通信速度の上り・下りの速度の目安は?ストレスなくインターネットを使用する方法


中野友希
- 本記事は作成時点の内容です。
インターネットに必要な回線速度はどれくらい?
インターネットを利用する際に必要な回線速度は、使用用途によって異なります。例えば、メールやSNSの利用であれば1Mbps程度でも十分ですが、動画視聴やオンライン会議などではより高速な回線が必要です。
動画視聴では画質に応じて5~30Mbps以上、オンラインゲームや高画質でのオンライン会議では30Mbps以上が推奨されます。特に4K動画や複数人での通信を伴うオンラインゲームでは、大容量データをスムーズにやり取りするため、100Mbps以上の回線がおすすめです。
【利用シーンごとの回線速度の目安】
利用シーン | 快適な速度の目安(Mbps) |
ネット検索 | 1–10 |
メール・LINE・SNS | 1(画像や動画送信時は3–10) |
音楽ストリーミング | 0.2-0.5 |
スマホゲーム | 1–5(オンラインプレイ時は30以上) |
オンライン会議 | 10–30(高画質時は15以上) |
動画視聴(4K画質) | 5~30以上 |
オンラインゲーム | 30(複数プレイ時は100以上) |
通信速度の上り・下りの速度の意味・目安

インターネットの通信速度には、上り速度と下り速度があります。それぞれの意味や目安を理解することで、用途に適した速度を選ぶことができます。以下でそれぞれの言葉の表す意味や目安について確認していきましょう。
下り
下りとは、インターネット上からデータを受け取る際の速度を指します。例えば、ウェブページの読み込み、動画の再生、ファイルのダウンロードなどが該当します。下り速度の数値が高いほど、これらの操作がスムーズに行えます。
また、ストリーミングサービスを利用する際にも下り速度は非常に重要です。高画質の動画や音楽を楽しむ場合、大量のデータを受信する必要があるため、下り速度が遅いと映像が途切れたり音声が止まったりする原因となります。
一般的に、下り速度は上り速度よりも重視されることが多いです。特に動画配信やオンラインゲームなど、受信するデータ量が多いサービスを利用する際には、快適な利用の鍵となります。
上り
上りとは、ユーザーがインターネット上にデータを送る際の速度を指します。例えば、ファイルをアップロードしたり、メールを送信したり、クラウドサービスにデータを保存する場合に必要となる速度です。
上り速度の数値が高ければ、これらの操作をよりスムーズに実行できます。特にオンライン会議や動画のライブ配信を行う場合、上り速度の重要性が増します。速度が不足していると、データの送信が遅れたり、映像や音声の品質が劣化したりすることがあります。
Ping
Ping値は、データを送信してからその応答が戻ってくるまでの時間を示す指標で、遅延の度合いをミリ秒(ms)で表します。この値が低いほど、通信の反応が速く、インターネット利用がよりスムーズになります。
特にオンラインゲームやビデオ通話のようにリアルタイム性が求められる場面では、Ping値が重要です。Ping値が小さいほどタイムラグが少なく、快適な体験が得られます。一方、Ping値が大きい場合はデータの送受信に遅延が発生し、操作感や通話品質に悪影響を及ぼす可能性があります。
快適に利用するためには、50ms以下が理想とされ、より低い値であるほどリアルタイム性の高い通信が可能になります。
回線速度を確認する方法
回線速度を確認する方法はいくつかあります。以下で、回線速度を確認する方法を3つご紹介します。
インターネットブラウザを使用する方法
回線速度を確認する方法として、インターネットブラウザから測定する方法があります。例えば、Googleが提供する「インターネット速度テスト」は、簡単に回線速度を測定できる便利なツールです。
Google検索バーに「スピードテスト」と入力すると、「速度テストを実行」というボタンが表示されます。このボタンをクリックするだけで、回線速度を素早くチェックすることができます。

▲Google提供の「インターネット速度テスト」の画面
測定は数秒で完了し、結果にはダウンロード速度やアップロード速度、Ping値などが表示されるため、インターネットの状況を簡単に把握できます。
アプリを使用する方法
専用アプリを使用して、インターネット回線速度を確認する方法もあります。例えば、「Speedtest by Ookla」は、世界中で広く利用されている信頼性の高い回線速度測定ツールで、AndroidやiOS、Mac OS、Windows向けの回線速度を測定する専用アプリも提供されています。インターネットブラウザでの測定も可能なため、さまざまなデバイスで手軽に速度チェックが可能です。
▶Speedtest by Ooklaのアプリはこちら
Windowsパソコンのタスクマネージャーを使用する方法
Windowsパソコンを使用している場合、「タスクマネージャー」から通信速度を確認することもできます。タスクマネージャーは、キーボードの「Ctrl」+「Shift」+「Esc」キーを同時に押すことで起動できます。
次に「パフォーマンス」タブを開き、左側に表示されるリストから接続方法に応じて「Wi-Fi」または「イーサネット」を選択します。これにより、送信および受信速度をリアルタイムで確認できるグラフや数値が表示されます。
上り・下りのどちらかが遅い場合に確認するべきこと

回線速度が遅い場合、上り速度と下り速度のどちらが遅いかによって対処法が異なります。それぞれのケースで確認すべきポイントをみていきましょう。
上りだけが遅い場合
上り速度が遅い場合、契約している回線の速度の「上り」に制限がないか確認しましょう。光回線などでは、下りと上りの速度に差がある場合がありますので、実際の通信速度をプロバイダに確認すると良いでしょう。また、プロバイダの帯域制限が原因の場合、ピーク時間帯を避けて通信を試みると改善することがあります。
次に、家庭内の配線をチェックします。LANケーブルが正しく接続されているか、ケーブルが劣化していないかを確認しましょう。ケーブルが古い場合や、接触不良が起こっていると、上り速度に影響を与えることがあります。
さらに、使用している端末やルーターの性能も重要です。古い機器や不調な機器を使用している場合は、新しいものに交換することで、速度の向上が期待できます。特に、無線接続を使用している場合は、有線接続に切り替えることも効果的です。
下りだけが遅い場合
下り速度が遅い原因は、回線の混雑や、自宅の設置環境などさまざまです。下り速度が遅い時の対処法としては、まず、利用する時間帯を変えて状況を確認してみましょう。多くの人がインターネットを利用する時間帯は回線が混み合っているため、深夜など人が少ない時間帯に利用すると改善されることがあります。
また、自宅のWi-Fiルーターの位置や、他の電波との干渉も確認してみましょう。ルーターを高い位置に設置したり、障害物をなくしたりすることで、電波状況が改善される場合があります。
もし、これらの対処法を試しても改善がみられない場合は、インターネットの回線事業者に相談してみるのも良いでしょう。回線のトラブルや、より高速なプランへの変更、「IPv6(IPoE方式)」を利用することなどを提案してもらえることがあります。
インターネット回線種類別の速度
インターネット回線の種類ごとに、平均的な通信速度を以下の表にまとめました。光回線は高速で安定しており、オンラインゲームや高解像度の動画視聴、大容量ファイルのダウンロード・アップロードなど、帯域幅を必要とする用途に最適です。
一方で、ケーブルテレビ回線はダウンロード速度は十分ですが、アップロード速度が遅いため、動画配信や大量のデータアップロードには不向きな場合があります。モバイル回線は利便性が高いものの、速度や安定性で固定回線に劣ることが多いため、使用用途に応じて選択することがポイントになります。
【インターネット回線種類別の速度の目安】
回線種類 | 平均ダウンロード速度 | 平均アップロード速度 |
光回線 | 512.2Mbps | 437.8Mbps |
ケーブルテレビ(CATV) | 256.8Mbps | 48.9Mbps |
モバイル回線 | 109.5Mbps | 19.4Mbps |
- (参照)「みんなのネット回線速度(みんそく)」より 2025年4月現在の各回線タイプの平均値(直近3ヶ月)
回線速度が遅い時の原因と対処方法
回線速度が遅い時は、いくつかの原因が考えられます。簡単な対処法で問題が解消することもありますので、以下で回線速度が遅い時の原因と対処方法についてみていきましょう。
回線が混雑している
回線が混雑すると、インターネットの速度が遅くなることがあります。特に、夜間や週末など、多くの人がインターネットを使用する時間帯に速度が低下しやすくなります。集合住宅などでは、回線が複数の住民で共有されるため、特に混雑の影響を受けやすい傾向があります。このような場合、利用時間帯をずらしたり、より高速なプランに変更したりすることで、速度の改善が期待できます。
回線機器や接続端末が古い
古いモデルや性能が低いルーターやスマホを使っていると、インターネット速度が遅くなることがあります。高速回線を契約していても、性能不足が原因で、最大の速度を引き出せていない可能性があるのです。この問題を解決するには、ルーターやスマホを新しいモデルに交換したり、ルーターの設置場所やスマホの使用場所を見直すことが効果的です。
ケーブル類の劣化や性能不足
LANケーブルやアダプターケーブルの劣化や性能不足によって速度が落ちていることもあります。ケーブル類が機器にしっかり接続できているか、劣化していないか確認しましょう。また、LANケーブルには「カテゴリー」という規格があります。光回線であれば、「cat5」以上の規格を選びましょう。
機器や端末のアップデートが行われていない
機器や端末のアップデートが行われていないために、速度が遅くなることもあります。端末を再起動したり、不要なアプリやソフトウエアを終了させたり、ソフトウエアのアップデートを実施したりすることで改善される場合もあります。
通信制限がかかっている
モバイルデータを利用していると、通信制限がかかることがあります。通信制限がかかることで、速度が大幅に低下することがあります。このような場合は、データプランの変更を検討するか、Wi-Fi接続を利用することで、より安定した速度を確保できます。
原因を特定して、ストレスなくインターネットを!
インターネットの通信速度は、快適に利用するために欠かせないものです。使用用途に応じた速度の目安がわかれば、適切な回線や機器を選ぶ目安にもなり、ストレスのないインターネット環境を実現できます。また、速度が遅い場合には原因を特定し、適切な対処を行うことで、ストレスなくインターネットを楽しむことができます。
【光回線はビッグローブ光がおすすめ!】
安定した高速インターネットを利用したいなら「ビッグローブ光」がおすすめです。オンラインゲームや動画視聴にも最適な、快適なインターネット環境が整いますよ。
また、プロバイダ大手のBIGLOBEは、通信事業35年以上の実績があります。通信の安定性とリーズナブルな価格設定に定評があり、プランのわかりやすさも大きな魅力です。今なら工事費実質無料など、お得なキャンペーンも実施中ですので、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
以下の記事も併せてご覧ください。
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