光ファイバーケーブルを誤って曲げてしまったら……不測の事態に焦ってしまいますよね。
このまま使用して大丈夫なのか、通信できなくなった場合の扱いなどを解説します。
目次
光ファイバーケーブルの素材と構造てー
光ファイバーケーブルの主な素材はガラスです。光ファイバーケーブルの内部では繊維状のガラスが何本も束ねられており、光信号が内部で反射しながら進んでいきます。
表面部分にはシリコンやナイロンなどの素材が使用されていますが、決して強度は高くなく、基本的に曲げて使用するものではありません。
光の通る部分の太さによって、シングルモードファイバー、マルチモードファイバーの2種類があります。
シングルモードファイバーは主に屋外用で使われ、光が通る部分が細いのが特徴です。長距離通信に適していますが、曲げると簡単に折れてしまいます。
マルチモードファイバーはおもに屋内(宅内)で使用され、光信号が通る部分が太いのが特徴です。シングルモードファイバーに比べて折り曲げの負担にも強い構造です。
光ファイバーケーブルを曲げてしまったときの影響
屋外の光ファイバーケーブルは、一般の人が手を触れる機会はほとんどありません。
しかし、家の中に配置している光ファイバーケーブルだと、誤ってぶつかってしまったり引っ掛けてしまったりすることもあります。
ここでは、屋内のマルチモードファイバーに関して、曲げてしまったときにどんな影響が考えられるのか、見ていきましょう。
軽く曲がった程度なら影響はなし
屋内のマルチモードファイバーであれば、曲げ半径が30mm程度までであれば、曲げてしまっても耐えられるようにできています。
通信速度が低下することもなく正常に使用できることが多いです。
少しぶつかったり引っ掛けたりしたくらいなら、それほど心配はないでしょう。
急な角度で曲がった場合には要注意
マルチモードファイバーを30mm以上の半径で曲げると伝送損失が発生してしまいます。
曲げ半径が小さいほど曲げられる角度が急になるため、伝送損失は大きく、ひどい場合にはマルチモードファイバーが折れてしまって通信できなくなる可能性もあります。
断線しているかどうかの確認方法
もし、光ファイバーケーブルを曲げてしまい、インターネットにつながらなくなったら、断線しているかどうか確認してみましょう。
ONUやホームゲートウェイのランプで確認可能です。「光回線」のランプが消灯していれば、回線がつながっていません。
回線がつながらない原因が他になければ、光ファイバーケーブルが折れて断線してしまっていることになります。
ただ、プラグが緩んで抜けてしまっていることも稀にあるため、光コンセントとの接続箇所なども確認してみましょう。
断線して使えなくなった場合の扱い
光ファイバーケーブルは回線事業者からのレンタル品です。
もし、光ファイバーケーブルが折れて通信できなくなってしまった場合には、回線事業者に連絡しましょう。
連絡後の対応は回線事業者によって異なりますが、例えば、BIGLOBE光の場合には「故障受付」という扱いになります。
その後、NTTの案内になり、折れた理由により有償交換になるかどうか判断されます。
光ファイバーケーブルは丁寧に扱おう
光ファイバーケーブルは、少し曲げたくらいなら問題なく通信できることが多いです。しかし、急な角度で曲げると折れて通信できなくなることもあります。
折れてしまった場合には回線事業者に連絡して交換の手配が必要で、理由によっては有償交換という扱いです。
光ファイバーケーブルはガラスでできていて、あまり強度の高いものではありません。
普段はあまり気にすることもないかもしれませんが、できるだけ丁寧に扱い、不注意で破損してしまうことのないような場所で使用しましょう。