夜空に舞い上がる花火、きれいに撮影できたら素敵ですね。
でもスマホで撮るのはちょっと難しそう……?いいえ、ちょっとしたコツや工夫で、よりきれいに撮影することができるんです!
そんなスマホでの花火撮影のコツを、カメラマンでもある筆者がご紹介します。
目次
三脚などを使ってスマホを固定
暗い夜にスマートフォンを手に持って撮影すると、明るい日中よりもずっと、手ぶれしやすくなります。
花火を撮影するときも、できるだけブレを避けるため、できれば三脚などを使って、スマートフォンを固定することをおすすめします。
スマホ用の三脚がさまざまなメーカーから販売されているので、そのなかから使いやすいものを選びましょう。
三脚が使えないときや、持っていても会場で使用が禁止されているときは、手ぶれしないよう、しっかりスマートフォンを構えましょう。
脇を締めて両手でホールドすると、ブレずに構えられます。
モード設定があるなら「花火」モードを使う
最近のスマートフォンのカメラには、撮りたいものに合わせて最適な設定をしてくれる「モード」設定があるモデルもあります。
「人物」や「動物」、「風景」など、さまざまなモードがあり、それぞれに最適な色や明るさで撮影できるようになっています。
自分のスマートフォンのカメラを確認して、「花火」モードがあったら使ってみましょう。
AIが自動で最適な設定で撮影してくれるものもあるので、そういった機能を使ってみるのもよいでしょう。
「花火」モードはないけれど「夜景」モードがあるという場合は、そちらを試してみてもいいと思います。ただ、スマホの機種によって、同じ「夜景」モードでも撮影結果に違いが出る場合があるので、モードがいくつかある場合は、それぞれ試してみるのもよいと思います。
この場合も、カメラができるだけ動かないように固定したほうが、きれいな写真が撮れるので、三脚などを使うのは有効です。
マニュアルモードを使う
通常、スマートフォンのカメラは、なにも設定しなくても押すだけで撮影できます。これは「オート」というモードで、撮影に必要な設定をすべてスマホが自動的に行っています。
おまかせできれいに撮れるのは、オートが適切に働いているから。
ただし、暗いところで撮る花火では、オートではうまく撮れないことが多くあります。
もしマニュアルモードがついている場合は、それで撮影してみましょう。
ポイントは、ISO、絞り、シャッタースピードの設定です。
花火撮影におすすめの設定は、
- ISO 100
- 絞り F10からF18のあいだ
- シャッタースピード 1秒
この設定を目安に何枚か撮影してみて、環境に合わせてシャッタースピードと絞りを変えてみましょう。
花火の明るさによって、うまく撮れたり撮れなかったりすることがあるので、変更しながら試してみてください。
連写モードを活用する
打ち上げ花火の撮影は、タイミングがとても難しいです。うまく花火が広がった瞬間にシャッターを切るのはけっこう難しいもの。
なので、連写モードがあるなら、それで撮影してしまいましょう。
連写であれば、タイミングをあまり考えなくても大丈夫。あとでゆっくり、いい一枚を選べます。
三脚が使えるなら、セットしておくと、連写している途中で画角が変わったりすることも防げます。
フラッシュ、HDR機能、ズームの3つは使わない
フラッシュを使っても、遠くで上がっている花火までは届かないので、撮影にいい影響はありません。
まわりで花火を見ている人の迷惑にもなるので、必ずオフにしておきましょう。
HDR機能もオフにします。
HDRは、画像の明るさを比較して、数枚の写真を合成して調整し、鮮やかな写真を作成する機能です。
花火の撮影で使用すると、花火がブレた画像が撮影されたり、処理に時間がかかることで連写できなかったりするので、機能をオフにしておくことをおすすめします。
また、花火をアップにしたくて、画面を拡大して撮影している場合もあると思いますが、きれいな写真、という点からは、これはNG。
拡大すると画像が荒れてしまうので、ズームはせずに撮影するほうが、きれいな写真になります。
スマートフォンで見ると、目で見ているよりも花火が遠く感じると思います。
そんなときは思い切って、手前に立っている人を入れてみたり、風景と一緒に撮るのもおすすめです。
川面に映った花火なども、とても素敵ですよ。
とにかくたくさん撮影する!動画モードも活用して
花火撮影はタイミングが命。スマートフォンを使ってタイミングを狙うのは難しいので、連写モードも活用してとにかくたくさん撮影して、あとでいいものを選ぶのがおすすめです。
また、最近のスマートフォンは、動画の画質も上がっています。
連写も難しい、どうしてもきれいな一枚を残したい、というときは、動画で撮っておいて、そこからいい瞬間を切り出すのもよいと思います。
最高の一枚を目指して、たくさん撮影してみてくださいね。