高価なゲーミングパソコン不要!高速回線×GPUクラウドでサクサクゲームプレイ-17
渡辺まりか
- 本記事は作成時点の内容です。
最近話題の光回線10ギガタイプ(BIGLOBE提供)を、IT系ライターが実際に契約して使ってみました。その体験談を綴るシリーズです。
半導体不足の影響を受け、今までも高価だったゲーミングパソコンがさらに値上がりしています。それでも買えればまだ良い方で、メーカーが部材を仕入れられないという理由で注文することさえできないという場合もあります。
では、部品が潤沢にそろうようになるまでゲームの世界に足を踏み入れるのを待たねばならないのでしょうか。
答えは「No」です。というのも、低スペックなパソコンしか持っていなかったとしても、GPUクラウドのゲームストリーミングサービスを使えばAAA級タイトル(大作ゲーム)をサクサクプレイできるからです。
必要なのはパソコンやタブレット、スマートフォンなど操作できる端末とゲームストリーミングサービスのアカウント、そして高速な通信環境。具体的には、最近話題の光回線の10ギガタイプです。
GPUクラウドって?
GPUクラウドとは、高性能なGPU(画像処理装置)を搭載したサーバーを、インターネット経由で必要な分だけ利用できるクラウドサービスです。例えば、NVIDIAが運営するゲームストリーミングサービスなどもこの一つになります。
ユーザーは、運営元のデータセンターにある(一般人では買えないような)高性能GPUを搭載したマシンにインターネット回線を使って接続することで、低スペックな端末からでもAAA級タイトルを高画質、高フレームレートでプレイすることができます。
手元の端末はリモート操作とディスプレイとして使い、実際に処理をしているのは運営元の高性能マシンというイメージです。
GPUクラウドのゲームストリーミングサービスを快適にプレイするのに必要なのは、高性能なパソコンやスマートフォン、タブレットではありません。低スペックでも何かしらの操作可能な端末と、GPUクラウドのあるデータセンターと接続するための高速なインターネット環境です。
GPUクラウドに記載されているシステム要件の一例は以下のとおりです(Windows PCの場合)。
- 64ビット版のWindows 10以降搭載パソコン・4GBのメモリ
- DirectX 11以降をサポートするGPU
- 1280×720ピクセル解像度、最大60FPS(フレームレート。1秒間に何フレームの描写をするか)で15Mbps
- 1920×1080ピクセル解像度、最大60FPSで25Mbps
- 3840×1440または2560×1440ピクセル解像度、最大120FPSで35Mbps
- 3840×2160ピクセル解像度、最大120FPSで45Mbps
etc.
でも、本当にメモリ4GBといった低スペックなパソコンでもAAA級タイトルを快適にプレイできるのでしょうか。試してみましょう。
サイネージ用CPU搭載パソコンと光回線10ギガの組み合わせで試す
検証で利用したパソコンはCPU:4コア4スレッド、最大3.80GHz、グラフィック:CPU内蔵型、メモリ:16GBのものです。
ちなみにこちらは、オフィスワーク向け、またはデジタルサイネージ向けパソコンに搭載されているCPUで、決して高スペックなものではありません。対応するWi-Fi規格は理論値で最大9.6Gbpsの「6」となっています。
電力消費量の目安とされることの多いTDP(Thermal Design Power: 熱設計電力)は最大15Wです。筆者の所有するAndroidゲーム機でさえ最大12Wなので、Windows PCとして、本端末がどれほどのものなのかおわかりいただけるかと思います。
GPD Micro PC2は非力ですが、ネット環境は最強です。BIGLOBE光 10ギガ回線を敷設しており、無線LANルーターの通信規格はWi-Fi7です。
この組み合わせでGPUクラウドに接続してゲームを快適にプレイできるでしょうか。
映像美と快適プレイを低スペックパソコンで楽しむ
検証のためにプレーしたのは、パソコンゲーム配信プラットフォームで購入済みのアクション/シミュレーションゲームと、Androidゲーム機でよくプレイしている都市ファンタジーアクションRPGの2種類です。
いずれも3Dのフィールドを前後左右、自由自在に駆け回れるゲームで、立体的なアクションが楽しめます。
まず、アクション/シミュレーションゲームですが、画像の美しさ、描写の滑らかさに違和感を感じることなくプレイできました。
また、普段はAndroidゲーム機で遊んでいるタイトルも高解像度かつ滑らかに動作し、「このパソコンって、こんなきれいに表示できるんだ」と驚きました。ミッションクリア時のスコアも高く、クライアント側(GPD MicroPC2)の操作をGPUクラウド側で遅延なく実行できていることがわかります。
いったんゲームの手を休め、通信速度を速度計測サイトで測定したところダウンロード1378.12Mbps、アップロード758.07Mbpsという値になりました。
GPUクラウドにも回線テストがあるので実施してみたところ、GPUクラウド側が推奨している速度を上回っていることを確認できました。
▲推奨されているのが50Mbps以上、パケットロス率は1.0%以下、遅延は40ミリ秒以下ですが、それぞれの測定値を見ると、50Mbps以上、0.0%、9ミリ秒としっかりクリアできていることが分かります
AAA級タイトルのベンチマークテストの結果は?
とはいえ、「本当に回線だけのパワーでプレイが快適になっているのか。GPD MicroPC2は、そこそこ高性能なパソコンなのではないか」と疑問に思う人もいることでしょう。
そこで、AAA級タイトルの代表格ともいえるMMORPGシリーズのベンチマークテストを実施してみました。
MMORPGとは「Massively Multiplayer Online Role-Playing Game(大規模多人数同時参加型オンラインRPG)」の略で、一つの巨大な仮想世界に数千人ものプレイヤーが同時にログインして、生活したり冒険したりするゲームです。
さて、同ベンチマークテストの最低レベルの解像度である「標準品質(ノートパソコン)」で試したところ、スコアが「2041」で「設定変更を推奨」と表示されました。もちろん、これが最低レベルなので、これより低い設定には変えられません。
つまり、このパソコンはAAA級タイトルをプレイできるようなものではないというわけです。
クラウドの先にあるマシンをGPUクラウドで利用しているから、そしてその接続に利用している回線が高速だからこそ、通常では動かないゲームをヌルヌルと快適にプレイすることができたのです。
必要となってくるのは、手元のパソコンといった端末のスペックではなく、高速通信できるインターネット回線です。
先述の通り、検証で使用した「BIGLOBE光」では10ギガ回線*1*2も用意されており、今回もこれを利用しています。
- 一部エリアでの提供。10ギガタイプを利用するには10ギガ対応ルーターが必要です。
- 利用機器・宅内配線・回線混雑などにより速度低下あり。
数十万円かけて高性能なゲーミングパソコンを買うのも良いですが、その前にクラウドゲーミングサービスのアカウントを取得したうえで高速回線に切り替えるというのも手ではないでしょうか。
お得に快適なゲーミングライフを始められますよ。

Contributor 渡辺まりか

















