5Gの「ミリ波」とは?Sub6との違いや速度など解説

5Gの「ミリ波」とは?Sub6との違いや速度など解説

「5G(第5世代移動通信システム)」という言葉も定着し、すっかり当たり前の存在になった5Gですが、「ミリ波」と「Sub6」という2つの異なる電波があることはご存知でしょうか。

特にミリ波に関しては、5Gが本来持つ「超高速・低遅延」というポテンシャルを最大限に引き出すことのできる技術です。この記事では、ミリ波の特長とSub6との違い、メリット・デメリットについて解説します。

ミリ波とは何?

ミリ波は、30GHz(ギガヘルツ)~300GHzという高い周波数帯の電波のことです。電波の波長が1〜10mm(ミリメートル単位)と非常に短いことから、その名がつけられました。

最大の特長は、従来の4G(LTE)やWi-Fiで使用されてきた電波と比べて、一度に送受信できるデータ量が多いこと。そのため、光ファイバー並みの高速通信が期待できます。

現在は多種多様な分野で電波が活用されていますが、ミリ波も含めて、実は周波数ごとに用途が異なります。具体例を以下の表にまとめましたので、ご興味のある方はチェックしてみてください。

分類周波数波長の長さ特長と主な用途
超長波(VLF)3~30kHz10km〜100km水中まで届く。潜水艦の通信などで使用。
長波(LF)30~300kHz1km〜10km地表面に沿って伝わる性質がある。電波時計やビーコンに使用。
中波(MF)300kHz〜3MHz100m〜1km夜間に電離層で反射して遠くまで届く。主にAMラジオ放送で使用。
短波(HF)3~30MHz10m〜100m電離層と地表を反射して地球の裏側まで届く。国際放送、アマチュア無線など。
超短波(VHF)30~300MHz1m〜10m直進性が強く、電離層を突き抜ける。FMラジオ放送、防災行政無線など。
極超短波(UHF)300MHz~3GHz10cm〜1m大量の情報を送るのに適している。地デジ放送、携帯電話、Wi-Fi(2.4GHz)など。
マイクロ波(SHF)3~30GHz1cm〜10cm強い直進性を持つ。衛星放送、レーダー、Wi-Fi(5GHz)など。
ミリ波(EHF)30~300GHz1mm〜10mm非常に大容量の通信が可能。5G、車の衝突防止レーダーなど。
サブミリ波300GHz~3THz0.1mm〜1mm電波と光の中間のような性質を持つ。宇宙観測(電波望遠鏡)や高度な計測で活用。

5Gにおけるミリ波の位置付け・Sub6、NR化との違い

ここで改めて「5G」について整理しておきましょう。

「第5世代移動通信システム」とも言われるように、5Gは文字通り第5世代の通信規格を指す単語です。高速・大容量・低遅延・多数同時接続といった特長があり、従来の通信規格よりも高速通信が可能です。

5Gの基本的な仕組みやメリットについて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

5G対応のWi-Fiとは?2.4GHz/5GHzの違いやメリット・デメリットについても徹底解説

今まさに普及の途上にある5Gですが、大きく分けて「ミリ波」「Sub6」と4Gの電波を再利用する「NR化」という仕組みでエリアが拡大されています。ここからは、それぞれの特長を見ていきましょう。

ミリ波の特長

一度に大量のデータを送受信できるミリ波は、Sub6よりも広い帯域幅を確保できるため、理論上は10Gbpsを超える超高速通信が可能です。

ただし、電波の直進性が非常に強く、雨や建物などの障害物によって電波が遮られやすいのが玉にキズ。この性質も含めて、ミリ波の詳細なメリットとデメリットは後述します。

ちなみに、5Gにおけるミリ波には、30GHzよりも低い「28GHz」の周波数帯が割り当てられています。電波の区分における「ミリ波」の条件には厳密に言えば当てはまらないのですが、モバイル通信の分野ではミリ波と呼ばれています。

Sub6の特長

Sub6(サブシックス)とは、6GHz未満の低い周波数帯を使用した5G通信です。日本国内では3.7GHz帯、4.0GHz帯、4.5GHz帯が利用されています。

ミリ波と比べて最大速度は劣るものの、電波が遠くまで届きやすく、建物などの障害物を回り込んで進む性質があります。そのため、広いエリアをカバーするのには最適。現在の日本の5Gエリアの大部分はこのSub6がカバーしています。

NR化の特長

NR化(New Radio化)とは、これまで4G(LTE)として利用していた周波数帯を、5Gの通信方式へと転用することです。既存の周波数帯をそのまま活用するため、エリアを急速に拡大できるメリットがあります。

ただし、周波数帯そのものは4Gと同じため、通信速度は4Gと同等か、わずかに速くなる程度。「転用5G」とも呼ばれています。

5Gでミリ波を利用するメリット

では、5G通信でミリ波を利用するメリットとしては、どのようなものがあるのでしょうか。先ほど説明した特長と合わせて、より詳しく見ていきましょう。

高速・大容量通信が可能

ミリ波を利用することで得られる最大の恩恵は、広い帯域幅を確保でき、それによってより高速なデータ通信速度を実現できる点にあります。

通信環境や端末のスペックにも左右されますが、4Kや8Kなどの超高精細な動画コンテンツはもちろん、大容量のゲームデータのダウンロードも数秒で完了するポテンシャルを秘めていることが、ミリ波の強みです。コンテンツの大容量化が進む今、ミリ波の普及に期待がかかっています。

ネットワークのラグを最小限にできる

データ通信が高速であるのみならず、低遅延であることもミリ波の特長のひとつ。

どれだけ通信速度が速いとしても、データのやり取りにおいて発生する「ラグ」の存在は悩みのタネ。遅延を最小限に抑えられるミリ波なら、リアルタイム性が求められるオンラインゲームやビデオ会議でも快適な通信を実現できるでしょう。

同時接続が可能

ミリ波は、一度に多くの端末が同時に接続しても通信速度が低下しにくい性質を持っています。駅やイベント会場などの人が密集する場所では通信が不安定になりがちですが、ミリ波の普及によってその問題が解消される可能性があります。

5Gでミリ波を利用するデメリット

先ほど「障害物に弱い」というデメリットを紹介しましたが、その他、ミリ波には技術的な課題も存在します。普及がなかなか進まないのも以下のような問題が理由としてあり、全国で活用できるようになるまでには課題も少なくありません。

端末に高い負荷がかかる

ミリ波は超高速で大量のデータを処理するため、スマホのプロセッサ(CPU)に高い負荷がかかります。結果、端末が熱を持ちやすくなり、バッテリー消費が増える可能性もあります。

アンテナの消費電力が激しい

波長が短く、電波をキャッチしにくいミリ波は、端末側でのより高度な制御が求められます。このような観点からも、4GやSub6での通信時に比べると、ミリ波はバッテリー消費が早くなる傾向があると考えられます。

デバイスの設計が複雑

障害物の影響を受けやすいミリ波を効率よく受信するには、デバイス側の設計にも最適化が求められます。従来の構造とはまた別の設計が必要になるため、端末のコストアップが懸念されます。

5Gでミリ波を利用する際の注意点

ミリ波を実際に活用するにあたっては、知っておきたい注意点がいくつかあります。これまでに取り上げたメリットとデメリットを踏まえて、ポイントを整理しておきましょう。

ミリ波が使えるエリアは限定的

現在、ミリ波が利用できるエリアは限られています。主要都市の駅周辺や、利用者の多い空港やスタジアムなど、特定のスポットでしか使えません。

自分の住んでいる地域がミリ波に対応しているかどうかは、通信キャリアのエリアマップでご確認ください。

5G対応プランを契約する必要がある

ミリ波を利用するには、5Gに対応した通信プランの契約が必須です。

加えて、端末自体もミリ波に対応した機種でなくてはなりません。すべての5Gスマホがミリ波の対応機種ではないため、スペック表で「対応周波数帯」を確認しましょう。

通信が環境によって不安定になる可能性がある

繰り返しになりますが、ミリ波は障害物に弱いため、窓のない部屋や大きな建物の影に入ると急に通信が不安定になったり、別の周波数帯に切り替わったりすることがあります。

高速通信ができるのは大きな魅力ですが、現時点では残念ながら、常に最高速度でインターネットに接続できるわけではありません。

安定した高速通信ならBIGLOBE WiMAX +5Gがおすすめ

ミリ波が普及するまではまだしばらくかかりそうですが、5G通信のエリアや速度は近年大幅に向上しており、その高い性能を実感できる機会は確実に増えています。

通信事業者も各社が5Gのプランを提供していますが、長年にわたる通信事業の実績を持つBIGLOBEが提供する「BIGLOBE WiMAX +5G」がおすすめです。

最新の5G対応ルーターとセットになったBIGLOBE WiMAX +5Gなら、5Gの高速通信*1を存分に活用できます。エリアも順次拡大中で、コンセントに挿して簡単に使えるホームルーター、外出先に気軽に持ち運べるモバイルルーターと、ライフスタイルに合わせた選択が可能です。

複雑な設定も不要なので、すぐにインターネットが楽しめる*2のもポイント。安定した通信環境を求めている方は、ぜひこの機会にBIGLOBE WiMAX +5Gをチェックしてみてください。

  1. スタンダードモードにおいては一部エリアでの提供となります。また電波の状態、ネットワークの混雑状況により通信速度が低下します。
  2. サービスエリア内に限ります。電波が伝わりにくい場所では、ご利用いただけない場合があります。
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Contributor けいろー

フリーライター。ネット大好きゆとり世代。趣味のブログをきっかけに依頼をもらうようになり、勢いで独立。書評・アニメ・グルメ・旅行など何でもござれ。
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