SNSの閲覧や書き込み、あるいは調べごとや買い物のアプリ利用などで、日常的にインターネットを使っている現在。最近は家でも外でもWi-Fiを介してインターネットに接続している人も多いかと思いますが、何らかの原因で繋がらなくなる場面もしばしばあります。

ちょっとした接続不良ならともかく、何度試してみてもWi-Fiが繋がらなくなってしまうのは大問題。別の手段でインターネットが使えればいいですが、そうでなければ不便極まりないですし、状況によっては焦ってしまうこともあるでしょう。

パソコンやスマートフォンがWi-Fiに繋がらなくなったときは、どのように原因を突き止めればいいのでしょうか。本記事では、Wi-Fiに繋がらないときのチェックポイントと対処法を紹介します。

Wi-Fiに繋がらない場合に考えられる3つの原因

パソコンやスマートフォンがWi-Fiに繋がらなくなり、しばらく待っても再接続されない場合は、どうすればいいのでしょうか。状況によってさまざまなケースが考えられますが、その原因は主に大きく3つに分けられます。

利用デバイスの問題

まず考えられるのは、パソコンあるいはスマートフォンなどのデバイス側に問題があるケース。設定が間違っていて接続できなくなっていたり、本体に何らかの不具合が発生している可能性が考えられます。

では、デバイス側に問題が発生しているのかどうかを確認するには、どうすればいいのでしょうか。もし別の機器が利用できるのであれば、そちらを同じWi-Fiルーターに接続して、インターネットに繋がるかどうかを確認する方法があります。

たとえば「スマホでは繋がるが、パソコンからは繋がらない」ということでしたら、パソコン自体に原因がある可能性が高いと言えます。「スマホでもパソコンでも繋がらない」ということでしたら、原因は別。デバイスではなくWi-Fiルーターやインターネット回線に問題があると推測されます。

Wi-Fiルーターの問題

おそらく最もメジャーな可能性として考えられるのが、Wi-Fiルーターに問題が発生しているケースです。

Wi-Fiルーターの問題かどうかを調べるには、ルーターとパソコンをLANケーブルで直接接続する方法があります。有線で接続した結果、問題なくインターネットにアクセスできるということでしたら、インターネット回線自体には問題がないと判断できます。

一方で、有線接続に切り替えてもインターネットに繋がらない場合は、Wi-Fiルーターに不具合が発生しているか、設定に問題があるのかもしれません。取扱説明書にトラブルシューティングの項目があるかと思いますので、まずはそちらを確かめてみましょう。

回線・プロバイダーの問題

最後に考えられるのが、回線またはプロバイダー側で問題が発生しているケースです。

もし通信障害が起こっているなら、問題が解消されるまでインターネットは使えません。障害やメンテナンスの情報はプロバイダーのサイトでチェックできますので、スマホなどからアクセスして確認してみましょう。

その一方で、通信障害ではなく、マンションなどで局所的にインターネットが使えなくなっている可能性もゼロではありません。判別が難しいところではありますが、ほかの原因に当てはまらず、翌日になっても使えないということであれば、管理会社に一度問い合わせることも検討してみてください。

原因がデバイス(パソコンやスマホ)にある場合は？

Wi-Fiルーターやインターネット回線は問題なく動作しているものの、パソコンやスマホなどのデバイス側に原因があると考えられる場合は、以下のポイントをチェックしてみてください。

1. 電源が入っているか

電源が入っているかどうかは確認するまでもないかもしれませんが、バッテリー残量が少ないと、Wi-Fiの接続が不安定になることがあります。充電器で充電しながら使うか、十分に充電してからインターネットに接続するようにしてください。

2. 必要な機器が接続されているか

パソコンでWi-Fiを使用するにあたって、必要な機器がしっかりと接続されているかを確認しましょう。本体に無線LAN機能が内蔵されておらず、無線LANアダプターを使っている場合は、USBポートにアダプターが正しく差し込まれているかをチェックしましょう。

3. 機内モードなどになっていないか

スマホやタブレットでWi-Fiを使用する場合は、機内モードになっていないかを確認してください。機内モードなどの一部のモードでは、Wi-FiやBluetoothなどの無線通信機能が使えなくなります。設定画面や通知パネルから、機内モードをOFFにしてください。

4. セキュリティソフトやファイアウォールが邪魔をしていないか

デバイス上で動作しているセキュリティソフトやファイアウォールが原因になっている可能性もあります。というのも、これらのソフトや機能は、インターネットからの不正アクセスやウイルス感染を防ぐために通信を制限することがあるから。設定を見直してみましょう。

5. 再起動してみる

どれにも当てはまらない場合は、Wi-Fiに繋がらないデバイスを完全にシャットダウンしてから、再起動してみてください。ちょっとした不具合であれば、再起動によって自動で修正される可能性があります。再起動後、改めてWi-Fiに接続できるか試してみてください。

原因がWi-Fiルーターにある場合は？

デバイスやインターネット回線は問題なく動作しているものの、Wi-Fiルーターに原因があると考えられる場合は、以下のポイントを確認してみましょう。

1. SSIDやパスワードなど、Wi-Fiの設定は正しくできているか

まずはWi-Fiルーターの設定を見直してみましょう。Wi-Fiが有効になっているか、SSIDやパスワードは正しいか、設定内容に問題がなく、正しく接続されているかどうか。特にSSIDやパスワードに関しては、大文字や小文字を間違えていないかも確認してみてください。

2. 周波数帯を変えてみる

Wi-Fiルーターの無線通信は、「2.4GHz帯」と「5GHz帯」という2種類の周波数帯で行われています。この周波数帯を変えてみると改善することがありますので、Wi-Fiルーターとデバイスのそれぞれで同じ周波数帯になるように設定を変更してみてください。

3. 再起動してみる／工場出荷状態に戻す

ちょっとした不具合が原因であれば、Wi-Fiルーターを再起動することで問題が解消される可能性があります。あるいは、改めて初期設定を行う必要がありますが、ルーターを工場出荷状態に戻すことで状況が改善するかもしれません。最終手段として試してみてください。

原因が回線・プロバイダーにある場合は？

明確な方法があった前述の2つのパターンとは異なり、Wi-Fiが繋がらない原因が回線またはプロバイダーにある場合、ユーザーができる対処は限られます。

1. 公式サイトやSNSを確認する

まず、そもそも回線やプロバイダー側に原因があるのかを確認しましょう。

障害情報やメンテナンスの有無は、プロバイダーの公式サイトやSNSで発信されています。インターネットが使えるスマホなどの端末からアクセスし、最新情報をチェックしてみましょう。

もし大規模な通信障害が発生していたら、ユーザーにできることはありません。最新情報を確認しつつ、大人しく復旧を待ちましょう。

2. サポートセンターへ問い合わせる

インターネットに接続できる端末がなく、公式サイトやSNSをチェックできない場合は、サポートセンターに電話で問い合わせるのもひとつの手です。

通信障害の有無を確認し、発生していた場合は、その場で復旧の見込みがあるかどうかを聞くこともできます。また、通信障害が原因でなかった場合は、そのままインターネットが繋がらない旨を伝えて、指示を仰いでみてもいいでしょう。

問い合わせ先については、取扱説明書に記載があるはずです。また、通信障害以外が接続不良の原因であり、サポートセンターに指示を仰ぎたい場合は、契約者情報や接続機器の情報を準備しておくとスムーズに対応してもらえます。

3. 管理会社に問い合わせる

広範囲の地域や特定のエリアで発生する通信障害ではなく、たとえばマンション内でのケーブルの断線など、局所的に回線に問題が発生しているケースもごく稀にあります。

前述の通り、このケースは判別が難しいところではありますが、「管理会社に問い合わせる」という選択肢は覚えておいて損はありません。近所で同様の話を聞いていればその可能性は高いですし、翌日になってもインターネットが使えないということでしたら、この選択肢を検討してみてください。

その他の可能性

Wi-Fiに繋がらない原因がデバイスやルーターではない場合は、以下のような可能性も考えられます。

1. Wi-Fiルーターとデバイスのあいだに障害物がある

無線で通信を行うWi-Fiは、ルーターとデバイスのあいだに障害物があると通信が不安定になることがあります。

たとえば、大きな家具や電化製品はもちろんですが、壁やドアも電波を遮る要因になります。電化製品は電波干渉の原因となるほか、水槽なども電波を吸収してしまうため注意が必要です。もし当てはまる障害物があれば、移動させるなどして対処してみてください。

2. インターネット回線のサービス側で障害が発生している

デバイスもルーターも問題なく稼働しており、障害物によって電波が不安定になっているようでもなく、Wi-Fiがまったく繋がらない状態になっている――。このように原因が判別できない場合は、もしかしたらインターネット回線自体に問題があるのかもしれません。

インターネット回線の障害の有無は、光コラボ事業者やプロバイダのホームページから確認できます。障害やメンテナンスが発生している場合は、復旧するまでインターネットを利用することはできません。おとなしく待ちましょう。

3. ONUに不具合が発生している

Wi-Fiルーターは問題なく稼働していても、その上位に接続されているONU(光回線終端装置)に不具合が発生しているケースがあります。

ONUは、光ファイバーケーブルを通じて届く光信号を電気信号に変換するための機器。このONUに問題があると、インターネット回線に接続できなくなります。ONUの状態を示すランプを見て、取扱説明書も参照しつつ、問題が発生していないか確認してみてください。

公衆Wi-Fiが繋がらない場合はどうすればいい？

ここまでは自宅のWi-Fiを前提に説明してきましたが、街中で公衆Wi-Fi(フリーWi-Fi)に繋がらない場合はどうすればいいのでしょうか。

問題なくログインができているかをチェック！

基本的に公衆Wi-Fiに接続するためには、ログイン画面でメールアドレスやパスワードなどを入力する必要があります。

ただし、自動で表示されることが多いログイン画面ですが、いくら待っても表示されないことがたまにあります。そんな時は以下のアクションを試してみてください。

  • ブラウザのキャッシュやクッキーを削除する
  • ブラウザの設定でJavaScriptを有効化する
  • ブラウザの設定でポップアップブロックを無効化する

もしそれでもログイン画面が表示されないようでしたら、Wi-Fiの提供元であるサービスのホームページやお店の案内を読んで、ログイン方法を最初から確認してみましょう。

Wi-Fiが不安定になりやすい場合は別の原因があるのかも？

以上、パソコンやスマートフォンがWi-Fiに繋がらなくなったときの対処法でした。

さまざまな原因が考えられるため、特定するのは少し大変かもしれません。デバイス・Wi-Fiルーター・インターネット回線のどれに問題があるのかを見極めることで対処しやすくなりますので、まずはそこからチェックしてみましょう。

また、このページでは完全に「繋がらない」ケースを想定して説明しましたが、家のWi-Fiが「不安定になる」「遅くなる」ことに悩まされている人も多いかと思います。こちらに関しては別の記事で解決策を説明しておりますので、よかったらあわせて以下の記事をご覧になってみてください。

家のWi-Fiが遅くなる原因は？対策も合わせて解説！