回線速度は十分でもPingだけ高いのはなぜ?原因と対処法を解説

回線速度は十分でもPingだけ高いのはなぜ?原因と対処法を解説

快適に通信できるかどうかを判断する際に回線速度に目が行きがちですが、用途によってはPingも重要です。

 

回線速度は問題なくてもPingが高くて快適に通信できないケースもよくあります。Pingが高くてスムーズに通信できず悩んでいる人もいるでしょう。

 

本記事では、回線速度は問題なくPingだけ高い場合の原因と対処法を解説していきます。

 

Pingと回線速度の違い

Pingは応答速度のことです。回線速度はデータを送受信する際の速度を示すものですが、応答速度は操作をしてから実際にデータが送受信されるまでの時間を指します。


Pingはms(ミリ秒)という1秒の1,000分の1の単位で表され、30〜50ms程度が平均的な数値です。15ms以下ならかなり反応が良く、100ms以上だとかなり遅く感じられます。

 

Pingの測定方法

回線速度を測定できるWebサイトやアプリなどの多くはPingも測定できます。例えば、「USEN スピードテスト」や「SPEED TEST by Ookla」などで測定可能です。いずれも通常通り回線速度を測定するとPingの数値も一緒に表示されます。

 

▲「USEN スピードテスト」で測定した場合のPingの表示箇所

 

▲「SPEED TEST by Ookla」で測定した場合のPingの表示箇所

 

Pingが重視される用途

Pingはリアルタイムでデータを送受信するような用途で重視されます。具体的には次のような用途です。

オンラインゲーム

オンラインゲームをプレイしているときには、絶えずデータの送受信が行われています。Pingが高いと自分の操作が画面に反映されるまでラグが生じてしまうことが多いです。対戦型の格闘ゲームやシューティングゲームなどでは、動きが激しいため、Pingが高すぎると正常にプレイできない場合もあります。

Web会議

Web会議も常にデータの送受信が行われています。Pingが高いと映像がカクカクしてしまったり止まってしまったりすることもあるでしょう。止まっている間に話が進んでしまうこともあり、業務に支障が出てしまいます。

ストリーミング配信の動画視聴

ストリーミング配信は、動画のデータを細かく分けてダウンロードしながら再生する仕組みです。Pingが高いとダウンロードが間に合わなくなる可能性があります。そうなると、カクカクしてしまったり止まったりしてしまうため快適な視聴は難しいです。

 

Pingが高い原因

では、なぜPingが高くなってしまうのか、よくある原因を見ていきましょう。

ルーターとデバイスの位置関係

ルーターとデバイスとの間に障害物があると、電波がスムーズに届かないため、Pingが高くなってしまう可能性があります。また、ルーターやデバイスの近くに電子レンジなどの家電製品がある場合にも注意が必要です。電波干渉の影響でPingが高くなることがあります。

ルーターのスペック

ルーターのスペックが低いと処理が間に合わず、データの送受信が遅れてしまう可能性があります。その結果、反応が鈍くなりPingの数値も高くなりやすいです。

インターネット回線が混雑している

インターネット回線が混雑していると速度が低下しますが、反応も鈍くなるためPingも高くなります。特にモバイル回線やCATV回線などの場合には、混雑の影響を受けやすいです。

 

Pingだけ高い場合の対処法

Pingが高くても、少しの工夫で改善できる場合があります。では、どのような方法で改善できるのか見ていきましょう。

ルーターとデバイスの設置場所を変える

ルーターとデバイスの位置関係が原因の場合には、設置場所を変えるだけでPingの数値を改善できる可能性があります。電波干渉を起こす家電製品からはルーターもデバイスもできるだけ離しましょう。その上で、ルーターとデバイスとの間に障害物がないような配置にするのが望ましいです。

同時接続するデバイスの数を減らす

同時接続するデバイスが多いと、それだけルーターに負担がかかります。同時接続するデバイスの数を減らせば、ルーターのスペックにも余裕が出てくるでしょう。スムーズにデータの送受信が行われ、Pingの低下も期待できます。

有線接続にする

LANケーブルで有線接続にすれば、通信が安定しやすく、近くに家電製品があっても影響を受けることはありません。無線接続でなかなかPingが改善しない場合には有線接続にしてみましょう。

ルーターを買い換える

ルーターが古い場合には、経年劣化に加えて通信規格なども古く、現在の通信環境に合わない可能性があります。同時接続するデバイスの数や用途などを考慮して、ルーターの買い換えも検討してみましょう。

 

Pingに関してよくある質問

Pingに関してよくある質問とその回答を見ていきましょう。

Pingの目安は?

Pingは30〜50ms程度が特に速くも遅くもない数値です。ただし、用途によって目安となる数値は違ってきます。オンラインゲームやWeb会議などの用途なら15〜30ms程度がいいでしょう。Webサイトの閲覧なら50〜100ms程度でもそれほど問題はありません。

Pingが安定しない原因は?

Pingが安定しない原因はさまざまありますが、よくあるのは電波干渉やルーターへの過度な負担です。電子レンジやテレビの近くだと電波干渉を受けやすくなります。また、多数のデバイスを同時接続しているとルーターへの負担が大きいです。
ルーターやデバイスの問題以外では、回線の混雑が原因でPingが不安定になることもあります。

 

まとめ

Pingは反応の速さを示す数値で速度とは異なるものです。速度が速いだけでなくPingも低くないと快適な通信はできません。Pingが高い原因の多くは、ルーターとデバイスとの接続が不安定なことです。ルーターのスペック不足や回線の混雑などが原因のケースもあります。原因を特定して改善を図ってみましょう。

 

回線が原因でPingが高い場合には、光回線への乗り換えがおすすめです。

 

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*1 IPv6に対応していないサービス/サイトはIPv4接続となります。

*2 最大通信速度は光回線タイプによって異なります。最大通信速度はお客さまのご利用機器、宅内配線、回線の混雑状況などにより低下します。

Contributor

T.A

IT系やスマホの話題から、転職や節約術まで幅広いジャンルで執筆を手がけるWebライター。デジタルモノが好きで、新しいガジェットやWebサービスなどには目がない。

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