音声だけで操作できるスマートスピーカーの登場にも後押しされ、日常で活用できる機会もぐっと増えた音声アシスタント(AIアシスタント)。
テレビコマーシャルなどで見かけることも珍しくなくなりましたが、OSに標準搭載された主要なもの以外にも種類があることをご存じですか?
そこで日本国内で利用できるスマホ向けの音声アシスタントサービスを6つ紹介していきます。ぜひ“相棒”探しに役立ててみてください。
目次
スマホで使える音声アシスタント
2020年8月現在、スマホで使える音声アシスタントには以下のようなものがあります。
- Google アシスタント
- Siri
- Alexa
- my daiz
- Yahoo!音声アシスト
- エモパー
それぞれの特徴をみていきましょう。
①Google アシスタント
Google アシスタントはGoogleが開発・提供する音声アシスタント。
Android OSのバージョンが6.0以降の製品には“標準機能”として搭載されています。
またiOS向けにはアプリを通じてサービスを提供。App Storeからインストールすることで、iPhoneでも利用可能です。
インターネット検索サービス大手のGoogle製らしく、音声の「認識精度の高さ」は他の音声アシスタントと比べても随一。ネット検索サービスの進化にあわせて、アシスタントから提示される情報の内容・精度も日々改善されています。
スマホ(OS)を問わず使えることも含めると、使う人を問わない、まさに万人向けの音声アシスタントサービスです。
②Siri(シリ)
Siri(シリ)はAppleが開発・提供する音声アシスタント。
Apple製品向けに特化した設計で、スマホではiPhone 6Sシリーズ以降から“標準機能”として音声操作が利用可能になっています。iPadやApple Watchなどでも同じ使用感で利用できます。
OSに組み込まれた専用機能であるため、iPhoneを含むApple製品では他の音声アシスタントサービスよりも「広く」「深い」使い方が可能です。
また2018年9月にリリースされたiOS 12より「Siriショートカット」と呼ばれる機能も追加。複数のことを組み合わせた“少し複雑な操作”も、あらかじめ登録したひとつの呼びかけで実行可能です。
③Alexa(アレクサ)
Alexa(アレクサ)はAmazonが開発・提供する音声アシスタント。
もともとはEcho(エコー)やFire TV(ファイアティービー)など、Amazonデバイスの操作を主目的としたサービスです。しかしアプリをインストールしたAndroidスマホやiPhoneでの情報検索にも利用できます。
操作対象はAmazonデバイスのほか、すでに多く登場している、互換性を備えたサードパーティー製品(電化製品)にもおよびます。
音声アシスタントとしての真価をより発揮できるのは、互換性ありの電化製品も多く設置された環境。自宅のスマートホーム化を検討しているのであれば、ぜひチェックしておきたいサービスです。
④my daiz(マイデイズ)
my daiz(マイデイズ)はNTTドコモが開発・提供する音声アシスタント。
NTTドコモで回線やSIMカードの契約がない場合にも、dアカウント(無料で作成可能)を用意し、アプリをインストールすれば利用可能です。アプリはAndroid OSとiOSのいずれ向けにも配信されています。
音声で呼び出す場合のウェイクワードは「my daiz(マイデイズ)」。AmazonのAlexaと同じく「オーケー」や「ヘイ」といった前置きの一言なしでシンプルに呼び出せます。
市町村、旅行会社、エンタメ施設、飲食店などをはじめとした幅広いジャンルの他サービスを「メンバー」として登録できる連携機能が強み。よく利用するサービスだけを選りすぐり、自分だけの“コンシェルジュ”もつくりだせます。
有料オプション(月額100円。税別)に加入すれば、アシスタント側から自発的に情報提供してくれる通知機能も利用可能です。
プロフィール情報や現在の位置情報などからユーザーの状況を判断し、「鉄道の運行情報」「天候情報」などその時々のタイムリーな情報を“先回り”して知らせてくれます。
⑤Yahoo!音声アシスト
Yahoo!音声アシストはYahoo Japan(ヤフージャパン)が開発・提供する音声アシスタント。
Android OS向けにサービス提供されており、Google Playからアプリをインストールすることで利用可能になります。
音声で呼び出す場合のウェイクワードは「ねぇ、ヤフー」。
Yahoo!自体が提供する他のサービス(Yahoo!天気・災害、Yahoo!ニュース、Yahoo!知恵袋など)との連携がスムーズなため、これらの利用機会が多い場合はとくにチェックしてみるとよいでしょう。
⑥エモパー
エモパー(「エモーショナルパートナー」の略)はSHARPが開発・提供する音声アシスタント。
Androidスマホの中でも、SHARP製のサービス対応機種でのみ利用できるサービスです。サービス対応機種にはBIGLOBEモバイルが取扱う「AQUOS sense3 SH-M12」や「AQUOS sense3 plus SH-M11」が含まれています。
音声で呼び出す場合のウェイクワードは「ハロー、エモパー」。
ここまで紹介した他の音声アシスタントとは異なり、基本的には音声アシスタント側から自発的に話しかけてくるのが最大の特徴です。
話しかけてくる場面は主に自宅にいるとき。ただし位置情報(会社など)や条件(イヤホン接続時)を指定すれば、外出先での話しかけを許可することも可能です。
またAIアシスタントのキャラクターを5種類から選べるおもしろさも。声だけでなく、話し方や語尾など、個性の異なるキャラクターから自分好みの“相棒”が選べます。
使い込んだ旧機種から新機種に移行する際にあらためて「はじめまして」の状態にならない、“相棒”へのうれしい配慮も用意されています。
気に入ったアシスタントを標準設定にする(※Android限定)
Androidスマホでは声での呼びかけのほか、ホームボタンの長押し操作でも音声アシスタントが起動できます。
このとき初期状態では“標準機能”のGoogle アシスタントが起動しますが、実はこれを他の音声アシスタントに変更することも可能です。
設定画面
→アプリと通知
→Googleアプリ
→デフォルトのアプリ
→アシストアプリ
の順に進むとおこなえます。
※Androidの機種やOSのバージョンによって、設定画面への遷移方法は異なります。
より気に入る音声アシスタントに出会うことができたら、標準アシスタントに昇格させる。そんな使い方もオススメです。
音声アシスタントまとめ
OSの“標準機能”として組み込まれたGoogle アシスタントやSiriは、基本から応用まで「広く」「深く」使える点が便利。
一方で利用シーンが「天気予報の検索」「家電の操作」など特定の内容に偏っていたり、音声アシスタント側からの自発的な情報発信を求めていたり。こうした場合は他の音声アシスタントも試してみる価値アリ!です。
いずれの音声アシスタントでも用が足りる場合であれば「恥ずかしがらずに声に出せるウェイクワード」基準で“相棒”を選んでみるのもよいかもしれませんね。