光回線はこれまでは1Gbpsのプランが一般的でしたが、最近では10Gbpsのプランを設ける業者が増えてきています。今後は10Gbpsが一般的なプランになるかもしれません。

そこで気になるのは、これまで使用していたルーターがそのまま使えるかどうか。ルーターが10Gbpsに対応していなければ、回線のプランを10Gbpsに変更しても性能を発揮できないのです。

本記事では、10Gbpsのプランに変更する際に、ルーターはどうすべきなのか解説していきます。

10Gbpsプランではどのくらいの速度が出る?

光回線のプランで表記されている通信速度は理論上の速度であるため、10Gbpsプランでも実際に10Gbpsの速度が出るわけではありません。通信環境によりますが、理論上の速度の2〜3割程度の速度が出るケースが多いです。つまり、10Gbpsプランなら、2Gbps〜3Gbps程度出るものと捉えておいていいでしょう。それでもかなりの速度です。

ルーターによっては10Gbpsを発揮できない可能性

10Gbpsのプランに変更しても、使用しているルーターによっては、速度が変わらない可能性があります。

回線速度が速くてもルーターがボトルネックになる

現在出回っているルーターの中には、数年前に発売されたルーターや新しくても安価なルーターは1Gbpsの回線での使用を想定しているものも多く、それらのルーターは10Gbpsの回線での使用を想定していません。

その場合には、10Gbpsの回線に変更しても、その性能を十分に発揮することはできません。ルーターまでは2Gbps〜3Gbps程度の速度でデータが送受信されますが、ルーターを通過する際に速度が落とされてしまいます。

レンタルルーターでも対応できない

プロバイダーや回線事業者からレンタルできるルーターも、大半は1Gbpsでの使用を想定している機種です。10Gbpsプランの速度には対応できず、これまでと変わらない速度でしか通信できません。

ただ、今後は10Gbpsのプランが普及するに従って、レンタルルーターも10Gbps対応の機種が増える可能性が高いと考えられます。

10Gbpsを発揮できるスペックのルーター

ルーターは機種ごとに最大通信速度が決まっています。10Gbpsの回線を使用するなら、2〜3Gbps程度の速度に対応できるスペックの機種を選びましょう。

10Gbpsの回線を使うなら、ルーターも最大通信速度も10Gbpsのものを選べばいいと思ってしまう人も多いかもしれません。しかし、実際に出る速度は2〜3Gbps程度であるため、最大通信速度が10Gbpsまで対応しているルーターを使用する必要はありません。

また、ルーターを選ぶときに不思議に思ったことがある方もいるかもしれませんが、最大通信速度として10Gbpsや5Gbps、2Gbpsのようなキリの良い数字を表記しているルーターはほとんどありません。4,804Mbpsや3,603Mbps、2,402Mbps、1,201Mbpsなどの数字を最大通信速度として表記しているルーターが多いです。

このうち最大通信速度が4,804Mbpsか3,603Mbpsのルーターなら、問題なく10Gbpsの回線の性能を発揮できます。

それよりも少しスペックが下の最高通信速度2,402Mbpsの機種でも、1Gbpsのプランより速くなったと実感できます。速度測定をすれば数値でも確認できるでしょう。ただし、多少はボトルネックになることもあるかもしれません。

最高通信速度1,201Mbpsのルーターだと、10Gbpsの回線で使用するにはやや不十分です。また、それ以下のスペックのルーターもありますが、1Gbpsの回線とあまり変わらなくなってしまいます。

10Gbpsの速度で快適な通信を

今後は多くの業者で10Gbpsのプランが登場する可能性が高いです。プラン変更の際には、ルーターも回線速度に見合ったスペックのものに買い替えて、快適な通信を楽しみましょう。