最近話題の光回線10ギガタイプ(BIGLOBE提供)を、IT系ライターが実際に契約して使ってみました。その体験談を綴るシリーズです。

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BIGLOBE光10ギガをみる

スマートフォンユーザーであれば、昼休みや帰宅後にようやくくつろげる午後9時から11時の時間帯につながりにくさを感じている、もしくはつながりにくいのが当たり前と考えている人も多いのではないでしょうか。

インターネット黎明期を知っている人なら、「午後11時には、電話回線を使う人が少なかったことから、NTTがテレホーダイというサービスをやっていたなぁ」と懐かしむかもしれません。

それはそうと、固定回線である10ギガ回線でも時間帯によって回線速度に違いが出るのでしょうか。

Wi-Fi 7規格およびWi-Fi 6E規格のWi-Fi機能を搭載しているAndroid端末とWindows端末で時間帯による回線速度の違いを測ってみました。

測定環境は?

まずは、テスト環境をお伝えしておきます。筆者宅は、同じブロック内にマンションやスーパーがあるものの、ほぼ普通の住宅街にある一戸建て住宅です。

近所には、テレワーカー、または自営業者が数人いるようです。小学生のいる家も何軒かあります。ただし、同じブロック内に10ギガ回線を契約している家が何件あるのかは不明です。

回線速度をテストした端末は「AYANEO SLIDE」と「AYANEO Pocket S」。どちらもいわゆるポータブルゲーミングPCで、スペックは以下のとおりです。

OS端子Wi-Fi規格
AYANEO SLIDEWindows 11USB 4
最大40Gbps
Wi-Fi規格 6E
最大9.6Gbps
AYANEO Pocket SAndroid 13USB 3.2 Gen 2
最大10Gbps
Wi-Fi規格 7
最大40Gbps

▲10ギガ回線の速度テストにほぼ支障のないスペック

インターネットの利用者が少ないと思われる早朝、近所のテレワーカーが仕事を始めるであろう時間帯、昼休み、就業間際または就業後すぐの時間帯、夕食が終わった頃、多くの人が就寝する直前の時間帯で、各端末でWi-Fiまたは有線で回線に接続してテストをしました。

テスト用ツールはOokla「Speedtest」です。こちらはブラウザ上で行わず、独立したアプリを利用しました。

なお有線接続でのテストは、Windows端末でのみ行いました。

テスト結果は?

それぞれ5回計測した平均を、時間軸で折れ線グラフにしました。

AYANEO Pocket Sは昼休みが高速

まず、Wi-Fi7を搭載しているAndroid端末のAYANEO Pocket Sの時間帯別回線速度グラフです。

昼休みの時間帯極端に回線速度が上がっています。終業直後の17時過ぎにはガクッと速度が落ちますが、1Gbpsを下回ることなく夜がふけるにつれてスピードが回復しています。

なお、グラフには入れていませんが遅延を表す数値「PING」は、回線速度の速かった6時過ぎの時間帯で最も大きく8.2ミリ秒、その他の時間帯では6.2ミリ秒から6.8ミリ秒でした。

AYANEO SLIDEでは20時過ぎに速度低下が見られた

Wi-Fi 6Eを搭載しているWindows端末での計測結果をグラフにしたものが上図です。

17時過ぎまでは比較的高速通信をしていますが、20時過ぎにガクッと落ちましたが1Gbpsはキープしています。2日連続でスピードテストを行い、どちらも同程度の落ち込み方だったので、この時間帯は回線が混み合っている、あるいはWi-Fiが干渉し合っているのかもしれません。

夜遅い時間帯では、回復傾向にありました。PING値はどの時間帯でも平均6ミリ秒で、回線品質に違いはありませんでした。

有線接続は常に高速

こちらは最大5Gbps通信のできるLAN to USB Type-Cアダプターを使ってUSB4端子を搭載するWindows端末に有線で接続したスピードテストの結果です。全体的にアップロード速度が、ダウンロード速度を上回っているのが特徴的です。

17時過ぎに極端にダウンロードの速度が落ち込んでいるように見えますが、これはグラフの最小値を3500(Mbps)に設定しているからであり、最小値を0にすれば、それほど大差ないものとなります。どの時間帯であっても3000Mbps以上の速度が出ており、様々なシーンで快適さを実感できます。

また、PING値も全時間帯を通じ、平均3.6ミリ秒で、ほぼ遅延を感じられない通信品質でした。

▲最小値を0にした、同じ計測データを使ったグラフ。17時過ぎの時間帯でダウンロードの回線速度が落ち込んでいるものの、全体的に大差ない結果となりました。

まとめ

スマートフォンでのデータ通信ほどではないにしても、インターネットを多くの人が閲覧、またはスマートTVなどでインターネット回線を利用する昼休みや20時といった時間帯では、通信速度や通信品質の低下が見られるのではないかと考えて始めた検証でしたが、10ギガ回線においてはむしろ端末によって9時や17時過ぎに速度が低下するものもあれば、20時過ぎという時間帯のみ劇的に速度低下の見られるものもありました。一概に、「この時間帯は速度が低下する」とまとめづらい結果となったのが興味深いと思いました。

ただ、1ギガ回線では「ちょっと回線が重いよね」と家人と話していた時間帯があったものの、10ギガ回線を契約してからはそれが皆無になりました。

今回の検証結果から、時間帯によって、また端末によって相対的に通信速度が遅くなる場合があったんだ、と逆に驚きました。10ギガ回線であれば、どの時間帯でも快適にインターネットを使えていたからです。

実際、数字的に見ても、ダウンロード/アップロードともに1Gbpsを下回ることはありませんでした。もちろん、別の端末を使えば下回ることもあるかもしれませんが、それでも元々1Gbpsが最大の回線より速いのは確実です。

10ギガ回線ならどんな時間帯でも快適さを感じられるわけだなぁ、としみじみ実感する検証結果となりました。

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