インターネットを使っていて、「光回線のはずなのに遅い……」という悩みを抱えている方は多いようです。実は、いかに高速の光回線を引いていても、そのほかの設備の状態によっては光回線の本来の通信速度を発揮できない場合があります。そのひとつが、LANケーブルです。
そこで、今回は光回線の速度が遅くなる原因と対処法について、とくにLANケーブルに注目して解説してみたいと思います。LANケーブルの選び方もご紹介していますのでぜひ、最後までご覧ください。
目次
光回線とLANケーブルの関係は?
そもそも光回線とLANケーブルはどのような関係にあるのでしょうか?
光回線は通信回線の一種
光回線とは光ファイバーケーブルを使用する通信回線の一種です。光ファイバーは石英ガラスやプラスチックでできた光を通すケーブルで、電磁波の影響を受けないことから通信速度が速く、非常に安定しています。その速さも時代とともに進化していて、現在、理論上では最大10Gbpsもの超高速通信が可能です。
LANケーブルとは
一方、LANケーブルとは機器同士を接続するための通信ケーブルです。屋外から引き込まれた光回線は光ファイバーケーブルでまず光コンセント、そしてHGW(またはONU)まで接続され、そこから先はLANケーブルを通してWi-Fiルーターやパソコン、プリンターなどの各機器に接続されます。つまり、光回線を使うには現状、LANケーブルが欠かせないわけです。
回線速度には理論値と実測値がある
前項にて、光回線なら最大10Gbpsの通信速度が出せるとご紹介しました。ただ、光回線でインターネットに接続している方は実感されていると思いますが、光回線を使用しても10Gbpsの通信速度はまず出ていません。一体どういうことなのかというと、理論値と実測値は違うということです。
- 理論値:理想的な条件下での数値
- 実測値:実際の環境で計測した数値
あくまでも光回線の最大10Gbpsというのは理論値なのです。現実は理想的な条件が揃うことはないので、理論値どおりの速度が出ることはまずありません。だからこそ、光回線を利用するときは、実測値で判断することが大切です。
光回線の速度が遅くなる主な原因
現実ではさまざまな外的要因により、光回線の通信速度は遅くなります。
接続が集中している
集合住宅にお住まいの方は、速度が低下することがよくあります。これはひとつの回線を複数の家庭で共有しているためです。ちなみに、一軒家でも家族が多いと同じように接続が一度に集中して速度が低下することがあります。
これは接続が集中する時間帯を避けるだけで解消します。一般的に夜9時頃は接続が集中しやすい時間帯なので、快適に通信したいときは避けるといいでしょう。
ルーターやケーブルが古い
Wi-FiルーターやLANケーブルが古いものだと、光回線の速度が発揮できない場合があります。ルーターやケーブルの規格が光回線に対応していないためです。
これを解消するにはWi-FiルーターやLANケーブルを最新のものに変える必要があります。LANケーブルについては、この後詳しい選び方を解説します。
電波障害が起きている
光ファイバーケーブルと比べると、LANケーブルは電磁波の影響を受けやすいとされています。そのため、ケーブルの周囲に電子レンジのように強い電磁波を発する電子機器があると、機器の使用中は通信が乱れることがあります。
電子機器の使用中に限られるので、大きな不便はないかもしれませんが、気になるようでしたら機器を移動させるか、ケーブルの配線を変えてみてください。
通信障害が起きている
稀にですが、光回線を提供する回線事業者やプロバイダ側でトラブルが発生して、回線の通信速度そのものが低下する、または繋がらないという状況になることがあります。
これはプロバイダが復旧作業をするまで待つしかありません。詳しい通信障害の状況については、プロバイダの公式ホームページなどに掲載されます。
新しいLANケーブルを選ぶポイント
前項で光回線の速度が低下する原因のひとつとして、LANケーブルが古いことを取り上げました。そこで、ここからはLANケーブルの選び方をご紹介します。
カテゴリーの数字が大きいもの
LANケーブルの通信速度は「カテゴリー(CAT)」という規格でわかります。カテゴリーは数字とアルファベットで表され、数字が大きくなるほど通信速度は速くなります。
最大通信速度 | 伝送帯域 | |
カテゴリー5 | 100Mbps | 100MHz |
カテゴリー5e | 1Gbps | 100MHz |
カテゴリー6 | 1Gbps | 250MHz |
カテゴリー6A | 10Gbps | 500MHz |
カテゴリー7 | 10Gbps | 600MHz |
カテゴリー7A | 10Gbps | 1,000MHz |
カテゴリー8 | 40Gbps | 2,000MHz |
例えば、カテゴリー6で1Gbps、カテゴリー7で10Gbpsに対応しています。ネット検索や動画視聴など一般的な利用に関してはカテゴリー6もあれば十分です。
スタンダードか、フラットか
LANケーブルにはいくつか素材と形状があり、それぞれ特徴が異なるので、用途に合わせて選ぶといいでしょう。ここでは主流の2タイプをご紹介します。
- スタンダード:丸型ケーブル。折れにくいため長距離の通信に適している
- フラット:平たい形のケーブル。平べったく、厚みがないためラグやドアなどの下を通したいときに適している
ちなみに、スタンダードタイプは基本のUTPのほかに、シールドで保護されていてノイズに強いSTP、シールドが2重の2重シールドなど種類が豊富です。
単線か、より線か
カテゴリーや素材、形状に加えて、LANケーブルには内部構造として1本の銅線を8本集めた「単線」と7本の細い銅線を8芯分寄り集めた「より線」があります。
- 単線:1本が太いため曲げづらいが、その分通信が安定しやすい
- より線:1本が細いため取り回しやすいが、その分安定性は単身に劣る
状況にもよりますが、基本的には単線を選ぶのでいいでしょう。より線は細かな配線が必要で、かつLANケーブルの長さが5m以下のときに適しています。
まとめ
今回は光回線の速度が遅くなる原因としてLANケーブルに注目してきました。
LANケーブルは見た目に問題が現れづらいことから、何年も前の古い規格のものを使いつづけているという方も多いのではないでしょうか。ただ、ご紹介したように回線側は日々進化しているのに、LANケーブルが古いままでは、光回線の本来の性能を発揮することができません。
「光回線なのに何故か遅いな……」と感じている方は、ぜひLANケーブルを見直してみてください。新しくするだけで快適になる可能性は十分にあります。
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*1 IPv6に対応していないサービス/サイトはIPv4接続となります。
*2 最大通信速度は光回線タイプによって異なります。最大通信速度はお客さまのご利用機器、宅内配線、回線の混雑状況などにより低下します。
光回線についてもっと詳しく知りたいという方は、
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