TwitterやFacebook、LINE、Instagramなどに代表される、ソーシャル・ネットワーク・サービス」(以下、SNS)。
最近では個人・ビジネスを問わず、幅広い用途で活用されていますね。
家族や友達とコミュニケーションを取ることのできる便利なサービスである一方、使い方を誤ると個人情報が流出する危険性があることも知っておきましょう。
今回はSNSを利用するなら最低限知っておきたい、セキュリティの観点でみた “意識すべきポイント” を解説します。
目次
「公開範囲」を意識する
意識したいポイントの一つめは、情報の「公開範囲」です。
SNSを使う上で欠かせないプロフィール情報の設定、あるいは近況を報告するために作成した投稿は、それぞれどの範囲の人たちが見られる設定になっているかを意識しましょう。
個人情報をついつい書いてしまうところといえば、まずはプロフィールですね。
SNSは匿名で利用できるもの(Twitter、Instagramほか)、実名での利用を原則とするもの(Facebookほか)など様々ですが、前提として「人とつながる・コミュニケーションをはかる」ことが目的で設計されています。
そのため、プロフィール情報はとくに多くの人が目にする情報です。
Facebookのように、SNSの中にはプロフィール情報の各項目単位で「一般に公開する」「友達にのみ公開する」などと細かく公開範囲を設定できるものも存在します。
すでにプロフィール情報を登録済みであれば、一度各情報の公開範囲を確認してみましょう。
また近況を報告する投稿についても、文章の入力、写真のアップロードとあわせて、投稿時に公開範囲を選べるものが多くなっています。
一部の身近な人にだけ知ってもらいたかった内容だったのに、気がついたら見られたくない人からコメントが付いていた。
そんな自体を避けるためにも、投稿をする際も公開範囲は意識してみてください。
「位置情報」を意識する
意識したいポイントの二つめは、投稿するコンテンツについた「位置情報」です。
たとえばSNSにおいて、文章とともによく使われるコンテンツの「写真」。
今日食べたおいしい料理、旅行先のきれいな景色などを手軽に紹介できる便利な存在ですが、スマホやデジタルカメラのカメラアプリには、撮影した場所をファイル情報に埋め込む機能(ジオタグ)があることをご存知でしょうか?
この存在を知らず、そして不用意にジオタグ機能が有効になった状態で写真を撮影し、SNSにアップロード。
こうなると、仮に投稿を見た人に悪意があった場合、投稿から写真ファイルをダウンロードし、そこから住所が特定される……なんてことも。
想像しただけでゾッとしてしまいますね。
ジオタグ機能は設定画面から簡単に有効・無効を切り替えることができます。
思い出の写真の具体的な撮影場所を確認するなど便利に活用もできるこの機能ですが、とくに理由がなければ無効にしておくほうが無難でしょう。
またスマホのアプリにはすでに撮影した写真のジオタグを削除できるものも見つけられます。こういったものを活用するのもよい方法ですね。
写真に写っているものにも注意が必要。
近況を投稿する際も、アップロードした写真に撮影場所が特定できるものが不用意に写り込んでいないか、確認するクセもつけておきたいものです。
サービスによっては投稿する際、投稿自体に位置情報を付与できる機能も用意されていますが、これも共有して問題ない位置情報なのかをしっかり考えて活用するようにしましょう。
「悪意ある人の存在」を意識する
意識したいポイントの三つ目は、ごく一部とはいえ必ず存在してしまう「悪意ある人」です。
SNSのアカウント上にある自分や家族、友達のプライベートな情報を悪用するため、不正な方法でパスワードを入手したり、アカウントへのアクセスを試みる悪意ある人も、残念ながらインターネット上には必ず存在します。
たとえば某有名サングラスメーカーの偽セール情報を連続投稿しているアカウントを見かけたことはありませんか?
あれもアカウントに不正アクセスされ悪用されてしまう“のっとり”の一例です。
SNSだけに限ったことではありませんが、ログインする際に必要となるパスワードなどの“認証情報”は、他人の知り得ず予測しにくい内容に設定することを意識したいものです。
また最近では、多くのSNSで「二段階認証」と呼ばれる、ログイン時に複数種類の手段を組み合わせてセキュリティ性を担保する機能も追加されています。
主には携帯電話さえ持っていれば利用できるつくりなので、設定画面に項目があれば、積極的に活用することも検討してみてください。
「マナー」を意識する
意識したいポイントの最後は社会で一般的な「マナー」です。
インターネット上に用意されたひとつのサービスであるSNSですが、それを使っているのはあくまで人間です。
匿名で利用できるからと、一般的なマナーを無視してしまうと、巡り巡って自分に返ってくるリスクも含んでいます。
まずは家族や友人が投稿した情報がシェアしてよいものなのか、ということから考えてみるとよいと思います。
多くの人が共感してくれるであろうおもしろい投稿だったとしても、シェアすることを迷うなら、止めておくことも必要です。
もちろん自分が投稿する際も、公開範囲をきちんと設定しておく。
場合によっては投稿内に「シェアは避けてください」など一言追加しておくなど、配慮も含めて利用できるとベターですね。
さいごに
家族や友人とこれまで以上に緊密につながる。
同じ趣味思考を持つ人と新しくつながる。
こういった“SNSならではの楽しみ”を不安なく満喫するためにも、セキュリティに対しての知識と理解を頭に入れておきましょう。