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SIMフリースマホ「HUAWEI nova lite」レビュー

2017年2月にHUAWEIから発売されたスマートフォン「HUAWEI nova lite」。

販売経路はMVNOのみですが、手ごろなサイズとおしゃれなデザイン、十分な性能を押さえつつ、約2万円という圧倒的な安さを武器に注目を浴びています。

 

今回はこのHUAWEI nova lite(以下、nova lite)の特徴や魅力について、実際に使ってみて感じたポイントを踏まえつつ紹介していきます。

買ってすぐに使い始められる同梱品がうれしい

やはり約2万円という安さは大きな魅力として映るnova lite。手ごろな価格を理由に、スマートフォンデビューをこのnova liteで考えている、なんて人もいることでしょう。

そんな人にとって、パッケージを開封してまず嬉しくなるのは、同梱品が充実していることですね。

 

nova liteのパッケージに入っているものを確認してみると、充電器と充電ケーブル、SIMカードの取り出しピン、イヤホン、さらには保護ケースまで入っています。

最近のスマートフォンには、最低限のものしか付属しないといったものも少なくありません。そんな中で、新しい機種を購入してすぐに使い始められる、この充実具合は魅力的。

慣れない機種だとアクセサリー探しにも一苦労……なんて負担も軽減できる、うれしい配慮といえますね。

安くても細部までこだわるデザインがイイ

nova liteに用意されたカラーバリエーションはホワイト、ブラック、ゴールドの全3色。今回紹介するのはゴールドです。

端末本体は前面と背面がガラス、側面が樹脂で設計されています。ゴールドと聞くと派手さをイメージしますが、nova liteのゴールドは控えめで大人っぽい印象。これなら抵抗なく選べます。

前面、背面のガラスはいずれも縁がやや丸みを帯びた「2.5Dガラス」を用いています。操作をしていて画面の端に指が伸びても、指先への当たりはソフト。この丸みは独特のツヤ感も生み出しており、nova liteの大人らしさに一役買っています。

画面のサイズは5.2インチ。現行のスマートフォンの中ではちょうど中間くらいの大きさですね。片手での操作ができるかは正直悩ましい大きさですが、持ちやすさはなかなかのもの。

持ちやすさに大きく貢献しているポイントは側面の形状です。前面から側面、そして背面にかけて緩やかに丸みを帯びており、手で握るとやさしくフィットします。

また樹脂製の側面は一瞬「金属かな?」とも錯覚してしまう、安っぽさのない質感。色をベタ塗りするだけでなく、髪の毛ほどの細かい傷を同一方向に無数につける「ヘアライン加工」を思わせる、丁寧な仕上げが施されています。

背面の中央上部にあるのは指紋認証に用いるセンサー。片手で持つと、ちょうど人差し指が自然に伸ばせる場所に配置されています。

デザインという点では、右の側面にある音量ボタン、電源ボタンにも一工夫が。よく観察してみると、電源ボタンにだけ表面に小さなくぼみが。指先だけで「これは電源ボタン」と区別できるようになっています。

“約2万円で買えるスマホ”と聞くと、ついつい「”安かろう悪かろう”かな?」と思ってしまうかもしれませんが、まず外観をチェックする限りでは、間違いなく価格以上の価値を感じることができますよ。

サクサク動く。指紋認証も快適

nova liteに搭載されているプロセッサはオクタコアモデル。8つのコアを賢く使って処理を行なうことで、快適な動作と省バッテリー性を両立します。

また同時に複数のアプリを起動する際に欠かせない内蔵メモリ(RAM)の容量も3GBと十分。

インターネットの閲覧やメール、SNS、動画視聴など負荷の少ない使い方がメインであれば、まずストレスは感じないはず。ゲームも大部分のものは、さほどストレスなく楽しめることでしょう。

 

こういった“スマホとしてきちんと使えること”をまず押さえた上で、nova liteの魅力として光るのが、端末のロック解除等に使える指紋認証機能です。

最近では低価格のスマホでも指紋認証機能に対応するものが多くなりました。しかしnova liteの指紋認証は、その大部分よりも認証に要する時間が短くなっています。

認証の操作は、指をセンサーに乗せるだけ。認証前にセンサー部分を押し込んだり、まず画面を点灯させたり、といったアクションも不要です。

登録できる指(指紋)の数は最大5つ。センサーの配置を考えると、両手の人差し指+中指が実用的でしょうか。

 

ちなみに指紋認証用のセンサーには、ギャラリーアプリで写真を見る際、センサーを左右にスワイプ操作する(なぞる)ことで前後の写真に戻る/送るといった機能も組み込まれています。

このように、片手での操作を助ける工夫が賢く盛り込まれている点にも魅力を感じます。

日常使いには十分!なカメラをチェック

スマホの機能の中でも、多くの人が、もっとも高頻度で使うものといえばカメラでしょう。

nova liteをつくるファーウェイは、最近では老舗カメラメーカーとして有名なLeica(ライカ)とカメラを共同で開発するなど、カメラには特に熱心に取り組んでいます。

残念ながらnova liteのカメラはこの共同開発品ではありませんが、いろいろ撮影してみた感想として、十分かんたん・キレイに撮影できる性能があります。

 

ここからは実際に撮影した例をいくつか紹介しつつ、ポイントを紹介していきます。

まずは光の入る窓際カウンターで撮影した1枚。

奥から手前にかけて光が差し込むため、どうしても影が写りがちな状況です。コーヒーカップのイラストはやや暗い仕上りですが、背景とあわせてまずまず自然に記録できました。

 

次は正面方向に太陽のある“逆光”環境下で撮影した1枚。

中央上部にある信号機はもともと黒に近い色ということもあり、ほぼシルエットだけになってしまいました。ですがその後方にある飲食店の看板は、色とりどり、自然に記録できています。

逆光の状況で少しでも黒く潰れてしまう、あるいは白く飛んでしまうことを防ぎたい場合には、HDRと呼ばれる撮影モードを使ってみましょう。

 

HDRは「ハイ・ダイナミック・レンジ」の略で、スマホのカメラでは、暗い場所と明るい場所をバランス良く記録できる撮影モードとして搭載されることが多いです。

明るさの異なる写真を複数枚撮影し、合成することで、全体的にバランスのとれた1枚の写真を作り出します。

 

下の写真は1枚目がHDRオフで撮影、2枚目がHDRオンで撮影したものです。

一見大きく変わらない気もしますが、よく見比べてみると、2枚目のほうが背景左のビル、あるいは照明上部の影が薄くなっていることがわかるでしょうか。

試してみた限り、nova liteのHDR機能には“絶大!”といえるレベルの効果こそ感じませんでしたが、それでもうまく使うと細部の仕上りをよくすることができますよ。

 

次は夜に屋外で撮影した写真を2枚。

暗い環境で写真を撮影する場合は、能力が足りないカメラほど、暗い部分にざらざらとしたノイズが現れます。nova liteでもよく見るとノイズは出ていますが、それでも価格を考えれば、仕上りはかなり自然に感じました。

 

最後は多くの人がカメラの被写体にするであろう料理の写真。

いわゆる“メシまずカメラ”などと言われてしまう、青みがかるようなクセはなし。もう少し温かみがでるとさらにベターですが、普通に撮影しても油によるツヤ感など、食欲をそそらせる部分は再現できました。

さきほど紹介したHDRモードのほかにも、nova liteには複数の撮影モードが用意されています。食べ物についてはより温かみを引き立てる「ナイスフード」モードも用意されているので、状況に応じて使い分けられるとよいですね。

カメラについてまとめると、こちらも価格以上であることは間違いない印象を受けました。もちろん10万円近い高価な機種には敵いませんが、価格とのバランスを考えれば、十分に満足できる性能です。

さいごに

nova liteの“2万円前後で買えるスマートフォン”という点はメリットとはいえ、不安を感じてしまう人もいることでしょう。しかし今回実際に使ってみて、多くの人に見た目、性能・機能で価格以上の価値を感じてもらえる。そんな感想を持ちました。

 

できる限りお手ごろ価格で、とはいえ変に妥協はしたくない。そんなワガママさんにはぜひオススメしたい1台です。

 

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Contributor

まきはら とよかず

1986年生まれ。仙台在住。スマホなどに関心が強く、趣味で海外製品の個人輸入も。ややマニアなガジェット系ブログ「そうすけブログ.com」も更新中。

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