5G対応のWi-Fiとは?2.4GHz/5GHzの違いやメリット・デメリットについても徹底解説
今や全国の主要エリアで5G回線が利用できるようになり、5G対応のWi-Fiルーターも続々と登場しています。
そこで気になるのが、従来のWi-Fiや4G回線との違いです。5G対応Wi-Fiを導入するなら、メリットやデメリットを把握したうえで判断したいですよね。本記事では、5G対応Wi-Fiについて基本から利用方法まで全般的に解説していきます。
5Gとは
5G(第5世代移動通信システム)とは、2026年現在、広く一般に普及しているモバイル回線の規格で、主にスマホで使用されています。5G以前は4GとLTE、3Gとさかのぼり、およそ10年おきに新しい通信規格が登場しています。そのたびに大きな進化を遂げてきました。
5Gの通信速度は、従来までの規格に比べて非常に高速です。
世代の変遷
モバイル通信の「G」はGeneration(世代)の略で、1Gから5Gまで約10年ごとに進化してきました。
| 世代 | 登場時期 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 1G | 1980年代 | アナログ音声通話のみ |
| 2G | 1990年代 | デジタル化。SMS・メールが可能に |
| 3G | 2000年代 | モバイルインターネットが普及 |
| 4G | 2010年代 | 高速データ通信。動画視聴・SNSが快適に |
| 5G | 2020年代 | 超高速・超低遅延・多数同時接続を実現 |
世代が上がるごとに通信速度と利便性は大きく向上しており、スマホだけでなく、動画・IoT・自動運転など、次世代サービスの基盤として注目されています。
5GHzとの違いは?
「5G」と「5GHz」は名前が似ていますが、まったく別の技術です。
5Gは携帯キャリアが提供するモバイル通信の規格で、基地局からスマホや5G対応ルーターへデータを届けるために使われます。一方、5GHzはWi-Fiルーターがスマホやパソコンなど端末に向けて飛ばす電波の周波数帯です。
簡単に言えば、5Gは「ネット回線そのものの種類」、5GHzは「ルーターと端末をつなぐWi-Fi電波の種類」と覚えておくとわかりやすいでしょう。
では、「Wi-Fiの電波」には、具体的にどんな特長があるのでしょうか?
実は、「2.4GHz」と「5GHz」という2つの周波数帯があります。それぞれの違いをわかりやすく解説します。
2.4GHzと5GHzの違いはなに?
2.4GHzと5GHzは、Wi-Fiで使われる電波の周波数帯の違いです。
2.4GHz
2.4GHzは障害物に強く、電波が遠くまで届きやすいですが、電子レンジやBluetooth機器など多くの機器が同じ周波数を使うため混雑しやすく、速度が遅くなりがちです。
5GHz
一方で、5GHzは高速通信が可能で、混雑が少なくより安定していますが、障害物に弱く電波の到達距離が短いという特徴があります。
2.4GHzのメリット・デメリット
2.4GHzは、Wi-Fiの黎明期から使われてきた歴史ある周波数帯です。スマホからスマート家電・IoT機器まで、ほぼすべてのWi-Fi対応デバイスが対応しており、「とりあえずつながる」帯域として現在も広く使われています。
また壁や障害物を越えて電波が届きやすいのが強みです。
一方、電子レンジやBluetooth機器と同じ周波数帯を共有するため、電波干渉による速度低下が起きやすい点がデメリットです。「広い範囲でつなぎたい」場面に向いています。
5GHzのメリット・デメリット
5GHzは比較的新しい周波数帯で、速度と安定性を重視するシーンに向いています。
帯域幅が広く、大容量ファイルの転送や高解像度動画の視聴でも快適な速度が期待できます。また、この帯域を使う機器は2.4GHzほど多くないため電波干渉が少なく、オンラインゲームやビデオ会議といったリアルタイム性が求められる用途でも安定した通信を維持しやすいという強みがあります。
一方で、周波数が高い分、電波の直進性が強く、壁や床で電波が減衰しやすいというデメリットがあります。ルーターから離れた部屋や、障害物の多い環境では電波が届きにくくなるため、設置場所には注意が必要です。
2.4GHzと5GHzどちらがいい?
一概にどちらが優れているとは言えません。用途と環境に合わせて使い分けるのが基本です。
| 比較項目 | 2.4GHz | 5GHz |
|---|---|---|
| 通信速度 | やや遅い | 速い |
| 電波の届く距離 | 遠くまで届く | 届く距離が近い |
| 障害物への強さ | 強い | 弱い |
| 電波干渉 | 受けやすい | 受けにくい |
| 対応機器数 | ほぼすべての機器に対応 | ここ10年ほどの主要機器に対応(スマート家電など一部未対応あり) |
| 向いている用途 | 広範囲での利用・IoT機器 | 動画・ゲーム・ビデオ会議 |
ルーターの近くで高速通信を使いたい場合は5GHz、ルーターから離れた場所や壁を隔てた場所でも安定してつなぎたい場合は2.4GHzが適しています。
最近の5G対応ルーターは、両方の帯域を同時に利用できるものがほとんどです。デバイスや状況に合わせて最適な方を選ぶのがおすすめです。
2.4GHzと5GHzを切り替えるには?
切り替えはルーター側ではなく、接続する端末のWi-Fi設定から行います。手順は以下のとおりです。
1. ルーターのSSIDとパスワードを確認する
ルーター本体の底面や背面に貼られたラベルを確認してください。「SSID」「パスワード」「暗号化キー」などと記載されています。
2. 接続したい周波数帯のSSIDを特定する
多くのルーターでは、2.4GHz用と5GHz用で別々のSSIDが設定されています。ルーターのラベルに書かれているSSIDの「末尾」を見て、どちらの電波か特定しましょう。
- 5GHz:末尾に「_5G」または「_a」がつく
- 2.4GHz:末尾に「_2G」または「_g」がつく
3. 端末のWi-Fi設定画面を開く
スマホであれば「設定」→「Wi-Fi」、Windowsであればタスクバーのネットワークアイコンからアクセスできます。
4. 切り替えたいSSIDを選びパスワードを入力する
一覧から目的のSSIDを選択し、パスワードを入力すれば切り替え完了です。
5G対応Wi-Fiのメリット
ここから、モバイル回線の規格である「5G」の話に戻ります。
5G対応のWi-Fiを利用することで次のようなメリットがあります。
- 高速通信
- リアルタイムでの低遅延
- 多数デバイスの同時接続が可能
- 安定した広範囲なカバー率
- 電力効率が高い
これまで4GやLTE回線でWi-Fiを使用していた人なら、5G対応Wi-Fiに乗り換えることで、より便利に利用できるようになります。
では、それぞれのメリットについて詳しく見ていきましょう。
メリット① 高速通信
5G対応のWi-Fiは高速通信が可能なのがメリットです。4GやLTE回線を使用したWi-Fiと比べてみると、違いを実感できるでしょう。
動画視聴の際に4G回線だと途切れてしまうような場合でも、5G回線なら快適に視聴できる可能性が高いです。ノートパソコンを接続する際にも、快適に使用できるでしょう。
メリット② リアルタイムでの低遅延
5G対応のWi-Fiは、遅延が起こりにくいのも特長です。4GやLTEの回線だと用途によっては遅延が頻繁に発生し快適な利用が難しいこともありますが、5G回線なら快適に利用できるでしょう。特にオンラインゲームをプレイしたりビデオ会議をしたりすると、4GやLTE回線との違いを実感しやすいです。
オンラインゲームの場合には、自分が行った操作や他のプレイヤーが行った操作など、短時間でデータの送受信が頻繁に行われます。4GやLTEだとリアルタイムで反応できず、遅延が生じてしまうことも多いです。5Gなら短時間でデータの送受信が頻繁に行われる環境でもリアルタイムで問題なく反応できます。ビデオ会議においても、映像や音声が途切れてしまうことはほとんどないでしょう。
メリット③ 多数デバイスの同時接続が可能*1
4GやLTE回線を使用しているWi-Fiでは、複数のデバイスを接続できるものの、あまり多くのデバイスを同時接続するのには向きません。通信速度が落ちたり遅延が生じやすくなったりしてしまいます。5Gの場合には、多数のデバイスを同時接続しても、そのような問題が生じにくいのもメリットです。
最近ではIoTデバイスの増加により、ルーターに接続するデバイスも以前よりも増加傾向にあります。スマホとパソコン、タブレット端末など1人で複数のデバイスを持っている人も多いです。そのような環境で5Gのメリットを存分に享受することができます。
- ルーターの性能によって接続台数は異なります。
メリット④ 安定した広範囲なカバー率
5Gで使用されている周波数帯のうちの1つにSub6というものがあります。Sub6は主に3.7GHz帯と4.5GHz帯のことで、6GHz未満の周波数帯を意味するものです。他の周波数帯の電波と比べて飛距離が長く、障害物にも強い特長を持ちます。そして、5GはSub6を使用することで、安定したカバー率を確保しているのがメリットです。屋内・屋外問わず安定した通信を実現しています。
さらにこれまで4GやLTEで使用していた周波数帯も5Gで転用可能です。これにより、Sub6でもカバーできないエリアを広くカバーできるため、さらに広範囲なカバー率を実現しています。
なお、5GにはSub6の他にミリ波(約28GHz帯などの高周波数帯)という周波数帯もありますが、ミリ波は高速通信が可能な一方で、電波が直進しやすく障害物に弱いため、Sub6のように広範囲を安定してカバーする用途には向かず、特定の場所での高速通信に利用されるという違いがあります。
5GはSub6で広いエリアの「安定性」を確保し、ミリ波で限定エリアの「高速・超低遅延」を実現することで、トータルな性能向上を目指しています。
5G対応Wi-Fiのデメリット
5G対応Wi-Fiを利用する際には、メリットだけでなくデメリットも認識しておく必要があります。
バッテリー消費が大きくなりやすい
5Gは高速通信を実現するため、4Gよりも多くの電力を消費します。
特に5G対応エリアを常に検索する動作や、高速データ通信時にバッテリーの減りが早くなるのです。
長時間の外出時は、必要に応じて5G接続をオフにするなどの工夫が有効です。
データ通信量も大きくなりやすい
5Gの高速通信により、高画質動画の視聴やアプリのダウンロードがスムーズになる反面、気づかないうちに大量のデータを消費しがちです。
動画の画質設定を見直したり、Wi-Fi環境を積極的に利用することで、データ使用量を抑えられます。
5Gを利用するための方法
5G対応Wi-Fiを利用するには、以下の3つが必要です。
①ルーターを用意
まず5G対応のホームルーターまたはモバイルルーターを用意します。さまざまなサービスがあり、提供元によって特典の違いがあります。ご自身の使い方に合いそうな事業者を選びましょう。
②利用エリアの確認
5G対応エリア内で使用することが条件です。各キャリアの公式サイトで対応エリアを確認することができます。都市部では広くカバーされていますが、地方ではまだ限定的な場合もありますので、お申し込み前に、利用される地域が5G対応エリアであるかを必ず確認しておきましょう。
③サービスに申し込み
次に5G対応の料金プランに申し込みます。各キャリアからホームルーターまたはモバイルルーター専用のプランが提供されており、工事不要で手軽に始められます。
まとめ
5G対応Wi-Fiは高速で低遅延の通信ができて多数のデバイスを同時接続できるのがメリットです。スマホゲームも快適にプレイできますし、ビデオ会議などの用途でも途切れてしまう心配はほとんどないでしょう。
ただし、5G対応ルーターは、高速通信ゆえにバッテリーの消費が大きく、またデータ容量の消費も早くなるというデメリットもあります。さらに、利用可能な5Gエリアがまだ限定的である点にも注意が必要です。
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Contributor はなだそら