光回線の工事をする際には、立ち会いを求められることが少なくありません。立ち会いのために休みを取るなどして予定を調整する人もいるでしょう。そこで気になるのが立ち会いで何をするか、です。本記事では、光回線の工事の立ち会いについて、必要な理由や工事の内容、注意点などを中心に解説していきます。

光回線工事の立ち会いは何をするの?

光回線の工事の立ち会いで、契約者が行わなければならないことはそれほど多くはありません。工事の際に作業員が家の中に入るために立ち会いが求められるというだけのことです。また、工事を進めていく中で確認が必要な場面があることも、立ち会いを求められる理由のひとつです。例えば、光コンセントやONU(回線終端装置)を設置する際に、位置の確認を求められます。
では、立ち会い工事の主な内容について見ていきましょう。

光ファイバーケーブルの引き込み

光ファイバーケーブルは電柱まで来ているため、もっとも近い電柱から自宅内に引き込みます。このとき、電柱での作業と自宅の引き込み箇所での作業が必要です。通常はエアコンダクトや電話線の配管などから通しますが、光ファイバーケーブルを通せる穴がない場合には、壁に新たに穴を開けることも。
また、屋外の光ファイバーケーブルは外壁に固定するための穴開けが必要です。ただし、これは前述のケースとは違い、引留金具でビス止めをするための穴のため、貫通させることはありません。

【参考記事】
光回線工事で「穴あけ」は必須?不要になるケースと工事時の注意点を解説!

光キャビネットの設置

光キャビネットというのは、光ファイバーケーブルが収納されている箱のことです。屋外と室内の光ファイバーケーブルの中継をする役割を果たしています。引き込み箇所のそばの外壁に固定して設置することが多いです。大きさはスマホくらいで、あまり目立つものではありません。

光コンセントの設置・接続

光コンセントというのは、室内に引き込んだ光ファイバーケーブルに接続する専用機器のことです。一体型と分離型があります。
一体型というのは、電気のコンセントと一緒に壁に埋め込むタイプの光コンセントです。分離型は電気のコンセントとは別になっており、固定もされていません。ケーブルの届く範囲内で位置を動かせます。
主に新築時に最初から光コンセントを設置する場合には一体型が多く、後から設置する際には分離型が多いです。

【参考記事】
光コンセントって何?普通のコンセントと違うの?

ONU(光回線終端装置)の設置・接続

ONU(光回線終端装置)は光信号とデジタル信号を相互変換するための機器です。ONUと光コンセントをケーブルで接続して設置します。
設置場所を尋ねられるため、どこに設置するかあらかじめ決めておきましょう。分離型の光コンセントと同様に、ケーブルが届く範囲内で動かすことができます。
また、回線事業者や契約プランによっては、ONUの代わりにホームゲートウェイを設置する場合や、ホームゲートウェイと一体型のONUを使用する場合もあります。

【関連記事】
ONU(光回線終端装置)って何?モデムやルーターとの違いを解説!
ホームゲートウェイとは?ONUやルーターとの違いは?

確認作業

一連の作業が終わったら、最後に回線が開通しているかどうかの確認が行われます。問題なく開通していることが確認できたら、工事が完了した旨を伝えられるという流れです。最後に工事完了のサインを求められる場合もあります。

また、工事の内容について詳しくはこちらの記事も併せてご覧ください。
光回線の工事内容をわかりやすく解説!戸建て・マンションごとの違いも紹介

光回線工事の立ち会いが必要になるケース

光回線の工事で立ち会いが必要になるのは、自宅の中や敷地内に入って行う作業があるためです。では、具体的にどのようなケースだと立ち会いが必要なのか見ていきましょう。

初めて光回線を導入する場合

初めて光回線を導入する場合だと、光ファイバーケーブルが引き込まれておらず、光コンセントも設置されていません。新たに光ファイバーケーブルの引き込みや光コンセントの設置をするために、自宅内や敷地内での作業を行います。
逆にいえば、以前に光回線を使用していて、光コンセントが残っているのであれば、自宅内や敷地内での作業は不要。立ち会いもせずに済みます。

これまでとは別の種類の光回線に乗り換える場合

光回線は、NTT回線や光コラボ、ダークファイバー、電力会社系の光回線などがあります。このうち、光コラボはNTTと同じ回線を使用していますが、ダークファイバーと電力会社系の光回線は独自回線です。
NTT回線、ダークファイバー、電力会社系の間で乗り換えをする際には、使用する回線も変わります。つまりこの場合は自宅内や敷地内で工事を行うため、立ち会いが必要です。

1Gbpsから10Gbpsへ変更する場合

光回線は1Gbpsプランが主流ですが、最近では10Gbpsプランも提供されています。同じ光回線ではありますが、1Gbpsと10Gbpsでは通信に使用する設備が異なります。回線事業者やプロバイダーを変更しなくても、1Gbpsから10Gbpsへ変更する際には工事が必要です。この場合も自宅内や敷地内での作業があり、機器の設置場所の確認も行うため、立ち会いが求められます。

光回線工事の立ち会い時に気をつけるべきこと

光回線工事の立ち会いをする際には、工事の様子をずっと見ている必要はありません。自宅にいて、確認を求められたときに対応すれば大丈夫です。ただし、次のような点に注意しましょう。

本人か家族が立ち会いをする

立ち会いは光回線の契約者本人が行うのが基本ですが、契約者の家族が行っても問題ありません。契約者が工事当日に仕事があり、家族は在宅しているという状況なら、家族に立ち会いを任せるのがいいでしょう。
親戚や友人などに立ち会いを任せることもできますが、トラブル防止の観点からあまりおすすめはできません。できるだけ予定の調整をして本人または家族が立ち会える日時に工事の予約をするようにしましょう。

疑問点があれば質問をしておく

工事の様子を見ていて、疑問に思うことがあれば、その場で質問をしておくのが望ましいです。疑問点を解消しておくことで、トラブルの防止や安心につながります。設置する機器の使い方や役割なども分からなければ質問しておきましょう。

工事当日は予定を空けておく

光回線の工事の予約を取る際に、所要時間が示されることが多いです。それほど時間のかかる内容ではないため、午前中に予約を取った場合ならお昼前には終わります。
しかし、必ずしも予定通りに工事が進むとは限りません。工事がスムーズにいかず、長引いてしまう可能性もある点に注意が必要です。そのようなことも考慮し、工事当日は終了時間の後も、できるだけ予定を空けておくようにしましょう。
また、光回線の工事の所要時間に関しては次章で詳しく説明します。

光回線工事の内容と所要時間

光回線の工事内容は戸建て住宅とマンションでやや異なります。では、どのような点が違うのか、所要時間やトラブルで時間が延びてしまうケースも併せて見ていきましょう。

戸建てとマンションで変わる工事内容

戸建て住宅の場合には、前述の通り、近くの電柱から光ファイバーケーブルを室内に直接引き込みます。
これに対して、マンションの場合には、いったん共用スペースに引き込むのが大きな違いです。共用スペースに、スプリッタという装置を設置し、屋外から引き込んだ光ファイバーケーブルと接続します。そして、スプリッタから各部屋に振り分けるという具合です。
各部屋への振り分けは、光配線方式とLAN方式、VDSL方式の3種類があります。光配線方式は光ファイバーケーブルを使用して振り分ける方法です。LAN方式はLANケーブルを使用しVDSL方式はアナログ回線を使用して振り分けます。
マンションで行うこのような工事は、入居者が個人で行うことは少なく、通常はオーナーや管理会社が行います。
マンションの室内に光コンセントやLANコンセント、モジュラージャックなどがあれば既に工事済みです。光回線の契約時にNTTの施設内で工事が行われますが、建物内や敷地内での工事はないため、立ち会いは必要ありません。
スプリッタの設置までしか行われていない場合には、室内まで引き込むための工事が必要で立ち会いも求められます。

工事にかかる一般的な時間

光回線の工事にかかる時間は、戸建て住宅であれば1〜2時間程度です。スムーズにいかない場合には、もっと長くかかる可能性もあります。
マンションの場合には、スプリッタの設置まで行われていれば、戸建て住宅ほど長くはかかりません。1〜1.5時間程度が目安です。
また、マンションでも戸建て用のプランを契約できる場合があります。この場合、工事内容も戸建て住宅と同じため、時間の目安も1〜2時間程度です。

光回線の工事にかかる時間や流れについて詳しくはこちらの記事もご覧ください。
光回線の工事時間と申込みや工事当日の流れを徹底解説

トラブルで時間が延びるケース

光回線の工事でよくあるトラブルは、賃貸住宅でオーナーや管理会社の許可を得ていなかったというケースです。必ず事前に確認して許可を得ておきましょう。
また、光コンセントやONUなどの設置位置を事前に決めていないために、工事の時間が延びてしまうケースもよくあります。ONUやホームゲートウェイで使用する電源コンセントが足りない場合にも注意が必要です。電源が取れないと、開通しているかどうかの確認ができないため、工事を完了させることができません。電源タップを用意しておくなどして、コンセントを確保しておきましょう。
他に、電柱からの距離が遠い場合や穴開け作業、ビス留め作業などで時間がかかるケースもあります。

まとめ

光回線を新規で導入するときや別の回線に乗り換えるときには、工事を行う必要があり、立ち会いが必要です。在宅していれば家事や仕事をしながらでも特に問題はなく、工事の様子をずっと見ている必要はありません。機器の設置場所や穴開けの際に確認を求められるくらいです。電源コンセントが足りなかったり、機器の設置場所が決まっていなかったりすると、長引く可能性があるため注意しましょう。スムーズにいけば1〜2時間程度で終わります。
また、光回線の導入を検討していて、回線事業者選びで迷っているなら、BIGLOBE光がおすすめです。高速で安定しており、1Gbpsプランだけでなく10Gbpsプランも利用できるのでぜひご検討ください。