器だけでは不十分な場合があります。
パソコンはもちろん、インターネット通信を行うために必要なルーターやケーブルなども10ギガに対応していなければなりません。どれかひとつでも古い規格のままだと、それが速度低下の原因になってしまいます。
主なチェックポイントとしては、以下の6点。ここからは、これらの項目について詳しく解説していきます。
- Wi-Fiルーターは10ギガ対応か
- LANケーブルは10ギガ対応のものか
- 端末は10ギガ対応か
- 接続方式はIPoEになっているか
- ルーターの配置場所は適切か
- 引越し日までに工事は間に合うか
ポイント① Wi-Fiルーターは10ギガ対応か
まず最初に確認したいのが、インターネット回線の玄関口とも言える機器、Wi-Fiルーターです。そもそもルーターが10ギガに対応していなければ、高速通信は行えません。
製品ページやパッケージに「10ギガ対応!」と書かれていることもありますが、もし見当たらなければ、まずはWi-Fiルーターの「無線LAN規格」を見てみてください。10ギガ回線を利用する場合は「Wi-Fi6(IEEE802.11ax)」または「Wi-Fi7(IEEE802.11be)」が推奨されています。
また、あわせてチェックしたいのが、「WANポート」と「LANポート」の速度です。
具体的には、2つのポートが「10GBASE-T」または「10Gbps」に対応しているかをチェックしましょう。中には「WANポート側だけが10ギガに対応していて、LANポート側は1ギガまでしか対応していない」という製品もありますので、LANポートも確認をお忘れなく。
もしお使いのルーターが10ギガに対応していなかった場合は、買い替えを検討しましょう。回線事業者によっては、月額数百円で10ギガ対応の高性能ルーターをレンタルできたり、分割購入できたりする場合もあります。特にこだわりがない方は、検討してみてもいいかもしれません。
ポイント② LANケーブルは10ギガ対応のものか
続いてのチェックポイントは、ルーターとパソコンなどをつなぐLANケーブルです。
「有線接続なら速いんでしょ?」「これまで使ってたケーブルじゃダメなの?」と疑問に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、ルーターと同様にケーブルも重要です。しっかりチェックしておきましょう。
LANケーブルに関しては、ケーブルの表面やパッケージに書かれている「カテゴリ」という規格を確認します。一般的な光回線では「CAT5e」または「CAT6」で十分だとされていますが、それでは10ギガの超高速通信の恩恵を得られないことがあります。
10ギガを使う際に必要とされているのは、「CAT6A」以上あるいはケーブルの長さが55m以内の「CAT6」LANケーブルです。
ケーブルの表面に「CAT.6A」や「CATEGORY 6A」といった印字があればOK。そうでない場合は、家電量販店やネット通販で上記のLANケーブルを選ぶのがおすすめです。
>【徹底解説】10Gbps(10ギガ)LANケーブルとは?選び方から種類、活用方法まで
ポイント③ 端末は10ギガ対応か
意外と見落としがちなのが、パソコンやスマートフォンといった端末側のスペックです。いくら回線や周辺機器が最新のものでも、受け取る側の端末が対応していなければ意味がありません。
パソコンの場合は、LANポートが10ギガ(10GBASE-T)に対応しているか確認しましょう。
特に数年前に購入したパソコンは、1ギガ(1000BASE-T)までの対応となっているものが多いはず。もしLANポートが非対応だった場合は、対応するLANカードを増設するか、USB接続の10ギガ対応LANアダプターを使うことで、10ギガ回線に対応可能です。
スマートフォンやタブレットに関しては、Wi-Fi規格が「Wi-Fi 6」または「Wi-Fi 6E」に対応している必要があります。iPhoneであればiPhone 11以降、Androidも近年のハイエンドモデルの多くが対応しています。
ポイント④ 接続方式はIPoEになっているか
もう一点、接続周りで確認しておきたいのが、インターネットの接続方式です。
インターネットには2つの接続方式があり、従来の「PPPoE」方式では、10ギガ回線のポテンシャルを発揮できない可能性があります。まったく使えないわけではないのですが、利用者が増える時間帯には回線が混雑し、通信速度が遅くなる傾向にあるからです。
PPPoE方式は最大通信速度も劣るため、10ギガ回線を利用する場合は、もう1つの「IPoE」方式での接続がほぼ必須と言えるでしょう。契約しているプロバイダの会員ページや書類を確認し、接続方式が対応しているかチェックしてみてください。
ポイント⑤ ルーターの設置場所は適切か
これは以前から注意していた方も多いかもしれませんが、Wi-Fiルーターの設置場所も改めて確認しておきましょう。
Wi-Fiの電波は意外とデリケートなため、ルーターを置く場所ひとつで、通信の安定性や速度は大きく変わります。床に直に置くのではなく、1〜2mの高さで、周囲に障害物がない場所に設置すると良いでしょう。
その際、ルーターの近くになるべく物を置かないのはもちろんですが、特に水槽や電子レンジなどは避けるようにしてください。水は電波を吸収する性質がありますし、電子レンジなどの家電が発する電波は、Wi-Fiと干渉してしまう可能性があります。
補足:家が広い場合はメッシュWi-Fiもおすすめ!
2階建ての家や、壁の多い複雑な間取りの家の場合、ルーター1台だけではどうしても電波が届きにくい場所ができてしまいます。そんな時におすすめなのが、「メッシュWi-Fi」の導入です。
メッシュWi-Fiは、メインのルーター本体とは別に複数の子機を設置することで、家中に網の目のようにWi-Fiの電波を張り巡らせる技術です。広い家でも安定した高速通信を利用したい方は、導入を検討してみてもいいかもしれません。
ポイント⑥ 引越し日までに工事は間に合うか
最後に、一部の方にのみ当てはまるチェックポイントではありますが、回線工事のスケジュールも忘れずにチェックしておきましょう。
特に3〜4月の引越しシーズンは、光回線の開通工事が非常に混み合います。申し込みから工事完了まで1〜2ヶ月以上かかるケースも珍しくありません。引越し先が決まったらなるべく早く10ギガ回線の申し込みを済ませて、工事の日程をおさえておくことをおすすめします。
補足:間に合わない場合はホームルーターをレンタルしよう!
ちなみに、工事の日程が先になってしまった場合でも、慌てる必要はありません。
光回線事業者によっては、開通までの期間、ホームルーターやモバイルWi-Fiルーターを無料でレンタルしてくれるサービスを提供しています。これらのサービスを利用すれば、開通工事を待っているあいだもインターネット環境を確保することが可能です。
最後にチェックポイントを再確認しよう!
ここまで、10ギガ回線の契約後にチェックしておきたいポイントを解説してきました。最後に改めて、6つのチェックポイントを振り返っておきましょう。
- ルーター:無線LAN規格がWi-Fi6以上かつWAN/LANポートともに対応しているか
- LANケーブル:「CAT6A(またはケーブルの長さが55m以内のCAT6)」以上の規格か
- パソコン/ スマホ:LANポートやWi-Fi規格は対応しているか
- 接続方式:「IPoE」方式になっているか
- ルーターの置き場所:周囲に障害物のない、床から1〜2mの高さに設置しているか
- 開通工事:引越し日までに間に合うか
改めていろいろチェックするのは大変かと思いますが、逆に言えば、これらさえ確認できれば、スムーズに10ギガ回線を使い始めることができます。必要なものを揃えて、無事に回線が開通したら、あとは快適なインターネット生活をお楽しみください。
もし10ギガ回線の契約を検討中ということでしたら、選択肢のひとつとして「BIGLOBE光」はいかがでしょうか? 他社の光回線をお使いでもお乗り換えは簡単です。工事費実質無料、おトクな特典もご用意していますので、この機会にぜひご検討ください。
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ご自宅でのWi-Fi環境導入にはIPv6接続(IPoE方式)*1で最大10Gbps*2の「BIGLOBE光」がオススメです。工事費実質無料、おトクな特典もご用意しています。
*1 IPv6に対応していないサービス/サイトはIPv4接続となります。
*2 最大通信速度は光回線タイプによって異なります。最大通信速度はお客さまのご利用機器、宅内配線、回線の混雑状況などにより低下します。
けいろー






